カルテ番号 う・11(4)
20代の10年間のほとんどを、天井を見つめて過ごした。
瞳には天井が映るが、観ているのは心だ。
心は過去の痛みを映し出す。肉体の痛みではなく、自分に向けた言葉の痛みだ。
家庭でも、少し係わったアルバイトでも、治療院でも、相手の言葉に敏感になる。
言った相手の気持ちは軽いのだろう。
だが、重く痛く受け取る癖がついてしまった。
話しているうちに、更に次々と思い出される。
そして、腰痛が発症する以前に遡った。
ずっと閉じ込めていた事。それは誰かに言いたかった事でもある。
それが実に自然と浮き上がってきたのだ。
上原真理は、今日ここに来た本当の目的と意味を知った。
心理的な痛みが腰痛になる事がある。しかも意外に多い。
風間陽水の氣は、閉じ込めていたモノ、閉じこもっていたモノに届く。
堅牢の扉が勝手に開く。そこに光が届く。
閉じこもっていたモノ、閉じ込められていたモノが自然に出てくる。
それは陽水が意識したわけではない。勝手になることだ。
だから陽水は気の無い相づちをするだけだ。
それで上原真理の腰痛は消えた。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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