事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

コンドルは傑作だPART4

2016-05-31 | 港座

PART3はこちら

路上に出たターナーは公衆電話に走る。しかし彼は警察にも救急にも電話しない。ある“組織”に連絡するのだ。

「どこからかけている?」

電話の向こうの車椅子の人物は冷たく言い放つ。

「公衆電話だ」

「規則違反だぞ」

「知ったことか!みんな死んだんだぞ!」

「きみのコードネームは」

「え……あ、ああ『コンドル』だ。」

原作はジェイムズ・グレイディの「コンドルの6日間」Six Days of the Condor

映画はそれを半分に縮めて「コンドルの3日間」Three Days of the Condor にしている。コンドルはCIAのエージェントだったのだ。

しかし派手なアクションや陰謀に加担するスパイと違い、コンドルはひたすらに本を読むだけ。あらゆる本を読み、その内容とCIAの計画との類似性を分析するという、地味なセクションにいる。通称、読み屋

だから観客はコンドルと同じように混乱する。いったいどうしてまた全員が殺されるようなことになったのか。暗殺者たちから逃れながら、その謎をどう“読み解いて”いくのかがこの映画の基本線だ。

いくら地味な読み屋とはいえ、襲撃のあとにドーナツを食べる余裕があるなど(笑)、ターナーはさすがにCIAであり、堅気じゃない。あふれるほどのミステリや冒険小説も読んでいるので、事件の裏を考察することに彼は長けている。

コンドルの連絡をうけた副長官のヒギンス(クリフ・ロバートスン)は、彼の経歴をチェックし……

「迎えに部下を送る。ひとりは、きみの知り合いのサム・バーバーだ。」

ここからしかし、第二の惨劇が起こる。以下次号

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