hiyamizu's blog

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東野圭吾『殺人現場は雲の上』を読む

2021年03月09日 | 読書2

 

東野圭吾著『殺人現場は雲の上 新装版』(光文社文庫ひ-6-20、1990年8月20日初版・2020年8月20日新装版発行)を読んだ。

 

裏表紙にはこうある。

新日本航空スチュワーデスのABコンビといえば、エー子こと早瀬英子、ビー子こと藤真美子の二人組。ルックスも性格も正反対の二人は社内でも有名な大の仲良し。しかし、二人がフライトで遭遇するのは奇妙な謎だった!? ホテルで殺された乗客、シートに残された赤ちゃん、遺書の落とし物……。聡明なエー子とおっちょこちょいなビー子の二人が推理に挑む!

 

国内便スチュワーデス(CA)の早瀬英子(エー子)と藤真美子(ビー子)が活躍する7編の短編集

 

登場人物

早瀬英子:エー子。新日本航空のスチュワーデス(デス)。東大中退、才色兼備、控え目。

藤真美子:ビー子。新日本航空のデス。三流短大卒、顔も目も円い。

北島香織:新日本航空のチーフスチュワーデス。二人の先輩で、特にビー子を厳しく指導する。

浜中:新日本航空のパイロット・機長、禿げ、肥満。

小塚:新日本航空のパイロット・機長

佐藤:新日本航空のパイロット・副操縦士(コウ・パイ)。彫りの深いマスク。

遠藤新:日本航空の客室課長

金子博子:新日本航空の客室課首席

 

 

「ステイの夜は殺人の夜」

クルーが泊まった鹿児島のホテルのスナックで乗客だった本間と一緒になる。夫人は部屋で休んでいると、彼はサンドウィッチを注文して届けさせた。夫人は絞殺死体となって発見された。容疑者には、サンドウィッチの消化から推定される死亡時刻にはアリバイがあった。

 

「忘れ物に御注意ください」

赤ん坊連れ25組が二人が乗務した機に乗ってきた。羽田に到着後忘れ物があった。赤ん坊だった。乗る時も降りる時も人数確認し問題なかったのに、なぜ一人の赤ん坊が残ったのか?

 

「お見合いシートのシンデレラ」

CAと向かい合わせの席をお見合いシートという。なんとビー子はお見合いシートで中山に電話番号を聞かれた。その後、運転手・田村付きの車でデートに誘われた。中山の資産は約20億年だという。親戚へのお披露目会にはエー子も招かれた。なぜビー子が選ばれたのか、結婚式でその理由が明らかになる。

 

「旅は道連れミステリアス」

エー子は、東京での同窓会へ出席するという旧知の和菓子屋『富屋』の当主・富田と言葉を交わした。離れた席でビー子は30歳前の女性・堀井から浜松町のホテルを尋ねられ、Sホテルを教えていた。翌日二人はSホテルで刺殺死体で発見された。痴情の果ての無理心中だろうか?

 

とても大事な落し物

二人が乗務する機内のトイレに署名がない遺書が落ちていた。早く落とし主を見つけ自殺を阻止しなくては。遺書には踏まれた跡があった。

 

「マボロシの乗客」

新日本航空に脅迫電話が掛かってきたが、悪戯電話だと思われた。

 

「狙われたエー子」

エー子が何者かに命を狙われたが、思い当たる節がない

 

1989年8月実業之日本社刊、1992年8月光文社文庫

 

 

私の評価としては、★★★☆☆(三つ星:お好みで、最大は五つ星)

 

短編なので深さはないが、軽く、仕掛けを推理しながら楽しく読める。ただそれだけと言えば言える。

 

 

東野圭吾の略歴と既読本リスト

 

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