alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

灰色の街で

2010年08月16日 | フランスあれこれ


 パリは夏は空が青くて本当に美しのだけれど
冬になる と 突然街から色が消え去って
灰色の街になってしまう。それはけっこう
おそろしくって 昔から多くの人を鬱にさせてきた。


 私も例外ではなかったわけで 留学を
していたときは 冬くらいからしんどくなって
帰る間際までそれが続いてた。

 旅行中はめちゃくちゃ天候に恵まれるはずの
私も 神様が試しているのか 今回は
あまり天気がよくなくて 昨日なんて1日
雨がザーザー降っていて 8月なのにこんなだなんて
とパリの人たちは驚いていた。


 昨日はフランスでは「8月15日」という日らしく
パリで一番人口が少なくなる日らしい。
(みんなバカンスに行っているから)
それに日曜日なのが重なって これでもか!と
驚くぐらいカフェさえも閉店していて
空いている店を見つけることが難かしい。



 そのうえマルシェもお店が半分しか開いてないとか
普段は30軒くらい出ているというのに
今日は2軒しか開いてないとか 2軒!?
本当になにそれ!?という感じだった。
雨の中マルシェまで行ったのに。。。
(マルシェとは朝市のことです
パリには各地区に朝市があって週に2回ほど
開催されています。)




 フランスでは法律で5週間のバカンスが
定められてて フランス人の大半は
7月から8月にかけて 3週間ほど
バカンスに旅立つらしい。日本とか
外国に行く人もいるけど たいていは
自分の家の持ってる山の家とか
田舎のおじいちゃんの家とかでのんびり過ごして
海にいったり 川にいったり 家のプールで
遊んだり(!)のんびり起きて朝ご飯を食べ
ゆっくりしてから草上の昼食をしたりする。
これがほんとうに たまらなく気持ちいいんだな、、、


 そういうわけで 8月のパリはあんまり
機能してなくて おしゃれな街にいってみても
聞こえてくるのは外国語ばかり。本当に
今はインターナショナル。噂によれば
パリジャンより旅行者の方が多いらしい。
だけど閉鎖している店も多くて その閉め方が
半端じゃなくって 3週間から1ヶ月くらい
まるまる休んでいたりする。これって
かなり すごいよね、、、
まあいっか どっちもバカンスなわけだから。
と この適当なところがフランス人。。。




 ところで昨日フランス人の友達が、
「なまけものであることと知的であることは
両立可能だ」と言っていて なんでかなー
どうしてなのかな と思っていたけど
この国の人たちの知的好奇心や物知り度合いは
半端じゃないけど だけど別に
日本みたいにがんばって大学院にいって
図書館にこもって必死になって本読んで とか
そんな感じじゃないんだな。

 生き方としてはめちゃくちゃゆるくて
大丈夫なの そんなんで!!?と
日本人的感覚としては つい思ってしまうのだけど
だけど一度議論をしだすと もう彼らといったらすごい。


 
 昨日は前回知り合った友達の家にお招きされて
(本当は浴衣でワインバーに繰り出す予定だったけど
ワインバーは全部休業してるらしい。しかも大雨なので
だれも浴衣はきてこなかった)
ものすごい種類のチーズと 私の大好きな
サラミたち と アルザスとベルジュラックと
ドイツとボルドーのワインを飲んで
みんなでワインの試飲会。
彼女曰く「ミキが今度はワインの本を書きたい
って言うから、、」って いや 言ってません!!
ちょっとだけ勉強をさせてもらいつつあるだけです。
難しいけど みなさんに沢山のことを教えてもらって
そしてちゃんと違いを味わって
本当に素敵な夜だった。



 毎日こんなで フランス人のいるとこで
フランス語づけですごしていると もう
頭がパンクする!!と思うけど そうして
私は伸びていくので そこでは決して
逃げちゃいけない。 ここで逃げたら
何をしに来たのかわからない と
昨日は本格的議論の中で 必死の思いで
ついていこうとして それでもなんとか
理解もできたし 話の輪にもいれてもらえて
それが私は本当にうれしい。
こういうことがしたかったから
私はきっと 日本で8年待ったんだ、、、


 昨日は「ユダヤ人とは何か」の話
「ユダヤ人には大きく分けて2種類ある」とか
ユダヤ人と哲学の関係だとか
「カトリックとプロテスタントとユダヤ教との違い」とか
ヨーロッパでは人が死んだら死神が表れるとか、
「酒飲み」の人をあらわす単語にギリシャ神話の
話がでてきて それを説明してもらったり、
アルザスのワインのブドウの話、
ヨーロッパではいかに言語が異なってるか。

 それから驚いたことに 世界の人口の60パーセントくらいが
3カ国語を話すんだって!!で50パーセントは
2カ国語を話すんだそうな。 なんかその
計算の仕方が私にはわからなかったけど
だけどへー それが実はマジョリティ、で
日本とかフランスみたいに自国の言語1つしか
話さないという方が 実はマイノリティだったんだ!
という事実には驚いた。

 人間 意外と 3カ国語くらい いけるもんなんだ、、、
パリには3カ国語話す人が沢山いるから
いつか私も!!と思ってたけど
それってすごいことでもなくって
インド人なんかは英語、ヒンドゥ、地元の言葉で
3つはけっこう普通らしい。そんな話をしていた
おじさんも、フランス人かと思っていたら
なんとドイツ人なのだった。私のとなりで
フランス語を話す仲良しの友達は
ニューヨーク育ちでバイリンガルで ドイツ語も
かなり話せるらしい。みなさん とってもすごいです、、、



 昨日は私もそんなヨーロピアンなお話を
その国の言葉のまんまで理解しようとしはじめて
それが私には本当にとてもうれしくて
ああ もっともっと パリには見たいものがある し
知るべきことがたくさんあって もうどうしていいのか
わからない。 もっとここにいて もっとフランス語の
レベルをあげて このままこの国の言葉をつかって
ここで書かれたものを読みたい
そして彼らと議論がしたい と
やっぱりそう思ってしまう
だって議論は楽しいんだもん


 私のパリの友人たちは
なんだかなまけものたちで
さぼる理由をみつけては さぼってもいいや
そんな感じにみえなくもないのだけれど
口を開くと面白くっていつもへーえ!!と
思わされ なんだかかっこいいんだな。
なんで怠け者と知的であるのが両立できるの?と
聞いてみたら こんな答えが帰ってきた。
「だって怠ける時間を多くつくるためには
頭をつかわなきゃいけないでしょ」
ふーん なるほど 
そうともいえる、、、





 人生を楽しみながら
自分の欲求に従いながら
無理はしないけど 知的な世界に向かってく
そんなこと が 可能だったら
それってとってもうらやましいな。
パリには沢山の人がいて
質問をなげかける と答えてくれる
そして何かを教えてくれる
パリは扉をたたいたら 意外と
開けてくれるんだって 誰かが言っていたような
本と人の口を通して 沢山のことを学んでいったら
私もいつか 議論にちゃんと加われるかな
まだまだ知りたいことがあるから
まだまだ見えない だけど行きたい世界があるから
灰色のパリの空の下 少しくらいは勉強しよう。


 

フランスに行くなら

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