事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

青天を衝け 第39回 栄一と戦争

2021-12-12 | 大河ドラマ

第38回「栄一の嫡男」はこちら

おっと、草彅剛は今回もちゃんと登場してくれてましたね。そして、あの大坂城からの逃亡についても語る。たくさんの失策をしたと。

継承についてのお話。不肖の嫡男である篤二は、病に倒れた父に「後を頼む」と言い渡されるが、その責任の大きさに恐れおののく。だってあの人(徳川慶喜)だって逃げたじゃないかと。

徳川幕府に限って考えても、先代、先々代と積み重なった歴史の重みに歴代の将軍はびびったはずだ。秀忠家光のころはまだ家康の威光があったかもしれない。綱吉のころもそうなんだろうか。

しかし八代吉宗のように、およそ将軍になるはずもなかった血筋の人間だからこそ、ある種の決断ができたという側面はあったんだと思います。その、本来なら絶対に将軍になるはずもなかった慶喜は、だからこそすごい決断をする。

「光を消す」

旧勢力の象徴にならないために完全な隠遁に入ったと。なるほど。

そこでどうしてももうひとりの人物を連想する。十五代どころか、おそろしいほどの連綿とした血縁でつながったあの一族。かつて大帝と呼ばれ、戦後は象徴と呼ばれた“彼”が、はたしてどのような思いで日々を暮らしていたのか。慶喜のそれに近いものがあったかも。

くどいようだけど、草彅剛の脂の抜けっぷりがすばらしい。そして大島優子の凜としたたたずまいも。SMAPとAKBというアイドル出身のふたりが、この大河で光を見せてくれている。

第40回「栄一、海を越えて」につづく

コメント
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