フィリップス船長は、あることのためにアメリカ海軍の医務室に連れて行かれる。ショックから立ちなおれない彼は、看護師の問いかけに答えることができず、それどころか呼吸することすらおぼつかない。涙やよだれが出て、身体についた血の意味もうまく説明できない。眼はうつろで、彼のとった行動のスマートさとはおよそかけ離れている……
カット数の多いことで有名なポール・グリーングラス作品(ジェイソン・ボーンのシリーズや「ユナイテッド93」を見よ)なのに、ここは例外的に長回し。意図的に表情を消した看護師と対照的に、船長の狼狽ぶりは演技であることを忘れさせるほどにリアルだ。
……もちろん演じているのはトム・ハンクス。いつも嫌味なくらいにうまい演技で、それが鼻につくこともあるけれど、このメディカルチェックのシーンだけでも彼の凄みは十分に伝わる。確かに、名優です。おそれいりました。
ヒーローになろうとしたわけでもなく、ただ単に生き残るためにハイジャック犯とリスキーなやりとりをした彼は、
「おれたちの時代は、ただ普通に勤めていれば船長になれた」
と妻(「40才の童貞男」の、あのキャサリン・キーナー)に語るように、およそスーパーマンとは縁遠い人物。そんな彼が主人公だからこそ、観客自身も理不尽な状況に陥った錯覚をおぼえるほどだ。殴られれば痛いし、救出に来た海軍に、はたしてメッセージの意図が通じているのかハラハラする。
貨物船内のかくれんぼから、後半は一転して救命艇の密室劇。とにかくのべつまくなしに観客は緊張を強いられ、観終わってへとへと。そして最後の字幕で一気に救われる。
実話であることが絶望的で(だっておよそろくな装備もないソマリア人4人に、船員も海軍も翻弄されまくり)、そして同時に普通の人の強さを信じさせてくれるみごとな作品。トム・ハンクスなしには成立しない企画だったかも。スティーブン・セガールを連れて来たら、まったく違った映画になっている(笑)。製作総指揮はケビン・スペイシーでした。
感じはありました。
イオンができると便利ではあるんでしょうけど、ムービーオン
よりもはるかにファミリー向けのラインナップになるのは確実。
わたくしはフォーラムに通い続けることを誓います(笑)
おまけにここにきて、指の骨折というとんでものことをやらかして、掃除は放棄!
あははは、どうしましょう??です。
ま、いっか。
掃除しなくても、年は越せますよね。
ということで、今年もいろいろとありがとうございました。
この映画はものすごい期待をして行ったせいか、それほどのめりこめない自分がおりました。
来年は、イオンが出来て、どうなる事やらですが、第三者として、平和に映画を見られれば、それでいいかなっとです。