北大ボートblog

北大ボート部部員によるほぼ定期更新ブログ。

悲喜こ藻ご藻 ~オックスフォード盾レガッタに出場して~

2019-09-10 13:04:48 | 大会
 お世話になっております。2年目漕手の青木真太郎でございます。先日、全日本大学選手権(インカレ)・オックスフォード盾レガッタ(オッ盾)が行われました。私はオッ盾エイトにおいて7番を漕ぎました。
 
 この夏休みをかけて一年生とずっと練習をしてきました。練習からオッ盾本番までを振り返ろうと思います。
 
 始まりは東北戦後の選考。スカルレースとエルゴレースを経てオッ盾エイトに選ばれました。去年もオッ盾エイトには乗っていましたが、今回は、同じく上級生として選ばれた狩野(2)とともに上級生として乗りました。COXを含め、僕と狩野以外は皆新人、というエイトです。
 
 クルーキャップは狩野。僕は、語弊を恐れずに言えば「女房役」といったところでしょうか。整調をバウサイドロウアーの狩野が務めることになったのでバウサイド整調の艇となりました
 
 練習が始まってみると、艇のフラットがなかなか取れず漕ぎにくい、正直に言ってストレスのたまるスタンバイが続いていきました。改善は、毎日ちょっとずつ、少しずつ、ジワリジワリ、といった感じでした。
 
 そんな感じで練習が続いていき、フラットも取りやすくなってきた8月の下旬のある日。その日のスタンバイではレート18で、1分48秒前後でずっと漕ぐことができました。それまでは2分前半止まりだったものがいきなりこのタイムになったのでとてもうれしく、また成果を実感できました。この時のスタンバイでは2ndエイトの乗っている神威と並べていたので皆の闘争心に火がついてこのタイムが出たのかな、と思っています。
 
 「この調子ならオッ盾、結構いいところまで行けるのでは?」と内心ニヤニヤしながら、しかし、ハイレートでのオールのばらつきに不安を持ちながら戸田入りを迎えました。
 
 いざ、戸田につくとかなりの暑さに面食らってしまいました。先に戸田入りしていた部員がエイトを結合させてくれていたので比較的スムーズに、到着したその日のうちにリグ出艇をすることができました。去年は戸田入りするまでが大変な部員が多くいたのでとりあえず一安心、といったところでした。
 
 オッ盾前日、前々日は午後にレースアップの確認とハイレートの練習を行って、本番に備えました。この時からすでに、戸田のコース、1レーンはまともにドリルができないほど藻と水草が生い茂っていました。
 
 こうしてついに当日を迎え、レースアップを無事に終え、ピットにつけ、予選に臨みました。前日の夜に藻の影響により組み合わせが変更となり、奇しくも全て学生チームが出場する組に振り分けられました。相手は、格上でしたが、「自分たちのできる限りやろう」ということで、いざ発艇台へ。スタート500m付近まではついていけましたが、1000m付近でスタミナ切れ、そこからタイムが落ちていき、脚けりを入れるもスピードが上がり切らず、そのままゴール結果は6分53秒74となり、午後に行われる敗者復活戦へ。
 
 宿泊場所の公民館で休息を取ったのち、並べる相手を確認。またしても学生のみの組に。予選のタイムからどの大学についていくかを決めて、再びボートコースへ。午前よりも気温が上がっているものの体が暑さに慣れたのか、少し体が軽く感じました。蹴りだし応援をしていただき、「やったるぞ」と内心思いながらレースアップを終えてピットを経由して発艇台へ。
 
 アテンション、ゴー。スタートは比較的うまく決まり、ほとんど並んだまま500mを通過します。次第に3レーンの関西大学が出始め、4レーンの東大もミドルスパートをうまく決め、1000m付近で少し離されかけます。このあたりで審判艇が関西大学にしきりにレーンを守るように声をかけ始め、気づくと、関西大学のエイトが2レーンを漕ぐ我々のエイトに接近。COX地崎の冷静な判断と、漕手の懸命な両舷抵抗で、あわや大惨事、というところで何とか二つの艇は止まり、レースはあえなく不成立、となりました。関西大学のレーン侵害はフィンに藻が絡まり、ラダーが効かなくなったために起こったようです。北大の艇は艇とオール、クルーの無事を確認し、審判の指示に従いフィニッシュラインを越えて帰艇しました。

 しばらくすると再レースが行われるとのアナウンスがなされ、発艇は18時となりました。(この時連絡ミスで17時30分に発艇、と伝えられ蹴りだしてしまいました。そのため、一度蹴りだしたものの帰艇しました。)18時の発艇に向け、皆、心を落ち着けて待っておりました。するとそこに、その日のレースを中止するとのアナウンスがありました。恐らく翌日に再レースがあるのではないか、という判断から早めに休もう、ということでオッ盾エイトのクルーは銭湯「戸田の湯」へ向かいました。ところが、戸田の湯へ向かう途中、共立女子大学の近くの交差点に差し掛かったところでした。「行わなかった敗者復活戦のレースは中止し、予選のタイムで1位だったチームが準決勝に進む」という一報が入り、その瞬間に北大オッ盾エイトの敗退が決まりました。「1000mまではついていけたからきっと行ける」とクルーを鼓舞していただけにショックでした。
 
 こうして僕のオッ盾は不完全燃焼といった形で終わってしましました。翌日のインカレも藻の影響を受けるクルーが多かったようで抗議などもあったようです。
 
 藻の影響もあったものの私見を申せば、自分にもっと力があれば準決勝にコマを進めることができた、と思っています。暑さでばて気味だった予選でも、もっと練習で追い込んでいれば、漕ぎの精度を高めていれば、UTスコア的には6分30秒台前半は出せたのではないか。考えてもタラれば、にはなりますが、可能性として存在していたことも確かです。もう試合を指でくわえているだけの最終日は迎えたくない、そう思いました。
 
 新人戦も恐らく戸田で行われることでしょう。この悔しさを胸に、これからも精進の日々だと考えています。とりあえず、明日は、ランニングと体幹トレーニングをするつもりです。経験を糧に。長くなりましたが、この辺で失礼いたします。
発艇直前、ピットで待機するオッ盾エイトのクルー
 
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