事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「屍者の帝国」 伊藤計劃×円城塔 河出書房新社

2014-03-18 | ミステリ

Teoc_2 ああ、ついにこれで伊藤計劃最後の作品。

もっとも、プロローグと第一部の発端以降は円城塔が引き継いだのに、違和感はほとんど、いや全くない。

生と死にこだわった伊藤が、フランケンシュタインの怪物にこだわるのは当然としても、そのオリジナル「ザ・ワン」捜索の旅がまるで西遊記だったり、山田風太郎の明治もののようだったりするサービスがすばらしい。

考えてみれば、円城の娯楽作品を読むのって初めてだ。めくるめくペダントリーがこれほど快感な書もめずらしい。ああ、おれにもっと教養があればもっともっと楽しめただろうに!

屍者の帝国 屍者の帝国
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2012-08-24
コメント
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