alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

二人目

2010年07月30日 | 子育て




 今日はママサークルの夏祭り、で 想像以上に
人が集まり、噂によれば60組くらいきてるとか、で
いつもの小さな集会所 が なんだか今日は
幼稚園のようになっていて その雰囲気に圧倒される。

 泣き叫ぶ子供達 ビニールの剣を振り回している子供達。
二人の子供に手をやいているママたちに
おままごとする子供達 たくさんのことが
同時多発的に起きていて 私はただ息をのむばかり。

 ああ これが子供の姿なんだな
子供って 泣くもんなんだ
子供って けんかするもんなんだな
子供って とっても手がかかる、、、

 ママサークルに所属してると
そこにいる人の感覚としては
「子供は二人は産みたい」というのが
どうやら存在しているらしく
二人の子供のお母さん が 半分くらいを占めてるし
妊娠中の人もいるし 二人目が一才未満の子もいる
たくさんの子供がいるから なんだか
安心感があり これがあるなら 二人目も?と
思うことも多々あったけど


 結局のところ 私には二人目を産む勇気がない。


 本屋に本を売り込みにいく勇気はあっても
二人目を産む勇気はなくて キャンプなんかに
行ったりするたび いやあやっぱり兄弟は
必要だよねと思うけど
移動の多い私の人生 両親とも遠く離れた
今の生活 そしてやりかけている物事を
考える度にこわくなる。

 きっとその怖さというのは 子供を
もっていない人が 子供のいる生活を
イメージしたとき 失うものを考えた時に
感じる怖さと似ているのだろう。
私はもう 子育ても子供のいる生活も
それなりにはわかっているから
そこまででもないのだろうけど
それでもやっぱり私は怖い。

 だけどいつだたったか
二人を産んでる他のママに
「二人目を産むの怖くなかったですか?」と
尋ねてみたら はあ?という顔をされたことがある。
一体何が怖いのだろう?自分の時間がなくなることか?
でも子育てはそういうものじゃない、、?


「でも子育てはそういうものじゃない?」

 そう思えたならいいのだろうけど
そう思って諦めきれたらいいのだろうけど
私には少しの自由がまだ大切で
なかなかそうも思えない。
そうして私は中途半端に 自分の立ち居値について
悩んでしまってる。

 思い切って二人目を産む勇気とか
家を買ってみるという決断だとか
仕事をばりばりしはじめるとか
そんなママたちがしているような
決断のどれかというのが私にはとてもできなくて
私はいつも宙ぶらりんで
立ち居値について悩み始める


 私 何やってんだろう、、、、

 この一ヶ月くらい ずっと私はそう思ってる
私 一体何したいんだろう?
したいことが 色いろあるようにみえているけど
本当に到達したいことは何なのか
私は何をやっているのか
なんでここに今生きてるのか
なんだか とても わからない
 
 沢山の状況を あああの状況があったからこそと
活かし 乗り越えることができたなら
この状況に すべてに感謝できたなら
きっと何かが変わるのだろう
最近はそんな気がする

 いつまで私は自分を演じて
生きていくのかわからないけど
もう少し で 何かが変わる?
私にももっと勇気が欲しい

partir 旅発の時

2010年07月28日 | 私の人生
 今年も1月が過ぎてから 半年経つのはあっという間で
気がついたら6月になり ああフランスについに行けると
思ってたけど フランスに行ってから今までは
恐ろしいほど 月日がたつのが遅くなってしまって
なんだかもう 3ヶ月ほどたった気分だ。


 結局のところ 私は夢遊病者のように
違う世界に生きていて れんちゃんだけは
相変わらず 私のよき理解者であり
二人でいると 共に笑って
想像力をたくましくして 二人で
遊びをつくっていったり
かなりワイルドなことをやってみたりしてるけど
(今日はなんと三輪車で川に入った!)



