伊勢すずめのすずろある記

伊勢雀の漫歩…。
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猛暑が続く真夏日、7月30日の午後 「 一時間限定の川遊び 」

2021年07月31日 | 奥伊勢の自然と風物


「出合橋」 下の一之瀬川と小萩川の合流点の渓流

 今年の7月は、前半は梅雨時( つゆどき )の雨天が続き、中旬以降の後半になって、東京オリンピックの開催に合わせたように梅雨が明け、伊勢地方は台風の影響もなく、真夏の到来で猛暑日の連続となった。

 今夏は、6月の下旬にコロナウイルスの2回目のワクチンの接種を受け終えた事もあって、海浜にも渓流にも出かけずに1ヶ月が過ぎ、全く何処へも出かけないままに、7月もラストとなってしまった。
 例年ならば、水石の探石も兼ねて、長時間川遊びや志摩の海岸に出かけたものだが、日中の炎天下は熱中症の心配もあるので、自重しながらエアコンの「涼風」に晒され、何をするでもなく自宅に引きこもりがちであった。

 コロナウイルスの蔓延下での東京オリンピックの開催には、端( はな )から疑問を持つ一人なので、どの競技も動画での観戦すらしていない。 新聞はとっていないし、ラジオのニュースで結果を耳にするぐらいである。


「出合橋」 下の合流点にある小さな滝


 しかし、このままでは、何もしないままに7月が過ぎてしまうので、30日の午後になって「一時間限定の川遊び」に出かけようと思い、とにかく午後2時に車に乗った。3時半には帰ってこようと思い、あれこれと適当な場所を考えてみたものの、なかなか思い浮かばない。

 近くではあるが、炎天下の二見浦の海岸は避け、人のいない「納涼」に程良い伊勢市近郊の水場となると、川上に限るが、五十鈴川上流の高麗広は、内宮前の交通規制をすり抜けていかねばならないし、奥に行くにつれ左岸の県道は道が悪い。 朝熊川は程良い場所がないし、宮川は丸っぽ転石の川原ばかりで日影が無い。
 結局、横輪川か一之瀬川と言う事になったが、横輪川は町内の「風輪」以外には適当な駐車場所がない。


「出合橋」 の下の合流点左岸の小さな川原


 思案の末、宮川右岸の県道22号線を遡り、いつも行く支流の一之瀬川左岸へと車を進めた。平日のせいか、栗原の川原にも、日向橋下の川原にも、天祥橋下の川原にも人の姿が全く見当たらない。
 例年なら、夏休みに入ったこの時期には、親子連れの家族や若者たちのグループなど、幾組かがシートを敷き、パラソルを立てて日差しを遮りながら、水遊びを楽しんでいるのだが、今夏はその風景さえも目にしないままに、小萩川との合流点「出合橋」へ達した。


「出合橋」 の真下から眺めた小萩川


 さて、小萩川に入れば探石をせずにはいられず、かなり時間がかかるし、少し戻って彦山川に入っても同様なので、とにかくバス停横のスペースに車を着けて、「出合橋」の下に下りてみた。
 ここはちょっとした渓流になっているので、ズボンをまくり上げ、ゴム草履のまま川の流水に浸り、転石を見ながら30分程、納涼もどきの時間を過ごした。


小萩川との合流点から眺めた「一之瀬川」の川上


小萩川との合流点から眺めた「一之瀬川」の川下


 何も拾わずに帰る訳にもいかないので、「滝石」にも見立てられそうな、手のひら大の平石を一つだけ拾った。 帰宅後に水洗をし、底をカットしたら大・小2条の方解石脈が程よく、ちょっとした小形の「滝石」らしくなった。

7月30日に揚石をした唯一の小形の 「滝石」 ~ 高さ約7cm


 小萩川の上流は、当地方では伊勢古谷石や紫雲石、龍眼石、准片岩の青石、縞帯石、五色石などの他、「滝石」の宝庫でもある。
 それらが一之瀬川に流出し、川原の転石となっているので、もっと涼しくなってから、後日また探石を試みたいと思いながら、予定の時間通りに帰宅をした。



形状の佳い小萩川産の「滝石」 ~ 高さ約13cm



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