alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

ウクライナ問題が他人事ではない理由

2022年03月16日 | 英文読解
こんにちは、World News Caféの飯田です。
まだまだウクライナの戦争が続いて
いますが、お元気でお過ごしでしょうか。


私は週末の読解を終えてから、自分に
やれることは全部やろう、とこの
忙しすぎる時期に決意を決めて
確定申告も終わらないのにウクライナ
問題について少しでも理解して
もらおうと奔走しております。
そして人間やっぱり本気になると
けっこうすごいなと実感しています。


おかげさまで、チャリティ読解は
すでに29人もの人が集まり(!)
(→すでに残席3となっております)
数名の方が、少しでも協力できればと
ウクライナ読解の感想を
送ってくれました。

みなさん、自分には何ができるのか?
と考えて下さっている中ですが、
自分がSNSで誰かにシェアしも反応が
悪く、スルーされるという話も
耳にしました。


そんな中、私が気づいたのは、
ウクライナ読解に参加して
世間の人たちとの温度差を感じて
悩んでいる人たちが、まるでかつての
自分のようだということでした。


以前の私は一人でBBCを聴き、
フランスのテロやイギリスのEU離脱の
話などを夢中になって聴いていましたが
それを日本人と話してもBrexitという
言葉すら知らない、テロに関しては
「フランスは怖いから行かない方が
いい」「フランスに行ったら殺される」
という固定観念が1年以上に
渡って続くなど、この人たち一体
何なんだろう、と思っていました。


そんな私にとって話が合う唯一の
人たちは、フランス人の同僚や
フランスから日本にやってきた
ガイドのお客さん、またはフランスに
住んでいる友達などでした。


日本で日本語でそういったことが
話せる友人はたった一人しかおらず
時折会えるだけでした。(そして
一緒にTIMEを読もうよ・・・といって
紀伊國屋に行き、結局私だけ
定期購読を始めたところが
この会の発端になったかと思います)


ところが今は毎週末World News Caféが
あります。少なくともここに来れば
語り合える仲間に出会えます。
これって本当にすごいことです!
そんな場所、2年前までどこを探しても
なかったんですよ!!少なくとも
私の知る限りは・・・



『カフェから時代は創られる』という
私の本を読んでみても、「いいよねー
パリは・・・」とため息をついて
本を閉じたら、どこにもそんな世界は
存在しませんでした。
少なくとも日本には。


それが今や、
World News Caféがあるのです。


扉さえ叩けば、毎週末、語り合える
誰かに出会えます。しかもみんな
いい人で心の熱い人ばっかりです。


ある程度の意識や前提を共有していて
何が起こっているかを理解している
そんな人たちと気軽に日本語で
話せる場があるということ
これは本当に宝物だと思っています。


World News Caféはちょうど2年前の
今頃、クルミドコーヒーでニューヨーク
タイムズの読解から始まり、今まで
210回以上の読解を続けてきました。


そんな中、昨年の今頃からご参加
されている方が、「私は今のために
1年間参加していたのかもしれない」
とおっしゃってくれました。

それはとても嬉しい一言で
私も本当にそうだと思いました。

この会で読解を通じて学んできたこと

香港の国家安全法に始まり
中国の一帯一路
中国やインドのワクチン外交
ミャンマーのクーデター
さまざまな国の民主化運動のあり方
キング牧師の非暴力
Black Lives Matter・・・

さまざまなことが今リンクしあって
大きな伏線になっていたような
気がします。

そして国際政治の専門家たちも

あれは伏線だったのか・・・

と今頃気づいたことが沢山ある
と思います。

そう、あれらは伏線にすぎなくて

これから新しい時代が始まろうと
しているのです。

もちろんそれは
私たちが望まない時代であり
ロシアや中国の独裁者が狙う時代です。


でもそれに気づいていない人が
多すぎると思います。


だから世間は他人事として
呑気一辺倒なのだと思います。


季節を感じることや友達と
楽しむことはとっても大切なことで
私だって毎日着物を着ています。
毎日毎日戦争のことを考えて
いると気分は沈み、そこから身体に
ガタがきます。それは私自身がこの
読解をはじめて1年目に経験したから
よくわかります。


気分転換や友達とお茶をするのは
本当に大切なことです。

でもそれらは平和だからできる
ことなのです。

そして忙しい日常にかまけて
世間がスルーするであろうということ

それこそがプーチンのねらいなのです。

これまでは力でなんとかやれば
一旦は非難されるけれどもその後は
国際社会はスルーしてきました。
だからやることをやってしまえば
一時期ロシアが苦しくても
またスルーされるだろう。

それを見込んで

彼は世界中が自分のことで手一杯!!

