ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

漆のつげ櫛

2010-11-28 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
スッと立ち上がったが、ただならぬ雰囲気で無言のうちにスッと座り直した。
なんだかいやぁな雰囲気と妖しい雲が漂って、ゆっくりスカウトできる雰囲気じゃない。
店の親父とのやり取り事の成り行き、女将の顔色化粧ノリと雲行きを窺いながら酒の徳利をしっかり握り締め、
童ちゃん「ほれっ」と鞍馬に酒を注いだ。
鞍馬「おっ、さんきゅ!おっとと」酒をこぼしてはもったいないとズズズッとすすった。
そのすすった音で、カウンター席を見た弁慶らは京都ヒーローで正義の味方??の鞍馬天狗を発見した。
サブ・ロク「鞍馬さん!俺らを助けてくれぇ!!じつはぁー…」と叫んだ。
鞍馬「なんだ?」
サブ・ロク「俺ら二人、俳優で!!」ケンカはご法度なんだ!
親父「ケンカじゃねぇ!」とツッコミ入れた。悪いのはそっちだ!
童ちゃん「しかし、俳優って?」顔で命じゃねぇの?
鞍馬「そりゃそうとあいつらヒーローに起用したら?」あのイヤらしい相な顔はお面で全く見えんだろ。
サブ・ロク「って、俺らの顔って…一体」※身近なイヤらしい顔の人を思い浮かべれば良し。
店主「それもそうだ…ちょっと親父、その後ろのアホ二人はこっちに回せ、可愛がっちゃる」
親父「へい!」と親父に抓まれ、パスされたサブ・ロク。ぽ、ぽーい、と。
ガッシッと童ちゃんの胸にナイスにキャッチされたサブ・ロク「ん?」キランと光る童ちゃんの首飾りが目に入った。
サブ「女もんのつげ櫛?」漆塗りで…
ロク「しかも、金!」
それは、黒く艶やかな漆塗りに散りばめられた黄金際出すつげ櫛で、両サイドに穴を開けて糸を通し、首飾りにしていた。
サブ・ロク「うわぁ、高そぉ…」と手が伸びた。
鞍馬「ぼさっとするな、おまえら!酒とつまみを持ってテーブルの下に非難しろ!」と避難勧告が出され、手を引っ込めた。皆が非難したのを確認し、親父&女将の息ピッタリ阿吽の呼吸の「降魔(ごうま)印っ!!」で弁慶&富樫はぶっ飛とんだ。ガッチョーン、と。
こんなちっこい居酒屋内で巻き起こる渦巻竜巻にテーズル座布団に椅子とぐるぐるぐるぅと回って、弁慶と富樫も頭回って目回り酔い回って、