ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

遠慮します

2011-08-05 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
”お前は、生きろ”
私が木曾に帰れたら、彼を弔おう、そして、
「あなたと話が出来て、よかったわ」…彼の事を、話そう。
与一「ありがとうございます」と、礼をした所に、
斯波「入るぞッ」チラッと赤く腫れた与一の左頬を見て「ま…首は繋がってるから、よしとするか…」と肩をすくめた。
巴「面の皮が厚くて」赤くなった自分の右手を眺め「こっちの方が痛いわ」と肩をすくめた。
与一「…」ヒリリッと来る、左頬を手で、そっと隠した。
確かに、二発目は、彼女の手の方が痛かったはず。
しかし、一発目は、あなたの方が痛かったのでは?義仲さん、と瞼の奥から訊ねてみた。
もちろん、答えてはくれない。けど、笑ってるような気がした。
俺の代わり、よく受けたなって。
巴「さぁて、この子の分まで、しっかり生きないと」ポンポンお腹を叩いて「で、ご飯は?」
斯波「あん?ブンブン薙刀振り回して、散々怒って泣いて、今度はメシかぁ!?」
巴「キッ」と斯波を睨んで「覚えときなさい。マタニティーって、お腹が空くの」
斯波「その前に情緒不安定、何とかしろッ!」バァと部屋を出て行って「食いたいなら、来いっ!」と向こうの方で、怒鳴った。それを聞いて、
与一「ぷっ」吹き出し、二人で笑った。
マタニティーって、怒って泣いて笑って…いろいろ感情が忙しいんだ、と分かった。
これは正しい知識なのか?と思ったら「あ…」クイッと腕を引っ張られ、こっそ…と耳元で、
巴「(胸借りた事は、秘密よ)」と注意して「行くわよ」と、連れて行ってくれた。
与一「はい…」秘密…か。確かに、能子さんの顔を思い出し…言えないよな。
巴「まったく、源氏の男って…」義仲の笑った顔を思い出し「女の扱い知らないのばっかね」
与一「…すみません」否定できず、謝った。
一方、その頃、月山志津温泉では、ちゃっぽ…ん、
池田「なんで、一緒に入ってくるんです?」と胸のアザを布で隠した。
継「労働後の一ッ風呂だ♪」
池田「買出しは、いいんですか?」クルッと背中を向けた。
継「後から、一緒に行こうぜっ」と誘ったが、
ピッシャッと水を跳ね飛ばし、池田「遠慮します」と断って、湯船から出た。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。