「井の頭公園は飽きたし、さて今日はどちらに散歩に行こうか?」とGoogle Mapを眺める。かなり離れたところに、緑に塗られたちょっと大きな「杉並区立大宮前公園」が目についた。
多分行ったことのないだろうと、一人だけど、出かけることにした。
外に出ると、雨が降っていて、すぐ傘をさした。なんだか風も強い。くじけそうな心を励まして進む。急に激しい雨風になり、引き返そうかと思うと、ほぼ止みかけたり、もてあそばれながら、半分やけで前のめりになって進む。
公園があった。「まさか、このどこにでもある小さな子供が遊ぶ公園じゃないよな」と思ったら、「なかよし公園」とあった。
花壇には「花咲かせ隊」の看板があって、「ブルー:サルビア、赤白桃:ペンタス」とある。
「ペンタス」は春から秋まで、暑さに負けずに長期間、花が咲く。本来は低木状だが、改良品種が鉢物や花壇苗として普及している。(みんなの趣味の園芸)
いい加減雨の中の散歩がいやになった頃、小雨となり、曲がる目標のセブンイレブンが見え、西高の手前で北へ曲がる。
竹林の脇の道を延々と進む。吉祥寺からこの辺りにかけては、江戸時代に五日市街道の北側を南北に細長い土地に区切って、防火のために江戸から農家を移転させたと聞いた。そのためだろうと思うのだが、南北に長く伸びた土地が多い。
五日市街道を渡り、少し行くと、「あった!」。「杉並区立大宮前公園 昭和44年開園」の小さな石碑。
公園はけっこう広く、とくに南北の奥行きがある。
「ここで見られる鳥」の看板には、ヒヨドリ、オナガ、キジバト、メジロ、シジュウカラ、ムクドリとある。まあ、私でも聞いたことがある鳥だけど。
「毎日歩いて健康づくり」の看板があった。この公園、一周120mとあるから、児童公園とは言えない。でも、雨の中、9周は無理です。
ここにも「花咲かせ隊」の花壇。ボランティア、ご苦労様。
手前、オレンジと黄色は「マリーゴールド」?? 真ん中は「コモンセージ」??
こども遊具も一そろい
「球戯場」も完備。
夜9時から朝7時までは利用禁止。中学生以下が遊ぶ所だが、使用していないときは誰でも使える。ボール遊びはできるが、バットは使用禁止。などの注意書きがあった。
傘もいらないくらいの天気になって、まっすぐ帰る。
歩数は6千歩足らずだったが、まあ雨の中ですから、物好きと誉めてください。
しかし、散歩というのは、よそのお宅の花など「散歩花」の獲物を探しながら、とりとめなくブラブラと「散って歩く」ことを言うのだ。
目的地を決めて、一目散に歩くのは散歩とは呼べない。しかも、雨の中なんて。
いつものように、とくに珍しくもない花を珍しく眺めながら、写真を撮って、隣には相方がいるのが、私の散歩なのだ。