第7回「わしの家」はこちら。
一向宗の信徒による一揆のために、家康は窮地に追いやられる。っていうかこれからのちも彼は窮地の連続なのだが(関ヶ原だって楽勝だったわけではない)。
宗教と政治、という古くて新しい(タイムリーなネタでもある)問題がここにはあるけれども、もうひとつ政治家としての家康に教訓を与えたのは、税金のとり方はとても難しいということだろう。本證寺から年貢を取り立てようと軽く考えていた家康は手ひどいしっぺ返しを食らう。
家康のイメージが暗いのは、例の
「百姓は生かさぬよう、殺さぬよう」
という言葉(本多正信が言ったという説もあるらしい)が、いかにも悪辣に聞こえるからだ。しかし後半部分に注目すれば、百姓から搾り取るのもたいがいにしないと、という意味だったともとれる。
戦闘には素人であるはずの一向宗の宗徒たちは、意外に戦上手でもある。さては有能な軍師がいるのであろうと服部半蔵(山田孝之)に探索を命じるのだが、ここはコント。
「遅い!どこにおった」
「わが家に」
「忍びであるなら常にその辺におって呼ばれたらさっと現れよ!」
あははははは。時代劇の約束ごとを根底からひっくり返すセリフ。さすが、「キサラギ」や「エイプリルフールズ」「コンフィデンスマンJP」で客を手玉にとった古沢良太脚本だけのことはある。
のべつまくなしに身の回りに忍者がいるというのも現実にはしんどいことではあるだろう(笑)。
さて、一向宗側の軍師が、なんと本多正信(松山ケンイチ)だった衝撃。ま、史実だけど、こっからどうひっくり返すかだなあ。松本まりかは相変わらず魅力的。