水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

忘れる・1

2005-09-07 21:50:37 | Weblog

最近、更に加速度が付いた。
い、いや、我家の借金の額ではない。
我家の借金額は順調に右肩上がりだ。
それほど気にするほどじゃない。
この国の借金に比べれば微々たるものだ。
銀行は、小さな借金にこだわわりすぎる。
我家の借金は忘れてくれ。

そ、その「忘れる」だ。
加速度が付いたのは。
昔から、ワシは「忘れる」のが得意だった。
インターハイにも出場した事がある。

通常は加齢するにつれ、記録は衰える。
しかし「忘れる」は加速度がつく。
毎日のように新記録が出る。
オンリーワンで、ナンバーワンだ。
ワシにも自慢できるモノがあるのだ。

もうすぐ豚子の小学校運動会だ。
何年も前になる。
ワシは本妻からビデオを渡された。
「豚子、撮ってあげてね。私はPTA役員だから」
本妻は偉いなぁ・・・そんなの引き受けて・・・。
(アンタがしないからじゃない!)
(・・・そうでした・・・ゴメンネ)

で、その出場種目にレンズを向けた。
お、あれだな、豚子は。
スイッチ、オン!
ズーム、イン!
豚子、一生懸命だな。
誰に似たんだろう? 
一生懸命のDNAはワシにない。
ま、まさか、本妻の、う、浮気の果か?
おっ、抜かれた、三着でゴール!

まぁ、こんなもんだろう。
ビデオ撮影は完璧だね。
フッ、ワシだってやるときにはヤル!
良き父親の役くらい、ちょろいもんさ。

運動会が終わって、ビデオを再生した時だ。
ワシは旧KGBかKCIAの陰謀だと思った。
ズームアップした豚子は別人に入れ替わっていた。
どう見ても、豚子には見えない。
強いて類似点をいうなら・・・女子小学生ではある。
へ、変だなぁ・・・。

一生に一度かもしれない、徒競走での一位。
スタートからゴールまで一度も映されていなかった豚子。
(はぁ~・・・とうちゃんじゃ、しょうがないよね・・・)
豚子は、とても、とても出来た子だと思う。
だが、その目に少し軽蔑の色があったような気がした。
ワシの被害妄想ならいいのだが・・・。


(本館は 「氣の空間・氣功療法院」
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 不空・8 | トップ | 忘れる・2 »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事