カルテ番号 え・3(2)
その上司が何故江崎を嫌うのか、誰もわからなかった。
いいがかりとしか思えない事で叱責する。厳しい仕事を押し付ける。
それでも愚痴一つ言わずに江崎は接していた。必要以上の我慢しているのではなく、それも仕事の内だとこなしていたから、江崎の評判はますます上がる。それに反比例して上司の評判は下がる一方だった。
そして事故が起きた。
事故直後、追突された車は大破したが、江崎は怪我もなく普通に車から降りてきた。
同僚達が心配して病院の手配をし、素直にしたがって検査を受けた。
レントゲンや脳波の異常はみられなかったが、医師はむち打ち症がいつ発病するかわからないので、違和感があれば早めに病院に来るように言った。
江崎は次の日、元気に仕事をこなしていた。
江崎一成に変化が現れ始めたのは、事故から一か月ほど経ってからだった。
最初はいつもの溌剌さがくすんできた。
「最近、江崎さん元気ないようだね」
そんな同僚の声が多くなった。
そして、今まで無かった仕事上のミスが増えてきた。
首や腰などが凝るとか痛むとかはないようだった。
明るかった表情や言行が次第に消えて、何となく暗くなっていった。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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