お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

布施

2012年02月13日 | 仏教
 今年は、正月に実家に帰らなかったので、1月末に帰省。
友人が、私の帰省に合わせて、実家に立ち寄ってくれました。

 実家の母も大喜びで、私と一緒に、楽しく友人と歓談・・・

 物忘れが多くなった母は、友人や私から以前に聞いて、知っているはずのことを忘れています。
 また、耳が遠くなっていることもあり、人の話と関連なく、唐突に自分の話(自分が話したいこと)を話し始めます。

 つまり、こちらは、何度も同じことを説明しなくてはなりませんし、母の同じ話を何度も聞かされなくてはなりません。

 友人は、寛大に、母に同じ事を説明し、ニコニコと同じ話を聞いてくれて、有難いことでした。

 少し、認知の衰えた高齢者の話し相手をするのは、私の都合から言えば、仕事は捗らないし、好奇心が満たされるわけでもなく、無為な時間のように思えます。

 でも、母の立場から言えば、若い人に話し相手をしてもらって、昔話をくり返すことで、少しは脳の血流も増え、とても楽しい有意義なひとときであったろうと思います。

 そうです。友人は、彼女の貴重な時間を母のために「布施」してくださった
 
 高齢者の同じ話を聞かされるのは、うんざりですが、それは、あくまで私の都合、私のメリットしか考えていないから・・・

 私が話相手をして、相手が、喜んでくれるのなら、それは、私の人生にとって、決して無為ではなく、有意義な時間なのではないか・・・

 いっしょうけんめい年寄りの話を聞いてくれる友人の姿を通して、あらためて、そう感じ、心で合掌いたしました。
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