alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

異邦人のパリ

2010年08月12日 | フランスあれこれ


 今までずっとのんきに気持ちよくパリを
楽しんでいたけれど 昨日はいろんな機会があって
ちょっと考えさせられて 自分が向かいたい方向と
そこでたちあらわれてくるだろう沢山の難題に
どう向かっていったらいいものか と
悩んでいたら気分はずいぶん落ち込んで
また笑えない私になっていた。


 昨日はパリの友人主催の「お茶会」という
日仏交流イベントがあり、
興味深い人たちがたくさん来ていた。
パリに10年以上前からアパルトマンをもっていて
日本といったり来たりしながら、作曲活動をしてる人、
アクセサリー作家の人で、東京に住んでいるけど
年に2回くらパリに長期滞在しながら制作を
している女性、カメラマンとしてパリに来たけど
今は着物っぽい洋服を売る仕事をしている男性に、
大学で源氏物語を研究してから卒業後すぐに
パリに来たという22歳の女の子。

 いろんな人がいるんだなー


 パリには強い人たちがいる。


 みんな自分の方向性で なんとかどこかへ
到達しようともがいてて パリにいたら
「パリの日本人」の一人なんだけど 日本の中では
有名な美大を優秀な成績で出た人だとか
音大から何人かしかいけない留学で
コンセルバトワールに来てるとか
そうとうなレベルの人が わんさかそこにはいるんだな。
まあ あんまりすれ違うこともないのだけれど。



 その帰り道の12時過ぎに、まだキラキラしている
サンミッシェルの明かりの下で、
そのうちの一人がこう言っていた。


「30歳を過ぎてからじゃね 外国に移住するのは
本当に厳しいと思いますよ」


 その男性の言葉に続いて
アクセサリーをつくってる女性はこう言った。
「そうですよねー 私も住む勇気はなかなかないなあ
たいていはワーホリでパリにきても1年終わったら
みんな帰ってきてますよね」そうなのか、、、
私はどうしたいのか なんとも言えないとこだけど。





 昨日はその「お茶会」という友人宅の日仏
交流会に、念願の浴衣を着ていき、「お茶会」という
名前なんだから一度はお抹茶たててみようよ!という
これまた小さな願いがかなって 浴衣で簡単な
お手前をした。私なんかがするのだなんて茶道界では
侮辱に近いかもだけど それでもやってくうちに
それなりに作法を思い出し それにだいたい
みんなお抹茶を飲んだことすらなかったようで
「まずはお菓子から食べるんです」とか
「正面をさけるためにこうやってまわして」とか
いろんなことを それなりにだけど説明ができて
経験としては とてもやってよかったなー。




 私のフランス語 は どうなのかなと思うけど
いまだに読むのはさっぱりだけど 話す分には
相当レベルがあがったらしく みんなの前では
とても難かしかったけど 「あらパリに住んでるのかと
思ったわ!!パリ在住の人みたいにフランス語上手ね!」と
言ってもらえて嬉しくなった。8年前のあの苦しすぎた
時期をなんとか乗り越えて 今では話に入っていける
フランス人が何人かいても それなりに は
話に入れる。流暢には なかなかなれないけれど
それでもたまにびっくりされる それが私は
とても嬉しい。だって 本当に辛かったから。



 話ができる 表現できる もっと彼らの
あのリズムの中にのっていたいと私は思う。
私も一緒に笑いたい し カフェでカウンターに
一人で行って 私も冗談の1つも言いたい。
もっともっと 教えてほしい 沢山のことを
発見したい。パリは私にとっては驚きと
発見に満ちている。





 昨日はずっと行きたいと思ってた
アジアの仏像や芸術作品がたくさん展示されている
私の大好きなギメ美術館に行ってきた。
そこで私がみたものは クメールの美しすぎる
仏様だけじゃなくって 最近日本史で勉強してた
なんと銅鐸、それから青銅器の鏡に甕棺!!
(ご存知ですか?縄文時代に死者を埋葬していた
陶器の大きな丸い棺です)
よく甕棺もってきたよな!!日本からこんな
壊れやすそうなものどうやって!?とかなり驚く。


 それから土偶に埴輪 埴輪は馬のと人形があり、
時代が飛んで日本刀でしょ、刀の鍔に、印籠に。
それから楽茶碗に尾形乾山のお皿まで!!
こんなの日本じゃみれないよ!?甕棺なんて
どこでみれるの?銅鐸なんてはじめてみたよ
尾形乾山だって京都で展覧会をやってた他には
みたこともない。それから北斎漫画もあった
パリ、、、すごすぎる、、、


 しかもパリでは それを「日本だけの文化」として
みるんじゃなくて 隣では韓国の展示があって
その隣では中国の展示があるから
うわー 本当にこんなに影響されてるんだとか
中国ではこんなにもはやくから青銅器が
使われてるんだとか そういうのがわかってうれしい。
しかもフランス語で書かれた説明は いつも難かしいのだけれど
アジアの文化に詳しい人と一緒に行くと
かなり教えてもらえるので それが私はとっても嬉しい。
展覧会って 一人で行っても あんまりいいもんじゃないんだな。
(ここの人たちはアフリカの古代文明を説明できたり
チベット仏教に詳しかったり、中国の歴史を知ってたりする)




 今の私の人生に は 沢山の難題があるけれど
それを全部 解決するのは 難しいのだと思うけど
問題を全部考え込んで しんどくなって暗くなるよりは
自分自身に素直になって 笑って一歩
歩みを進めた方がいいのだろう。

 パリにはいろんな人がいる 
人生は時に難かしく 時に複雑なんだけど
複雑なことを経験してきた そんな人たちも
いっぱいそこには存在してて それでもみんな
それらをそのまま背負ったままで
ワイン片手に ちょっと笑って生きている。
苦しかったら?飲みに行こうよ!
じゃあいついく?今週の日曜日!
そんなノリ が いつもあって
東京みたいに3週間先じゃないと予定が埋まって、
とかじゃない。明日だめなら明後日は?という
かなり適当に でも絶対に 会える感じが
私は嬉しい。こんどはみんなで浴衣でワインバー。




 諦められたら ことは簡単になるのだろうと思うけど
でも ここに 集ってきている外国人は
とりあえず 諦めることをいったん拒否した人たちで
この先どこまでい続けるのかも
何をするかもそれぞれだけど
彼らはやっぱり私に刺激を与えてくれる。
これから先はどうなるだろう?
神のみぞしるならば もがこうとするんじゃなくて
いろんな殻を取り除き、ゆだねた方がいいのだろう。

フランスに行くなら

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