カルテ番号 ろ・1(5)
事故で死ぬ前に、自分の一生が走馬灯のように見えるという。
辰雄は、今のやけにゆっくりとしている時間がそうなのだと思った。
自分は崖から落ちて、死ぬのだ。
今はその途中なのだ。
走馬灯のように映像が目の前に広がる、と読んだ事がある。
だが、いろいろ考えが浮かぶが、映像は見えない。
落ちる時に夢中で低木をつかんだ。
つかみきれず、右手が切れている。
痛みは感じない。
そんな事も同時に認識している。
下まで3メートルくらいなら、1秒くらいだろう。
それなのに、どうしてこんなに長いのか。
こんな人生でいいのか?
これで終わっていいのか?
悔いだらけでいいのか?
死んで・・・いいのか?
いいわけがない。
いいわけがない!
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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