生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信556 ・「関東軍化」した検察

2010-06-11 06:57:34 | 日記
お早うございます。
生き生き箕面通信556(100611)をお届けします。

・「関東軍化」した検察
 検察は、政府が首相交代などでごたごたしている間を見透かし、さっさと最高幹部人事を内定し、思惑通りの人事を押し通すことにほぼ成功しました。樋渡利秋・検事総長が勇退し、かねてからの狙いであった大林宏・東京高検検事長を後任に充てることを、近く閣議決定させ、発令させる段取りができました。

 小沢一郎・前幹事長の追い落としに全力を挙げた佐久間達哉・東京地検特捜部長も昇進し、いずれ検事総長という椅子も見えてきました。

 これは検察が一種の「治外法権化」したことを意味します。要するにアンタッチャブルの”特権”を内外に見せつける人事なのです。政権の座にある民主党で、検察にもの申せる人間は居なくなりました(そうするために小沢氏をつぶしたのです)。

 かつて関東軍は、盧溝橋事件などを引き起こし、政府の「不拡大方針」もものかわ勝手に戦火を拡大しました。そして軍部は、批判するものを「統帥権干犯」という一言で封じ込める状況を作り出しました。

 いま、検察は全く同じ状況を手中にしたのです。

 検事OBの郷原信郎・名城大教授は著書「検察が危ない」のなかで、「検察の捜査・処分が法的に、あるいは証拠的にいかに問題があるものであっても、検察の組織としての判断で捜査や処分が行われれば、それが契機となって、その対象とされた者に対する政治的・社会的非難が燎原の火のごとく燃え広がる。検察は、そういう意味で『放火犯』のような役割を果たしている」とまで言い切っています。

 郷原氏は、総務相の顧問なども歴任しており、発言の内容には定評があります。その人が自分の古巣のことをこれだけ断罪するのは、「正義」を真の意味で実現する検察へ立ち戻らせる使命があると考えているからです。

 ところで、佐久間・特捜部長は、かつて駐米大使館に勤務し、当時の駐米大使が大河原良雄氏、そして首相は中曽根康弘氏でした。アメリカにつながる人脈は広く深く張り巡らされ、日本をがんじがらめにしています。そして関東軍化した検察。マスメディアも、読売新聞をはじめ朝日新聞も同じ穴のムジナです。日本はどこに行くのでしょう。