ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

真の愛の、刻印

2012-01-20 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
土岐「今、叫び声が聞こえたような…」様子を見に来た。
斯波「…愛の雄叫びだ」ごろ…と面倒くさそうに横向いて、背を向けた。
土岐「飲み直しますか?」直さないと分かって、背中に聞いてみた。
斯波「もう…飲めねぇよ」
土岐「…風邪、ひきますよ」斯波さんの隣で、空を見た。
斯波「そんなヤワじゃねぇよ」
土岐「そうですか…」
一筋の星が流れた。それが、斯波さんの涙のように思えた。
二人で…、料亭内の大浴場に行って、脱衣所でこっそり、
すみか「…」サッと胸を隠しながら、着物を脱いでいたから、
愛「女同士よ」小娘の乳見たって…ちろっと睨んだら「…(でかッ)」発育が良かった。
その胸のふくらみに、ケロイドが見えた。
白い胸に、灸(やいと)の痕。理由は何となく分かった。
幼い胸を隠す理由が、彼女から見て取れた。
「いくつ?」
不意に質問したから、
すみか「あ、あ…15…に、なりました」びくびく、おどおどして、声が小さ…。
愛「ねぇッ」着物を捲し上げて、バンッと「見てッ」太ももを晒した。
すみか「…能乃女…?」太ももに、文字が刻まれていた。
愛「私の許婚 能盛(よしもり)…自分でやったの。だから、ちょっと…へがんじゃった」
すみか「自分で…」
愛「アイツの女だって証…これ、消えないのよ」
すみか「それ…消しては…」
愛「死んで三年。この世に…いない。戻ってこないのよ、私だけ進んじゃった」
すみか「…」
愛「って、いじけてたら…斯波さんに、お前は、汚ねぇって、さ…」と脱いで、ガラ…と浴室に入って、掛け湯で太ももを流して…「きれいになぁれ」と呪文を唱えて、湯船に入って、「風邪、ひくよ」と、すみかちゃんを湯船に誘った。
すみか「はぁ…」左胸を隠しながら、片手で掛け湯を流して、ちゃぷ…と小さく入浴した。
愛「私さ、繭子さんの、ここに」胸の辺りを手刀で「ざっく…」と切る真似をした。