ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

森の鬼退治・事の始まり

2012-01-06 | 森の鬼退治
池田「との、事ですよ」と、妻に文を渡して、
瑠璃姫「私似て、おませになった?」ちらっと泉(せん)を見て「そっちに似たんじゃない?」
池田「俺は、おはじきはしません」娘を見て「アイツ、仕込んだな…」
瑠璃姫「将来、忍と結婚したいとか言い出しかねないわね」
池田「娘は、医者としか結婚させません」
越前 斯波邸に連れて行くと、愛弟子 義隆から何か仕込まれてくる。パチンコ(親指に小石を置いて弾く投石)、手裏剣、吹き矢、しかも…、カーン「…100%100中だ」
瑠璃姫「親の思い通りになる子なんて、いないわよ」その読みも的中し、
「私、森の、鬼武蔵と結婚致します」と言い出した。
池田「ダメだ」と反対したが「…嫁いでしまった」
森家とは何か因縁めいたモノがあるようで、先に義隆も婚儀を結んでいたし、摂津に拠点を置いた我ら池田も信州木曾と信濃森との情報交換と、美濃の押さえとして婚儀を承諾した。戦を避けるため、とは言え、男親としては、複雑だ。
娘の婚儀で摂津(堺)と北陸の北前船の寄合港 岩瀬の森家を中間点として信州信濃との繋がりが360年ほど続いたが、安土桃山 戦国時代に入り、その関係が揺るぎ始めた。
当時、森家は美濃 土岐氏の重臣で、各大名から恐れられる諜報部隊に成長していた。ここに立ち塞がるのが、あのマムシの息の掛かったヤツらだ。元の名は知らないが、膏(あぶら)売りから身を起こし、複数回名を変え、美濃土岐氏の側近と成っていた。
そこで土岐氏族最大の不運が起きる。後継者問題だ。マムシは、このドサクサに紛れ、毒を盛り一族を滅ぼし、美濃の大名に成り上がった。そして、次の標的は、土岐氏族重臣 森 可成(よしなり・長可、蘭丸の父)、彼は主君を土岐氏から織田氏に変えて存続を図っていた。
しかし、織田信治(織田信長の弟)様と共に戦死、享年48歳。戦国乱世人生五十といわれるこの時代、武士として戦で命散らすのは本望だろうが、彼の長男 可隆(よしたか)も父の仇討ちにと敵を深追いし討ち死、享年19。長男の死に、残された五人の弟たちをどうするか…、
池田「彼が、その…弟、ですか」森家の次男は、
織田「とんでもない問題児だな」愉快そうに、笑っていたが、
池田「笑い事ではありません」織田方が作った関所で足止めされ、それに激怒。関守を切って捨てたとか、しかし、見れば「まだ15、6の子どもではありませんか」父と兄を失い、13で家督を継いだというが、咎めるにも年齢が…と「ちょ、ちょっと待て」
勝蔵(かつぞう)「これで…、」羽織を脱ぎ始め、落とし前(けじめ)をつけるために、