な時に勝負に出たのです。

フランスはもうすぐ大統領選で
外交にうつつを抜かしている場合ではなく

ドイツは新しい首相になったばかりで

アメリカは世界の警察であることを
やめてアフガニスタンで醜態をさらし

しかも燃料価格は超高騰で
ヨーロッパはそれに苦しみ

そして日本は年度末で忙しい(?)

つまり風向きはロシアにとって
うってつけだったのです。

そしてこの好機がくるのを
きっと何年も前から虎視眈々と
狙っていたわけです。

少なくとも、相手がどう出るかまでは
わからなくても、チェスでいうところの
守りは完全に固めた上での勝負に
出たわけです。

だからこそ、敵になんとか勝つためには
敵の想定外を増やすしかありません。

想定外にウクライナの抵抗は強く


想定内にNATOは動けず
そして思ったよりもNATOは弱腰で

想定内に国際社会の反発も弱い?

だとしたらまさにプーチンの思う壺
なのです。想定外はウクライナの
抵抗だけじゃないですか。


世界はもっと、フランスのテロの
時や、アメリカの911、ノートルダム
大聖堂の火災の時には強い連帯感を
示していたと思います。でも今は
それに比べるとまだまだ弱いように
思います。

私は今日銀座に行きましたが街では
ウクライナのことを感じる
瞬間は一切ありませんでした。


ウクライナ避難民の支援は大切な
ことですし、うちもチャリティ読解を
開催しますが、それだけでは戦争は
終わりません。

経済制裁だけでも戦争は終わりません。

だからこそ、世界が大きく変わって
しまい、ロシアと中国の独裁政権が
大きな覇権を握る前に、私たちは
できる限りのことをしないと
いけないと思います。


テレビや新聞では毎日ウクライナの
報道がされています。日本のメディアも
たしかに今回は頑張っているでしょう。
だから私が普段語るような情報格差は
あまりないのかもしれません。


でも対岸の火事で他人事なのです。


カルフォルニアやアマゾンで
どんなに山火事が起きていても
ギリシャで乾燥による火災が起きても
その映像は恐ろしくても
たしかに他人事かもしれません。

今回のことは皆、知らないわけでは
ありません。

でもことの重大さを理解していない
のだと思います。

きっとヨーロッパのよく知らない
国の戦争でしょーと思っているの
かと思います。


でもことの重大さを理解している
人は必死になって動いています。
マクロン大統領もサルコジさんも
トーマス・フリードマン氏も
ゼレンツキー大統領も、そして
国際政治の専門家たちも。
寝る間を惜しんで動いています。


問題はウクライナとロシアでは
ありません。世界の覇権の問題です。
世界の覇権が今、塗り替えられようと
しているのです。


アメリカ主導の西洋諸国か
ロシアと中国のユーラシアか・・・
これはヨーロッパの内紛ではなく
これまでの世界秩序への挑戦なのです。


外交を頑張っているフランスは
軍事力もエネルギーの自立も
しっかりしており、ロシアが動いても
自分の国に大きな痛手はないでしょう。
なにかあってもフランスは自分の国を
守れます。アメリカだって、ロシアや
中国の独裁権に入ることはないでしょう。


でも日本はロシアと中国の隣国です。
日本が平和ボケしていられるのは
アメリカが守ってくれているから
それだけです。


今更核を少し保有したところで
すでに中国はアメリカの軍事力を
超えています。いってみれば一対百
のような差があります。私は読解で
扱うのはやめにしましたが、中国の
脅威に対して台湾の軍で行われている
訓練は想像を絶するものです。
そのような訓練は壮絶な愛国心が
なければできないでしょう。
日本には到底無理だと思います。
日本にもし核がひとつあっても、
決して中国とは戦えません。


軍事力がないからといって、
フランスのような外交力があるかと
いうと、日本はそもそも世界の
情勢に無知といっていいレベルであり
外交力では中国と雲泥の差があります。

私はこの会をはじめてよく
わかりましたが、日本の政治家の
ほとんどは英字新聞なんて読めません。
そこに情報格差があるとも知らずに
日本語だけで情報をとっているのです。

そんなの世界のエリートでは
ありえないことです。
(中国人は英語できますよ・・・)


軍事力も外交力もなく丸腰で
しかも世界情勢に疎かったら?!


