ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

Round-Two

2012-07-01 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
急須と茶碗二客、用意して、
沸々と湯が湧いたら、茶碗に入れて、湯冷まし。
急須に二人分の茶葉を入れて、湯冷ましした湯を急須に入れて蓋をした。
「しばらく、お待ち下さいませ…」
斎藤「待つってのは、どうも苦手でね。待ってる間に、美味い話を逃がしちまう」
あやめ「あらま?美味しいお魚(女)…逃がしちゃいました?」
そういう過去があるのね…みたいなニュアンスだった。
そういう所が、デジャブ(菖蒲)。
斎藤「さて、Round-Two」
あやめ「レクチャーの続きですか?」
斎藤「いや、違う」心理学の講習ではなく、
男と女のラブゲーム。
こっちが勝手に、
カンッ、ゴングを鳴らした。
あやめ「くす…」口に手を当てて「面白い方…」と小さく笑った。
斎藤「あらま…」
手の隙間から覗く口元が緩み、頬が柔らかく膨らんで、
俺への緊張が解かれた。
簡単に気を許しちゃって、こういうのを油断と言う。
油断しちゃった、この手の御嬢を手中に治めるには、
さて、どうする?
ここは御厨、この女のテリトリー(知識領域)。
茶の湯、御持て成しに無知な俺には形勢不利。
起死回生、権勢逆転を図るには、
“菖蒲団子不振症”
敗退を喫した、あの女の既視(デジャブ)が邪魔だった。
サガに負けるか、策に嵌るか?
さて…、
あやめ「そろそろね」茶葉が花開いた頃、
ちょろろろ…と湯呑に茶を注いだ。


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