 そこに誰かが入ってくると
今の私には苦しいようで
私は私で 強固な世界を持っているから
とてもじゃないけど 表面的な
話をするのもしんどくて
なんだかとっても辛くなる。


 私はパリに行ってから
なんだかずいぶん変わってしまって
夢遊病者みたいとか 狂人かもとか思うけど
本当のところは よく考えてるし
自分の中では いろんなことに
つじつまがあってるような気がするけれど
そしておそらく そんな私を
神様は見守ってくださってると思うのだけど
一人で想いを抱えているのは 時にとっても苦しくて


 私はどこにいたいのか
西京区 の ニュータウン?悪くないよね?
子育てにはとてもむいてて 危なくないし
ママサークルも存在してるし 近所のカフェでは
れんちゃんはとても大事にしてもらえるし
大きな公園もあるけれど


 私はどこにいたいのか

 私はたぶん知っているけど
まだまだ勇気が足りないようで
誰かがポンと 背中を押してくれたらいいのにな


 パリには沢山 強い女性が住んでいる
単身でパリに渡って 何年も住み
めちゃくちゃ流暢にフランス語を話し
とけこんでいる そんな日本人がたくさんいるけど
私はそんなに強くなくって だけどいまだに憧れている
私は彼女達のようにはなれない
何かが根本的に異なっている そんな気がする
私はそんなに 一人では強くなれない人だから


 日本文化も面白いけど
文化といっても過去の文化で
日本舞踊や剣舞をやってる友人がこう言っていた。
「今の東京になんて見るものはほとんどないよ。
俺は江戸に生きているんであって東京に
生きていたいんじゃない。だからもう日本を出ようと思う」
私にはその気持ちがよくわかる。
江戸に行き、パリを夢見た 荷風のように
あまのじゃく の 荷風のように
彼らはどこにも生きられないけど
「作家には二つの国が必要なのです」と
アメリカ人でパリに住んでたゲートルード・
スタインは言っていた。

パリ フランス―個人的回想
ガートルード・スタイン,和田 旦,本間 満男,Gertrude Stein
みすず書房


 ヘミングウェイも パリでアメリカのことを
書いてたし アメリカでパリを書いていた。
離れているから 俯瞰して 書けるもの、があるわけで

 精神の均衡を失ってても
複数の視点があるから書けるものだってあるわけで
なんだか最近 私にとって自分が書いたあの本は
ちょっとバイブルになってきた。
彼らは私を力づけ、それを書いたのが私だという
そんな事実も私に力を与えてくれる。

C'est le temps de partir?

 先日熊野本宮にいったら神殿の前の
門のところに「旅発の時」と書いてあった。
そうです 私は旅立ちます もう少ししたら
またあの場所へ きっと何かが待っている
きっと何かが変化していく そう思うから

Changer le billet, c'est changer la vie?
Je ne sais pas encore... mais peut-être?

 人生には 見えない何かが待っていて
だけど人は 何かが待っているかもしれないと
それに気がつくことはできる。
それって予知能力なのかなあ?
人はどこかで 神様の世界とつながっている
この一ヶ月 私は本当にそう思うことが多かった。
カフェの研究も わけもわからずはじめたけれど
あとになって カフェと社会変革と場がつながっていたと
気づいたし 今の私にはわからないけど
またいつか すべてのことを すべての出会いを
活かす日が来るのだろう。


 自分はどこへ向かっているのか
一人ではわからないけど 神様がいると信じて
小さな一歩を踏み出してみよう。

ストレス解消

2010年07月27日 | 私の人生

 先日ママサークルの新しい名簿をみてたら
沢山の人たちのストレス解消法に「裁縫」だとか
「お菓子作り」とか「こまごましたものをつくるもの」
だとかが書いてあり あー!!と納得。

 そんな人が いるんだわ。。。


 だから主婦やっていいお母さんしてられるのか、、、


 ストレスの解消方法が 家庭的なことであったら
どんなに家庭は平和だろう。うちの旦那の妹さんは
ストレスがたまると縫い物をしたり掃除しちゃうと言っていて
私はかなり驚いてたけど そんな人って 
意外にけっこういるもんなんだ!!