神風が吹いてくれるか
アメリカ様が守ってくれるのを
祈るしかありません。


でももしアメリカがアフガニスタンから
撤退したように、日本からも撤退して
しまったらどうするのでしょうか。
アメリカは世界の警察でありたく
なんてないのです。


世界が違う秩序に入ってしまったら
私たちは全然違う世界に生きる
可能性があります。

そうなる前に、私たちは自分達の
身を自分達で守れるのでしょうか?
あまりにも平和ボケしている日本
だけに、ちょっと怪しいと思います。


ある日突然、香港のように
そして今後の台湾のように
好きな発言をしただけで捕まるという
そんな日が来るかもしれません。
繰り返しますが、ロシアでは
戦争反対というだけで20年間
牢屋にいれられるそうです。
だからこそ、ロシアにいない
私たちができることがあるはずです。


今この瞬間はそんな恐ろしい
世界秩序に入るのか、入らないかの
攻防戦なのです。その攻防戦は正直
あまりうまくいっているようには
見えません。日本人はすぐに中国や
ロシアを下に見る傾向がありますが
彼らは本当にしたたかです。


だからこそ、もし日本人が将来も
のほほんと暮らしたいのなら、今、
世界秩序がまだひっくり返らない
この1〜2週間のうちに
できることをできるだけやった
方がいいように思います。


せっかく英語を勉強しているのだから
英語で発信してみるとか、ウクライナ
カラーの服やものを身につけてSNSに
投稿し続けるとか、友達と会った時に
少なくとも1回は話題に出すとか
この会のウクライナ読解のリンクを
シェアするとか、友達を誘ってみるとか
ウクライナカラーのネイルする等・・・


そして世界から見ても「えっあの
日本でも?!」と思われるくらいの
動きができれば、日本だって堂々と
戦争に反対しているというのが
伝わるのではないかと思います。
私たちはデモをする国民では
ありませんが、デモだけが全て
ではありません。今はSNSの時代です。

人の目なんて気にしないで、ぜひ
ひとつでもアクションを起こして下さい。

そして1回だけで諦めずに、小さな
行動を根気良く続けてみてください。


そうすればきっと一人くらいは
共感してくれる人もいるでしょう。
本気でアクションを起こすのは本当に
しんどいことです。ものすごく
時間もくわれます。私はこの忙しい
最中、果たして今息子のお弁当を
作るべきか、それとも文章やメールを
書くべきなのか?イタリア語の宿題を
するべきなのか?と毎回悩みます。
(結局全部やってますが・・・
そして本気でやると風向きが変わると
実感しました)


でもまともな社会でなくなったら
イタリア語なんて役に立ちません。
ロシアの上を飛ばざるを得ない
私たちはヨーロッパにより一層
行けなくなってしまいます。
アジアの旅客機はウクライナ上空で
あやまって撃ち落とされました。
このままでは夏のフランス行きも
キャンセルになるでしょう。


フランスパンが食べたくても小麦が
高騰しすぎてもう食べられないかも
しれません。車社会の人の場合は
エネルギー価格がぐんぐん上がります。
日本は給料が上がらないのだから
どんどん生活は厳しくなります。
そして私たちは超お金持ちになる
意外、道がなくなるかもしれません。
(だからミリオネアマインドを
読解しているんですよ!)


だとしたらなんとしてでも今、
ロシアを国際社会が止めること、
それが
大事なのだと思います。世界の外交官は
山のように努力をしています。


でも私たちも、せめて森さんを辞めさせた
時くらいの声を発してみてもいいのでは
ないでしょうか。


森さんなんて正直なところ、辞めても
辞めなくても別に変わらないし
あんなおじさんは日本社会に山ほど
いるのになんで大騒ぎするんだろうと
私は内心思ってましたが、プーチンの
場合こそ、本当に動くべきなのでは
ないでしょうか。彼は日本のその辺の
人が思っているよりも相当頭がいいのです。
少なくとも「プーチンはアホだ」と
言っている人は自分と比べてみたらと
私は思っています。世界はプーチンに
踊らされているのです。そんなことが
できる人は世界にそうそういません。
本当に単なるアホだったら、そんな
ことはできないはずです。彼の頭は
半分狂っているかもしれませんが
相当な策略家なのは間違いないです。


日本の核保有はとんでもないという人も
核を保有すべきだという人も
まずは泥沼になる前にできる限り
声を発した方がいいと思います。
泥沼になってしまえば当然軍拡、核保有
という世界的な流れになるはずです。
(詳しくは13日に読解しますので
興味がある人は参加してください)


私はこんな時のためにこの会が
存在すると思っています。どこまで
私の身体がもつのか?かなり怪しい
ところではありますが、将来後悔
しないですむように、できるだけ
頑張ってみたいと思います。


この会は英文読解の会ではありますが
それを通じて世界の動きや流れを理解
するための会であり、その後の議論が
とても大事だと思っています。

私は「カフェから時代は創られる」
という本を書きましたが、まさに今の
ような時こそ、口を開いて一緒になって
語り始めることが本当に重要だと
思います。

みなさんにはすでにそんな場が
あるのです!

2年前の日本には
こんな場は存在しなかったのです。


だからぜひこの場を最大限に活用して
少しでもできることをしていただけたらと
思います。

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