カルテ番号 ひ・7(14)
人の可能性を遺伝子から語るなら、その通りだろう。
だが、現実はいろいろが上手くいかない。
樋口新太郎も現代のほとんどを成している里の民になれなくているのだ。
「でも先生、現実に自分は街には住めないと感じているのです」
「里の民がオフではなく、山の民の血がオンなのですよ。
それに、樋口さんの迷いが解明されたのではないですか?
まぁ、もしかしたら、という仮定の話ですが」
悩み相談。
正解を求めるのではなく、出口を求める。
その目的からすれば、サンカの血の話で納得できる。
今までの自分の生き方に納得できる。
この先の不安が解消されるわけではないが、迷いは薄らいだ。
「先生、ありがとうございました。
確かに、迷いの正体が見えたようです。
自分の足の正体が解ったようです。
しかも、先生がおっしゃる意味も今、解かりました。
この先、どんな道を歩くこともできるのだ、という事ですね。
里の民としてもいいし、海の民となってもいい。
その上で、山の民として生きていくことも自由だという事ですね」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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