ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

妻の聴取

2012-01-02 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
兼雅「いや、私も掴みたい所だ。世に笑い、民に幸せ。それらを守るのが、大納言(大臣)だ」
“アンタら、偉い人が幸せってモノを分かってないと、俺らの幸せが分からない”
「君の弟も、なかなか生意気な申し立てをしてくれた…」
池田「申し訳ございません」義隆の頭から手を離して、兼雅様に酒を注いだ。
兼雅「その生意気を、私にくれないか?」
池田「え?」
兼雅「松殿が、」能子殿を見て「諦めるとは思えない。それに、美殿も、気掛かりだ」
池田「…その事ですが、」折り紙を見せた。
兼雅「斎藤が…辞職?」
池田「松殿も同じ考えのようです」表向き将軍 鎌倉殿が摂政するに見せかけて、裏で摂政。
「おそらく、松殿の狙いは、二局制政治」
兼雅「一元政治など、見せ掛けに過ぎん」
池田「また、戦を仕向けるので、は…ッ」言葉を止めた。
能子「何のお話です?」
池田「兼雅様が、弟を下に就かせたい、と」
能子「匠君…を?」
兼雅「伝令隊の要請だ」
能子「そんな…」、冷泉院「ねぇッ」話に首突っ込んで「それって、文もOKよね?」
池田「出来ますよ。薬箱や反物に文を忍ばせて…、ほら、嬉しいでしょ?」
能子「…嬉しい、けど…」
義隆「ねぇちゃん、薬、飲まされたんだ。アイツッ、どっかに逃げた」
池田「斎藤…が?」
能子「これ…」黒玉を見せて「何の薬です?」臭いし、苦かった。
池田「正露丸(ダミー)です」
能子「本物は、どこです?」
池田「妻の…聴取が、一番怖いですね」
能子「瑠璃に、渡したわね?」
池田「…」
兼雅「新婚早々、ケンカか?」と笑っていたから、能子「笑い事ではありませ…ん?」と、
義隆「ねぇちゃん、トイレ(厠)行きたい」袖を引っ張って、能子「え、えぇ?」連行された。