 そりゃ私、向いてないわ、、、


 とはいうものの、私も最近道行くおじさんや
おばさんたち、はたまた元保育士さんという
ママに「上手に子育てしてますねー」と
言ってもらえるようになり 蓮太郎は
満面の笑みで楽しそうに遊んでいるからとても可愛い。




 そんな私のストレス解消法って何なのかなあと
思っていたけど 私にとってはもしかして
勉強がそれにあたるかもしれなくて


 今日は念願かなって 近所の
国際日本文化研究センターに行ってきた。


 ここは大学院時代に藤田の資料を調べるためと
ママになってからも博士課程を受けようかと思って
潜入してみたことがあるけど すばらしい蔵書があるのに
かなり門戸が閉ざされていて 近づきたいけど
入れない そんな苦々しい思いをずっと重ねてた。


 ところが今回 勇気を出して 近所の図書館で
紹介状を書いてもらって 前々から読みたかった
サミュエル・ビングの『藝術の日本』という本を
読みに出かけた。


 言ってみる と 予期してた通り
一時保育の保育園から歩いていけるし
冷房の設定温度はかなりひかえめで快適だし
ありえないほど日本文化に関する資料があるし
閉ざされた図書館だから 京大なんかと違って
「本来は存在するけど 借りられていてそこにない」という
ものが圧倒的に少なくて あーこれ全部読みたい!!と思う。


 早稲田のときも京大のときも 
いつかこの図書館の本を全部自分のものにしてみたいと
壮大な夢を描いたことがあったけど
どうしても図書館にくると そんな気持ちになってしまって
あれも読みたい これも読みたい
だけど私はカフェ文化研究家だと 自分で言ってしまったけれど
今は毎日 すごい勢いで日本文化を勉強している
それがとっても面白い
(一応試験勉強です)


 この先どうしてたいのかなー と
本当に悩むけど パリに行きたいと思うけど
日本文化も知りたいし フランス語では
そんな早さで読めやしないし 
だけどいつか 読んでみたいとは思うけど
いつの日か パリの日本文化会館で
思う存分勉強がしたい
もっと包括的に 日本の文化を理解してみたい
それは本当にそう思うけど 
で?カフェは?うーん もちろん行きたいけれど


 山のようにやりたいことも
知りたいことも 知るべきことも 沢山あって
どんな風に生きていけばいいのだろうかと思うけど
ひとまずは日文研に通ってみたい
ボーヴォワールは一時期ひたすら図書館に通って
外に出るのはお昼のときと閉館したからだったらしい
私もそんなことがしてみたいと思うけど
そんな日はいつか来るのだろうか


 今日は眠い目をこすりながらも日文研で勉強をして
蓮太郎を迎えにいったらはじめて本当に楽しそうに
保育園で遊んでて 私はとっても嬉しくなった。
それから一緒に工事現場を見に行って
ショベルカーの活躍っぷりを二人で眺めた。
そんな生活も悪くない。


 私はどこへ向かっていくのか
勉強が好きなのかどうか わからないけど
今はもっと 学んでいたい
そしていつか フランス語 で
すらすらすらっと たくさんのことが学べたらいい
そんな日が きてくれるように
とりあえずは 続けてかなきゃ、、、

勇気

2010年07月20日 | 想いをカタチに
 以前友達がこんなことを言っていたのを覚えてる。

「貯金が0円になるっていうのも意外と面白いもんなんだ」
それを小耳にはさんだ私はそんなこと到底できない!と思ってたけど
少しでもいいから貯金がないと 自由なんてないじゃないかと思ってたけど
彼女が達した境地というのが 私には全然わからなかった。


 人って実は 失ったから 得られる勇気もあるんだな、、、


 なかったのなら なくなったのなら もうやるしかないと
後がないから やるしかないし これ以上
失うものがないのなら やるしかないと思うなら


 意外と人には力があって

 私は勇気を出し始めてみた。






 勇気って 何なのだろうと思うけど

 勇気って 旅に出るのとちょっと似ていて
出る前は あれがいる これがいるとか
体調悪いからやめたほうがいいかなあとか
あれこれ想像が膨らんで やっぱりやめた方がいい!!とか
日常こそが大切なんだと思って後悔したりもするけど

