カルテ番号 や・6(23)
予約の日が来て、玲香は久しぶりに車で出かけた。
運転は好きなのだが、通常の仕事では電車とタクシーが早い。
休みの日に、高速を無目的に走るのが好きな性格だった。
治療院はすぐ見つかった。
こんな山の中、しかも、どう見ても流行っていない。
仕事と場所が合っていない。
経営のセンスが無いのだろう。
「ごめん下さい、予約していた柳です」
「どうぞ」
院長は、拍子抜けするほど平凡だった。
玲香の会う人達は、もっと何らかの能力の高さや強さを感じる。
仕事の出来る経営者達は、良し悪しは別にして、アクがある。
一見、穏やかそうにしている経営者も多いが、それがアクでもある。
だから、能力の現れが、アクのように感じるのだと思っている。
ところが、この院長にはそれがない。
簡単な記入事項を書いてから、院長が訊いてきた。
「え~と、茂木さんの紹介でしたね。
気功体験をしたいとの事ですね」
「はい、それとお話を伺いたいと思います」
院長は、少し首を傾げて、玲香を見ていた。
「私の気功は話しながら体験できるので、何でも訊いて下さい。
話せる事、解る事なら、多分答えていきます。
それと・・・私の方からも質問するかもしれません」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
誰か出版してくれぇ~
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
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