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パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

日本社会に風穴を開ける

2021年07月15日 | 英文読解


こんにちは、World News Caféの飯田です。
あと1週間でオリンピックも開幕ですが
お元気でお過ごしでしょうか?


昨日久々にtwitterを開いて驚きましたが
世間ではオリンピックに対する怒りが
どんどん炎上しているようですね。
思うところについては前回書かせて
いただきましたが、私はこれを機に
色々と反省し、World News Caféの
社会的役割について考えました。


ジャーナリズムは人をつくる


と私は毎回語っていますが


それを言い換えると


普段触れる情報が無意識に
人の考えを形作ってしまう


ということです。

それは新聞やメディアだけでなく
両親、友人やまわりの空気も含め
彼らからの情報や判断を聞き
「〜はそういうものだ」と自然と
思ってしまうということです。


私はフランス語を教えている頃から
よく「日本は北朝鮮のようだ」
と密かに言ってはスルーされて
来ましたが(笑)私たちは北朝鮮や
中国の情報統制を鼻で笑う一方で
Japanese Firewallと私が読んでいる
日本語の壁、世界との情報格差の
壁の存在に気づいていないことが
一番問題
だと強く思っています。


日本人のほとんどは今でも日本が
優れた先進国だと思っています。
だからこそバッハ会長がわずかに
「中国人・・・」と言い間違えた時
「あんな奴らと一緒にするな!」と
怒りがこみ上げてくるのでしょう。



そんな優秀な国には山ほど情報があり
それらが欠けているわけも間違う
はずもないと、信じて疑わない姿勢。


そこに一番問題があるのではないかと
思っています。中国の優秀な人や
北朝鮮で問題意識を抱いている人は
どうにか隙間をかいくぐって他の
世界の情報に触れようとするでしょう。
ところが私がこの会を開催して
ようやく気づいたことは、日本では
エリート層に値するような人も
ほぼ英文記事や一次情報に触れず
日本語の情報に頼り切っているという
驚くべき実情でした。


日本人は日本に十分情報が溢れ
それで十分満足だと思い込み
海外に住んでいた人すら、面倒だと
いう理由によって、外国語で
情報をとるのをやめてしまいます。
それはとても危険なことだと
考えたこともないままに・・・


同調圧力や「空気」の力が強力な
日本では、無意識に「正しそうな
方向」に多くの人が流されます。
でもその正しそうな答えが
本当の答えじゃなかったら?
その圧力によって窒息しそうな人や
自殺しそうになっている人が
いた時、そうではない世界や
そうではない答えがあること
それを伝えるのがWorld News Café

役目ではないかと思っています。
なぜならそんなことをしてくれる場
が他に存在しないからです。


英語の学校はくさるほどあります。
でもWorld News Caféが重視しているのは
単なる英文読解ではありません。


フランスの哲学カフェに参加した時
アートの社会的役割というのは
当たり前を問い直すことだ、と
聞きました。「そういうもの」
「そうして当然」「当たり前でしょ」
そんな空気が強い中で、「本当に
そうなの?」とパンチをくらわせる
ような経験があると、人の頭は
クラクラしますが、その後違う
世界が見えてきます。

私は2冊目の本で、インフォーマル
パブリック・ライフやカフェの
社会的役割について書いていますが
偉大なカフェは「揺らぎ」を
起こしてきた場所であり、
「揺らぎ」こそが人生を変える
のです。


当たり前だと思っていたことに
強力なパンチを食らわされ
しばらく頭がクラクラする。
でも確かに、そんな世界もあるのかも・・・


フランスで人と話すとそんな揺らぎが
山のようにありました。また
時折外国人の友達と電話をすると
(PCR検査を27回も受けたとか!)
驚くような話に目がクラクラします。


でもだからこそ、世界が広がり
自分の知っていた世界だけが
答えの全てではなかったのだと
自分の幅が広がり、ちょっと楽に
もっと自分らしく生きられるように
なるのです。


ところが普通に日本に暮らし
特に日本語メインで暮らしていたら
そんな経験をする機会は滅多に
ありません。だからこそうちが
それをやらなくてどうするのだ?
と私は思います。そういう理由で
ここではBlack Lives Matterも
何度も扱い、大統領選についても
何度も扱ってきました。
トランプ派陣営の声についても
読解をし、どちらか一方の声
だけに色が染まらないように
気をつけてきたつもりです。

World News Caféは閉塞感と
同調圧力の強い日本社会にとって
外国の空気に触れる風穴で
ありたい
と思っています。
それがなければ窒息死してしまう
人も少なからずいるはずです。


本当にそれでいいの?
それだけが答えなの?他に
もっといい答えはないの?
広く世界を見渡してみると
良質な答えが山ほど存在することが
ほとんどです。


そのためにもWorld News Caféは
自分の「興味あるテーマで選ばない」
というのがやはり大事な
気がします。参加者の
方が「自分の興味で選んだら
視野が広がりませんよね」と
おっしゃっていましたが
まさにその通りだからです。


テーマで選ぶと「日本の
メディアが騒いでいた→
知っている→興味をもち参加」
という行動になりますが、
日本のメディアが言っていなくても
周囲の人が言っていなくても
世界で重要な問題となっていることは
山ほどあります。すでに数ヶ月
ご参加されている方は、ここで
扱ったテーマが数ヶ月後に
日本のメディアでやっと流れた
という経験を何度かしたことが
あると思います。
(ここが早いのではなく
日本のメディアが遅すぎるのです)


たいていの場合、自分の考えは
まわりからの情報で作られます。
得る情報が変わると自分の意識や
考え方も変わっていきます。
そこには「予期せぬ」「自分で
望んだわけではないけど出会った」
という新鮮な驚きが必要です。
World News Caféは日本社会の
風穴となるべく、新鮮な驚きを
伝えられる記事をできるだけ
セレクトしていきますので
どうか「自分がすでに興味がある」
という選び方だけにとらわれずに
幅広いテーマの読解に
ご参加いただけると幸いです。
その方がこの会に参加している
意義も大きくなると思います。


というわけで、25日夕方には
オリンピック賛成派の記事を
読解しようと思います。世界には
こんな視点もあったのか、と
新鮮な驚きがあるかと思います。
Economist紙の元編集長が書いた
記事です。ちなみにフランスでは
アヴィニョンの演劇祭、パリでは
パリコレ、カンヌでは映画祭が
開催されているようです。



World News Caféだからできること
ここだからこそ触れられる情報
あえて伝えなければいけない情報や
役割がこの会にあるように思います。

World News Caféに参加して
視野が開けた、見える世界が変わった
そういっていただけるように
今後も素晴らしい記事のセレクトに
つとめていきたいと思います。

人生を変える英文読会 World News Café

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