カルテ番号 み・5(10)
女性は少し黙ってから話し出した。
「私ね、軽度のうつ病だったの。
元々が社交的じゃないから、家にいる方が落ち着いている性格だったわ。
それが47歳からの更年期で、人と話すのも嫌になって・・・
買い物以外は家から出なくなって部屋に閉じこもっていたわ」
確かに大人しい感じの女性だった。
「3年間、そんな感じだった。
夫はこんな私に、文句ひとつ言わないでいてくれたわ」
「優しい御主人なのですね」
裕子は少しうらやましい気がした。
「夫は私より12歳、ひとまわり上の人だった。
定年してからも嘱託で会社に勤めていたわ。
特別優しい行為や言葉をするわけではない人。
だけど、黙って私を見てくれていたと思うわ」
そこで女性はお茶を飲み、少し遠くを見つめていた。
「ある日、会社から帰ってきて、疲れた、と言ったの。
普段、弱音を吐かない人だから、よほど辛かったのね。
私は、少しはマシになったとはいえ、まだ閉じこもり。
そして、苦しみだした・・・
救急車を呼んで・・・それっきり・・・」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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