カルテ番号 む・2(25)
村木は急に素直になれた気がした。
「先生、自分はもう先が見えた、と思い込んでいました。
これ以上、元気に変わることはない。
大人しく、そっと残りの人生を過ごせれば上出来だと。
そういう気持ちが、衰える元だったのですね。
変化を求めない守りの姿勢。
それは、生きる気力も湧いてこない姿勢だったのですね」
院長は静かに答えた。
「生きている限り、変わり続けます。
この世は肉体があり、時間が一方通行に流れていますから。
ただ、変わる方向に違いがあるのです。
変化を求めない生き方は、衰えという変化を加速します。
変化を求める生き方は、元気という変化をもたらします。
どちらが正解という事はありません。
その人の選択となります」
村木は、望まぬ変化の選択をしていた、と気づいた。
「本当は、やりたい事があった。
定年退職したら、やりたい事があった。
でも、どんどん気力が減少していると感じていた。
このままでは、やりたい事も出来ないのではないか。
その前に、やりたい事が無くなってしまうのではないか。
振り返って、後悔、愚痴の人生だったと思う事が増えていた。
それらは、全て自分が選んでいたのですね。
まだ、間に合いますか?」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・講演、お話会依頼、悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始 「笑顔の雑貨屋Yakkoo」)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます