事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

恩田陸三昧 その1「チョコレートコスモス」 角川文庫

2020-04-04 | 本と雑誌

かたや梨園という芸能の世界ど真ん中で生まれ育ち、美貌と才能をあふれるほどにもつスター。かたや他人を模倣することに絶大な天才を見せる演劇の素人。基本的にこのふたりの激突がストーリーの核。

そうです、「ガラスの仮面」です(笑)。

しかし面白さはあれに勝るとも劣らない。特に終盤のオーディションは読み始めたら絶対にやめられません。伝説の演出家による、誰もが出演を熱望する舞台に、素人が候補になっているのに、主人公は呼ばれもしない。それは……いやーそうきたか。

天才と天才の激突。剣豪小説と同様の運び。すでに10年前に「蜜蜂と遠雷」的な傑作を恩田陸はもう書いてたんだねえ。すんごく面白いですよ。ぜひぜひ。

みんなやったと思うけど、わたしも脳内でいろいろとキャスティングしてました。松たか子と多部未華子でどうかしら。誰かドラマ化してほしい。

その2「錆びた太陽」につづく


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