 旅にでちゃえば なーんだ そんな
どうってことなかったじゃんか

 やっぱり行ってよかったなー
やっぱり行くべきだったよなーと 思えたりする

 そんなもの で

 旅に出る前(特に子連れの旅とかね)
考えるだけでしんどくなってる そんな私を笑っちゃいたい
そんなものに 似ているのかも。



 勇気を出すのはとても怖い。

 はじめの一歩はものすごく怖い

 だけど出すしかなかったら?

 出さなかったら お金がまったくないのなら
勇気とか プライドだなんていってられない
ただやるしかなくて

 最近私は 勇気を出して
本の売り込みをしはじめて
そんなのものすごく怖かったけど
作品であればあるほど 怖かったけど
有名になった人たちは 誰だって
有名になるための努力をしてて
あのピカソですら 友人たちに協力をたのみ
画廊にいってもらっては
「ピカソの絵はありますか?」と
聞いてもらっていたという。
(それで画廊の人にピカソってのは
俺は知らないけどどうやら有名らしいと思わせた)


 そんなこと も 何一つせず
それでお金を稼ごうったって
そんなにうまくいくわけがない。
人並み以上にやってる人は
人並み以上の努力をしてこそ
そこにたどりついているわけで
ただ幸運だっただけじゃない。


 私も貯金が底をつき
もう何も言ってられなくなったので
まずは本から売ることで
恐ろしいけど憧れていた
青山ブックセンターだとか
パルコのLOGOSなんかに行って
ちょっと売り込みをやってみた。

 もしこんなところに私の本があったなら?

 絶対興味のある人いるって!!

 それだけは私にはよくわかるけど
こういう本屋さんでは全く知られてなかったらしい。
かなりマッチするのになあと思うけど
誰も知らせてくれないのなら 自分でなんとか
頼むしかない。だって自分の本だもの。


 そういうわけで 私は最近
お金はないけど 勇気を少しだしはじめ
本屋さんとか カフェにちょこっと
本を置いてもらいつつある。

 まだ見ぬ誰かが 見知らぬ誰かが
あの本を読んでくれるだろうか
誰かがまた一人 胸を打たれてくれるだろうか
あの本には言葉があるんだ
私のことばだけじゃなくって
偉人達の 本当に熱い言葉があって
それは今でも私の胸を打つ。


 世界がなんで変わったかって?
変えようと思った人がいたからだ。

 社会がどうして変えられるかって?
社会をつくるのは人間だから。
犬や猫やライオンじゃない。
社会をつくっているのは人間なんだ
そういうことを知っているから
だから自分も変えられる。
変えたいと思っているなら。


 まだまだ知るべきことがある
まだまだ知りたいことがある
到達したいところもあるさ
そのために?は?
カフェにいくこと なんだろか
私はパリの カフェに行きたい
そのためには渡航費用が必要で
だからこの本を読んでくれたみなさんへ
よかったらアマゾンに一言でいいから
レビューを書いてくださいね!

新版 Caf´eから時代は創られる
飯田 美樹
いなほ書房


ありがとう

2010年07月19日 | 私の人生

 突然横浜に帰ることになってから一週間。
帰ることに決めた日にはこれでいいのかと
思っていたけど 本当に今回帰ってよかったです。

 ほぼ明確な理由もないままここに来たけど
待ってくれてた友人たちは 本当に
いい話をきかせてくれて
あー 少なくとも東京には私には友達がいるし
別に気が狂ってるわけじゃないんだなあと
思うことができました。


 沢山の人と話して 熱く語ったり
冷静な視点をもったり そうだよねえと言ったりしながら
だけど自分の立ち位置はやっぱりそんなに変わらぬみたいで
私は何かを見つけつつあり そこに向かっているとこなんだ
きっとそんな 気がします。


