2016年7月号「ポケモンGOでGO!」はこちら。
「昨日と一緒でお願いします。これ以上言うとカッカしちゃう」
今月は名言満載なので何号かに分けてお送りします。
最初は中日の森監督代行が、負けがこむ自チームの惨状に記者会見を3秒で切り上げたときのもの。
チームが壊れるというのは簡単なものなんだな、とつくづく。Jリーグで、他のチームを子ども扱いしていた読売ヴェルディが、確かビスマルクの契約関係でもめたあたりから坂を転げ落ちるように弱体化していったのを思い出す。中日も、まさしくそんな状態にあるように見える。
谷繁が“休養”を強いられた陰に、GMとの確執があったことは、全紙全局が報じていた。現場で取材していれば、いや年末の契約更改や補強の様子を見れば、誰だって気づくだろう。
GMが監督だった時に、チームの、戦力的にも精神的にも支柱だった井端を放出したあたりで、わたしも不審に思ったものだった。以降、コストカッターとしてGMの名は監督よりも前面に出てくる。その結果、FA候補からは
「中日だけには行きたくない」
ドラフト有望株からは
「(中日以外の)11球団OKです」
と揶揄されている。原監督時代、巨人にとって常にマークしておかなければならなかったのは中日だった。現在のGMの采配は、選手にとってはきついものだったろうが、少なくとも“勝つ”ための方法論として魅力的ではあったので。
だからGM信者たちは、およそ理解しがたいチーム編成であっても、深謀遠慮があるのだろうとまだ支持している。わたしも、単に安いコストで勝つことをめざしているのではないだろうとは思う。あの落合博満のことだもの。しかし……
2016年8月号PART2「ラッキーな人」につづく。