カルテ番号 よ・6(22)
百合は考えた。
言葉の意味を考えた。
自分を変えたい、というのは、満足できる方向に変えたいのだ。
もっと嫌な自分に変えたいのではない。
それならば、変えるというのは特別な方法ではない。
共通な方法であり、共通な方向。
「先生、変える、と思っていたのは勘違いだったのですね。
変えるのではなく、色を薄くする事だと思います」
院長は笑顔で言った。
「吉永さん、よく気づきましたね。
言葉を教わるのではなく、自分で気づく。
それが、自分の足で歩く人生です。
吉永さんは、自分で人生を決めている、一人前の人ですね」
百合はそんなふうに言われたのは初めてだった。
自分の意見など言えず、自分の人生は隠れて生きる事だと思っていたのだ。
確かに、この地域に来てから、自分が一人で考えて言えるようになった。
この院長とのやり取りも、自分で考え、自分の意見を言えている。
もう、自分の変えたい性格になっているような気がした。
何も大きな出来事がなかったのに、不思議だった。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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ブログで書いた「迷説般若心経」 「迷説恋愛論」 「迷説幸福論」
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