 昨日は友人と話した後に すぐ帰ろうかと思っていたら
息子が昼寝をしはじめたとこだというので時間をもらい
渋谷でもぶらぶらしようかと思ってたけど
思い立って久々の明治神宮にいってみることに決めました。


 道のりはとても長かったけど
最後にたどり着いた本殿で 私は何かに気がついて
ああ きっと 神様はちゃんと
見守ってくださっている
だから きっと 大丈夫だと 私は思えて
なんだか少し勇気をもらえた。


 私はどこに向かってゆくのか
私はどこに進んでゆくのか
まだ言い表せないけれど
何かはもう動き始めてる
それだけは よくわかる。


 2年間本当にいろんなことがあったけど
おかげさまで東京にも行け
憧れていた代官山にも表参道も渋谷にも
六本木にも足を踏み入れ
なーんだ 意外と変わってないんじゃん
ということに自分で気がついて
意外にも 東京の人たちよりも
いろんなところに言っていた。
本当にみなさん ありがとうです。


 たくさんの人に励まされ 応援されて
勇気をもらって とりあえず京都に帰ります
どうなるかなんて わからないけど
もう少ししたら もう京都
東京で会ってくれたみなさん 本当にどうもありがとう!

著者として

2010年07月17日 | 想いをカタチに
新版 Caf´eから時代は創られる
飯田 美樹
いなほ書房




 今日は新国立美術館のマン・レイ展に行ってきた。
久しぶりに子供を預けてゆっくりとした雰囲気で
美術館の中に入れてなんだかとっても豊かな時間。


 東京に帰ってきてから あまりに突然来たというのに
連日友達に会っていて 急遽会うことになった友人たちは
なんだか今の私が会うべき人で あーそうだよね!!と
思わず深くうなずいてしまう そんな会話をいつもしている。


 最近会う人会う人が 日本脱出計画組で
これまでは「日本をもっとよくしよう」と思ってたけど
「もう出たい!!」と思ってしまってようやくそんな人たちの
気持ちがよーくわかるようになり そんな人たちと話をしながら
うんそうだよねえと深く納得。


 今日の展覧会は早稲田時代の写真のゼミの子と見にいって
マンレイやらパリやらの話をしながら「こんな生活したいよね!」
という話で盛り上がる。でもどうやって?
私たち は まだまだ遠い そんな生活 夢みたい。


 けれど夢見ないことにははじまらない?
憧れがなければ実現すらない 私はただのママだけど
私は本の著者でもあって 私の頭にある世界 は
彼らが生きていた世界。それをあまりに私は知ってて
マンレイだったりロベールドワノーだったりの展覧会に
行ってみる度嬉しくて あ!あの人たちだと思ってしまう。
私はそんな世界にいたい。



 最近自分の本から影響を受けてくれた人たちが
その内容について書いてくれたものを読む度に
ああ こんなにも 彼らは正確に読んでくれ
こんなにも きちんとメッセージが伝わってるのに
そんな人たちに少なからず感動を与えることができたかもしれない私は
ただのニュータウンで子育てをしているママでしかなく
そんなのでいいのだろうかと本気で思った。
私は彼らに恥じない生き方をしてみたい。
「ごめんなさい 子育て中だから何も考えられません」なんて
もう言っていたくない。


 私にだって 想いがあって
ものすごく想いがあるから 重い本が書けた訳 で
そんなの簡単なことじゃないのに 忘れてしまうわけにはいかない。


 ボーヴォワールはこう言っていた。



「私はこの地上でひどく楽しげなおとなをひとりも知らない。
人生は楽しくない、人生は小説のようではない、と
みんな声を揃えて言うのだった。

 おとなたちの単調な生活を私はいつも気の毒に思っていた。
それが近いうちに自分の宿命になるのだということに気がつくと、
私は不安に駆られた。

 毎日、昼食と夕食、毎日皿洗い、
これらの時間は無限にくりかえされ、何処にも到達しない。
私もこのように生きていくのだろうか?


