3発目はこちら。
これらの原因ともいえる○号室の集団との接触は、私の場合やっぱり正面玄関付近や駐車場、エレベーター内、といった狭いテリトリーに限られてまして、以前どうしても必要な集金の件で、恐る恐る「本丸」の○号室に足を踏み入れたという貴重な経験をお持ちの女性住民の話によりますと「海坊主のようなスキンヘッドで、がっちりしたガタイの従業員(笑)が、玄関付近の拭き掃除の手を止め、いわゆるあの<おひかえなすって>のポーズになったかと思うとデカイ声で、いらっしゃいませー!と言われてものすごく怖かった……」そりゃびびりますって。
実はうちのオヤジも、半年くらい前に、市内で飲んだ帰りの深夜午前1時過ぎに、いくら酔ってたとはいえ、あろうことか自宅の●号室とこの○号室を間違えて入室してしまったというたわけた真似をしてます(笑)その時も、部屋の奥から眼光鋭い従業員からよくとおるドスのきいた声で「はい、なんでしょうー?」と尋ねられ、「すいません部屋間違えました」と言って帰ってくるのが精一杯で、あまりのコワさに酔いが一気に醒めたそうです。玄関入る前に自宅とは様子や雰囲気違うってコトに早く気づけよオヤジ!
で、この○号室の表向きの会社「○○興業」は、一体何をやってる会社なのか、残念ながらよくわかりませんが、何でも××にラーメン店らしき飲食店を傘下にしてるらしく、去年の夏、汁がたぷたぷしてる残飯を大量にこのマンションのゴミ集積場に捨てたことが問題となったこともあります。
この常識知らずのゴミの出し方や、何をしてるものやら部屋からの不気味な騒音、または共有廊下で、シチュエーションも相手も謎ですが、「てめぇーざけるんじゃねーぞっ!ばっきゃろーっ!」というフルボリュームでの怒声を耳にしたりとか、いろいろな迷惑・問題行為は長年にわたり多くあったようです。
センセイに負けず劣らず(笑)出不精の私とオヤジなのですが、さすがにこう毎日24時間全方位監視体制の中にいると、VIP気分どころではなく、気持ちがくさくさしてきますね。「家にいるのがうざったい」というティーンエージャーの気持ちがちょっぴりわかる気がします。←意味がちがうって。
しかもケーサツが守ってくれてるにもかかわらず安心・安全ではないことは既に実証済みですし(笑)
……やくざの内と外への支配の論理は「情」と「恐怖」。企業としてはシノギと呼ばれる金がものを言う世界だが、今回組長が持ち出してきたのは、市民の同情をかう作戦のようだ。
市民の側にも、恐怖が恒常化したなかで、一瞬彼らが見せる弱みに心を動かされる、あるいは逆に荷担してしまう例は多い。「話せばわかる奴らなんだから」とか「さすがに幹部となると違う」とか。
でもこれだけは言っておかなくては。「話せばわかればやくざなんかやってない」し「幹部になればそれだけ非情なことをやらざるをえない」はず。ましてや山口組系ともなれば、神戸方面からのチェックも厳しかろうから、中間管理職のストレス、あるいはフランチャイズのきつさから弾ける場面も多かろう。ご同情もうしあげ……いかんいかん。
【発砲シリーズおしまい・ネットにのせるにあたって、やはりびびってしまい、伏せ字やカットが多かったことをお詫び申し上げます】
画像は実録やくざ映画の頂点か「仁義なき戦い/広島死闘篇」。北大路欣也がひりつくように痛い演技。でもわたしは4作目の「頂上作戦」のユーモアも好きなのだが。