ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

親と子の間

2010-11-16 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
義経「人を見るの…得意だろ?頼むよ」と人様にモノを頼む態度と目上の方に対する姿勢がなっちゃいねぇのは百も承知で、お願いした。「な♪」って。
松尾「…まぁ、いいけど」義経に頼まれちゃ…断れねぇ。後がこえぇ。
義経「よし、海尊。本番じゃキレイな花でも詰めて賀茂女に見せてやれよ。ほれ、洗濯ばさみ。じゃ!松尾さん、海尊をよろしく!」と河合と連れ立って先に山小屋を目指すことになり「行こっ、河合さん!」と促した。
山小屋目指してスタスタ狭い登山道一列で歩いていると、後ろから話し掛けられた。
河合「なぁ。海尊に直接指導してやりゃいいんじゃねぇの?」いい腕じゃねぇ?と素朴な疑問を投げ掛けられた。
義経「…ん」腕がいいだけでいい指導者になれると思ってるのか?と首を傾げたが、何も答えずいると言葉のキャッチボールの出来ない痛い子か?と思われそうだったから、上手い回答か分からないが投げ掛けられた疑問を本音で返した「身内に教えるって…面倒くせぇっ。なんつーか、その…余計な感情が入って、な」
河合「ふぅん。俺には先生(松尾)しかいねぇ…教えたことねぇし。そんなもんか?」
義経「まぁ…イラッと来て、口と手が出やすくなる。静観 楽観 客観的に見れねぇんだよ」とちょっと顔を曇らせた。
河合「義隆も?」
義経「教えてないよ、海尊に任せてる。けど…」(あ!そういえば…約束、忘れてた)
河合「けど?」
義経「あ、いや、あいつ…それが気に入れねぇみたいで…」ぽりぽりと頭を掻いて「ちょい複雑で込み入った深いふぁかーい息子との事情があって、あいつの心に大きな溝と俺が八艘飛びで飛び越えるにゃ難しいでっかい壁があってね…」と河合さんに愚痴をこぼした。
河合「ふぅーん」さすがの義経も息子の心に侵入するのは難しいってか?周りを囲む深い掘りと強固な城壁で…まるで難攻不落の白鷺城(姫路城)を父に対して心に作ったかと思った。「俺、結婚してねぇし子供いねぇし、弟子すらいねぇ。そこらへん分からんが…」
義経「色々あるんよ」傍から見て幸せそうな家庭だが、複雑な問題が度々浮上するんだ。
河合「4歳だっけ?年頃だしな…」第一次反抗期か?
義経「二次反抗 停戦期だ。もう5歳か…年々、顕著に現れて来た…」ふぅ…とお空を眺めた。
ら!?
義経「あれ!ちょっと河合さん!上」とお空を指差した。