 私は、生まれて以来、毎晩、前の日よりも少しずつ
豊かになって寝に就いた。私は自分を少しずつ高い
階段に引き上げて来た。

 しかし、あの上の彼方につまらない単調な草原しか
見出せないのだとしたら、目的もなしに何に向かって
歩むのだろうか?
そんなことをしてもしょうがないではないか?
積み重ねられた皿の山を戸棚の中にしまいながら、
いや、ちがう、と私は自分に言った。
私の人生はどこかに到達するのだ。」

 (cafeから時代は創られる p.88)


 これを引用していたときには私はまだ
そこまでピンとこなかったけど
今の私には痛いほど 突き刺さるほどこの気持ちがよくわかる。
蓮太郎がNOというなら 私だってNOといいたい。
嫌なことは嫌だといいたい。
何のために生まれてきたのか?
どこへ向かって進んでゆくのか?
単調な毎日をあと40年間ひたすら繰り返すだけなのか?
「ご婦人の手芸」を趣味にしてればそれでいいのか?
私だってNOといいたい。


 少なくともこの本を書いた誰かは
そんな人ではなかったはずで
読んだ人ならわかるだろう。


 マンレイはパリに憧れ パリに戻った
ヘミングウェイもパリに憧れ パリを描いた
私も何処かに到達したい
何のため に たくさんのものに触れてきたのか
この先に意味があるのなら
私も何処かに到達したい。

脱皮

2010年07月14日 | 想いをカタチに


 「美樹はねえ 田舎には住めないって!
どう考えても都会の方が合ってるよ」と
先日パリから帰ってきた時 高校からの
長い付き合いの友人に言われてしまった。
そうなのかー やっぱりそうかね
できるかなあと 思ってたけど、、、

 30歳を目前にして 最近ようやく
自分のことがわかりはじめた そんな気がする。


 私はパリで 脱皮をしたのか
何かをポーンと脱ぎ捨ててきた
そんな気がなんだかするけど
最近の私はやっぱり気違いじみているけど
だけどなんだか私らしい。


 東京に突然帰り それでも会える友達に会い
その人たちが なんだかまさに今会うべきなような
友人たちで あー私 京都では辞書だけが
友達だわあと思ってたけど
ここにはまだまだ 話ができる友達がいて
今日も昨日も「そうそう そうだよね!!」と
お互いに深く共感しながら語ってしまった。

 
 大切なことは何なのか


 最近はあまり問うてなかったけれど
今日同じように子育てをしてて
同じような境遇におちいっている
大学受験の同志だった子と話をしてて

 大切なのは 我慢して我慢して
苦虫をかみつぶしたような顔をしていることでは
ないんだろうな と私は思った。


 大切なのは?あなたらしく生きること で
あなたが笑っていることで 
あなたが笑っていることで
誰かがそこに励まされ すこし勇気をもらえたりする
だから 誰しも本当は 輝いていてほしいのだと思うけど
時にそれはくすんでしまって
一人では磨けないのかな
ダイヤモンドは 己だけでは あんまり輝かないのかも
誰かが磨いてくれているから 輝いていられるのかも
一人では 人間はけっこう弱くて
あまり一人では戦えないけど


 だれかがいるから 人は強くなれるのだろうか


 私はあまりに殻をかぶって
身動きがとれなくなっていたけど
さなぎが蝶になるように
そんな殻なんて脱ぎ捨てたいような
そんな欲求にかられているのかもしれない
はばたくときに 自分を縛っていたものは
他人ではなく 自分の殻かもしれなくて
本当は誰しもが 蝶になるのを 待っていたかもしれなくても
殻でがんじがらめになってしまった
そんな自分を救うのは いちかばちかの賭けかもしれない。


 フランス語では 賭けというのは「パリ」という
パリと賭けがおんなじなんて なんだか私には面白い。
今日はフランス革命記念日 革命はパリのカフェから
はじまったんだな 私は蓮太郎と日仏学院のカフェにいき
久しぶりのエスプレッソに想いをはせる
ずっと想いをはせてきた場所
ずっと憧れてきた場所がある
なんでなのかはわからないけど
いつか理由がわかるのだろうか
私にとっての「カフェ」のように
「ああだから 私パリに憧れたのか!」と
いつかわかる日がくるのだろうか


