かたや梨園という芸能の世界ど真ん中で生まれ育ち、美貌と才能をあふれるほどにもつスター。かたや他人を模倣することに絶大な天才を見せる演劇の素人。基本的にこのふたりの激突がストーリーの核。
そうです、「ガラスの仮面」です(笑)。
しかし面白さはあれに勝るとも劣らない。特に終盤のオーディションは読み始めたら絶対にやめられません。伝説の演出家による、誰もが出演を熱望する舞台に、素人が候補になっているのに、主人公は呼ばれもしない。それは……いやーそうきたか。
天才と天才の激突。剣豪小説と同様の運び。すでに10年前に「蜜蜂と遠雷」的な傑作を恩田陸はもう書いてたんだねえ。すんごく面白いですよ。ぜひぜひ。
みんなやったと思うけど、わたしも脳内でいろいろとキャスティングしてました。松たか子と多部未華子でどうかしら。誰かドラマ化してほしい。
その2「錆びた太陽」につづく。
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