ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

それしか…、無い

2012-01-19 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
斯波「そんな事させるかッ」
たった一回の過去で、
死んだ末摘花、それに苦しみ続けるすみか…
慰めればいいのか?
何を言えばいい?
優しいウソでも付いて、本音を隠して、口から出任せを言えば、
救いになるのか?
答えが出ず、息苦しい沈黙が続いた。
すみか「…死んだら、きれいになれますか?斯波さん…」
斯波「バカがッ。そんなんで、」末摘花の思いと、すみかを抱き締めて「なれるかッ」
ムクッ、起き上がって、
愛「私も、きれいになりたーいッ!能盛ぃー!うぁーーー…」
好いたヤツに死なれるってのは…、
斯波「愛…」救いようがないのか?
すみか「め、愛さん…」
ガシッ、抱き締めたら、
愛「うッ…」吐き気が…「ぐぇ」びちゃッと、
すみか「あ…」着物に…、
斯波「…。出直して来い…」
すみか「…はい」
愛「ご、めぇ…ん」涙と吐き気が吹っ飛んで、一気に酔いが醒めちゃって、
すみかちゃんと二人で、お風呂を借りに料亭に戻った。
その背中を見送って、斯波「…たくッ」ゴロン、と寝転んで「どうすっかな…」
キラキラ…輝く星たちが、
ケラケラ…笑ってやがる。
遊郭から出した事、
末摘花の名をやった事…全て、裏目に出た。
一度振られた賽(さい)は覆る事無く、人生に逆転はない。過去を消すには…、末摘花…
「それしかなかったのかよ…」
すみかの処遇を考えあぐねていたら、