 違う自分に?一回り大きくなった本当の自分に?
私はなっていけるのだろうか
最近頭はおかしいけれど 少しずつ強くなってる
私は私になってきている
30歳を目前にして 私ももっと はばたきたい。


2010年07月07日 | 想いをカタチに

 今日は七夕
今は大雨が降っているけど
今夜は晴れてくれるのだろうか、、、


 今年は子供がいるからか
七夕の願い事を書く機会が多く
何を書こうかと考えていた。

 3年前の七夕の時 カメラマンをしていた私は
「パリで仕事がしたい」と書いた。
そのときそこの職場では「飯田さん パリですって!?」と言われ
えーなんで?カメラマンならパリ行く人だってけっこういるのに
そんなにパリって遠いのかなあと思ってショックだったけど
今はもっともっと遠くて とてもじゃないけど
パリとは書けない。行っただけでもましなのに。
(しかも普通は子供がハイハイできますようにとか
あたたかい願い事が書いてある)

 だけど私はパリに行きたい もっと長く
できればパリに住んでいたい こんな気持ちは
小さい時から やたらとパリに憧れていた
そんな変な人じゃないときっとわかないのだろうと思うけど
たまにそういう人はいて 藤田嗣治もそうだった。


 最近は 藤田の気持ちがなんだかわかる
なんで彼が渡仏したのか なんで彼が あんなにも
妻に手紙を書いて 書いていたのか
どうして彼が カフェにいたのか
どうして彼が 他の在仏日本人と 心の交流ができずにいたのか

藤田嗣治 異邦人の生涯
近藤 史人
講談社



 何だか違う 

 何だか違う

 誰と話してもそう思う


 あそこにはあの世界がきっとあるのに
きっとまだ 100年前にあったような
あの世界は続いているのに 
その世界を想っている人はあまりにも
私のまわりに誰もいなくて
だから私は孤独になって 最近の
私の心の友はなんと電子辞書になってしまった(!)



 あの世界はきっとあるのに
やっと扉が少しばかり開いたのに
光はそこに見えているのに
だから私は入りたいけど
あまりにもこの 私が属してる現実は
あんまりにも遠い世界なんだよな





 私もそこに入りたい
私も仲間に入れてほしい
私もそこで議論がしてたい
だから研究をしていたんじゃなかったのかと私は思う
世界のどこかに そんな場所があるのなら
私はそこにいたいと思った
ないのなら つくりたいとも思ってたけど
そんなのつくれるもんじゃない。
今回のパリでよーくわかった。
それくらい 磁場というのは大切で
私一人がここを文化的な場所にしよう と
決めて一生もがいてみるのと
パリに行って 果てしない刺激に身をさらしながら
伸びていくのは 全く違う人生で
「私はカフェがしたい訳じゃない」
そう公言してきた その裏には
本にか書かれた その物語が
また現実になったとき 私もカフェに通う人として
その中にいたいと思っていたから


 時はやってきたのだろうか

 神様はいるのだろうか

 シンクロニシティは何故起こるのか


 どうして私は あんなにもパリで活き活きとしてたのだろうか
今じゃ私は能面のような表情だけど
そしてもう長いこと そんな顔して生きてきていた
そんな気もするけれど


 私はもっと笑っていたい


 輝く時?輝ける場所?人には合ったステージがある
幸せなんて その人が本当に幸せかどうかだなんて
本当は何がしたいかなんて 占い師でも恋人でもなく
知っているのは 30年の自分自身を知っているのは
自分だけ で わたしはようやく30歳目前にして
自分のことを知った気がした。


 今晩は晴れてくれるのだろうか
もしも晴れてくれるなら
織り姫と彦星が出会えるのなら
私の願いも叶うだろうか

フランスに行くなら

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