ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

得手不得手

2010-11-05 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
ふん「わぁ♪」と温かいリアクションを期待して、ここまで来た自分が妄想癖だと分かった。
志鷹「うわぁ♪さんきゅぅ!海尊」と温かいリアクションをしてくれた。
海尊「…(案外、可愛い奴だな…)」と変な所で気入られるタイプだと思った。
志鷹「俺、腹減ってたんだぁ~」と左手で握り飯を引っつかみ、頬張った。ら…
賀茂女「あ…」
海尊「…おい、そっちの(左)手…」餌付け用の生肉、一生懸命捏ねくり回していたろ。
志鷹「あ゛…」
海尊「案外、間抜けな奴だな」と変な所でトチるタイプの人間だと思った。
賀茂女「食事前に手を洗って『戴きます』してから食べてね。素行がバレるわよ…」
志鷹「あ゛ぁ゛」
賀茂女「それより丁度いいわ。海尊、はい」と渡されたのは、手裏剣で…。
海尊「え!?俺も修行?」しかも、手裏剣って!?
賀茂女「そうよ。餌付け用の肉、よろしくね」匠君に付きっ切りで、お肉の確保できないよ。と手裏剣の修行で餌付け用の肉を捕獲するように命じられた。明日から二日間の修行である。
海尊「…(じぃっ)」と手裏剣を見つめ「はぁ~、来るんじゃなかった」と深い溜息を付いた。
そんなこんなで志鷹と海尊の教育的指導と苦手分野克服が始まっていた。そんな修行風景はまた今度で、一旦旅館内の義経が眠る部屋に話を戻す。
こそこそ…ゴソゴソ…(あっあった!これこれ!)と闇夜に潜み、人様の荷物を探る狸が二匹。
チャッキンと刀抜一歩手前で「はい、そこまでだ。人様の荷物を勝手に探っちゃダメだろ、表に出てお話しようか…お二人さん」と自分たちの行動を棚に上げ、子供らが起きっからという理由で外に二匹の狸を連れ出した。こっそり部屋の外に出たが裸足…ま、そこらへん俺は気にしてない。ガキの頃、いつも裸足&どろんちょで山を駆け巡っていたから。
河合「あららぁ…起きてたのぉ?」狸寝入り上手いねぇ。
松尾「…おれらの荷物も探ったくせに」
義経「はいはい、それより[鳥見免許皆伝書]を返してもらおうか」ほれほれぇと手を出した。
河合「ちぇっ」と舌打ちしたものの素直に返してくれた。
松尾「…勘が良いから気をつけろって言われていたけど…」
義経「ふふん。伊賀忍さんが繭子の小手調べ(睡眠薬)に引っかかるとは思えないし、そういうお薬を常時服用して慢性化して薬が効かなくなってるはず。それなのにあれれ??可笑しいなって思ったわけ、海尊が」海尊直筆のメモを人差し指と中指の間にピッと挟んで見せた。