ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

ゼン鬼・ゴ鬼

2010-11-25 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
兄弟は手を取り合って喜び、修験者に感謝しました。その後、兄弟は修験者に従い、守護しつつ今ここに生きています。はい、こっちが兄の赤鬼がゼン鬼ちゃん、弟の青鬼のゴ鬼ちゃんね」とそれぞれを指差し自己紹介した。
義経「おいおい、普通に考えて鬼を式神にするか?」
賀茂女「普通の精神じゃなかったのよ、その時は。助けてあげたい、一心だった…。本来、紙に描いた絵に息吹拭き掛け魂入れるんだけど…ね」
式神って役目を降ろすという意味で、命のお役目を等分にするの。マスターの身代わりだけど、マスターの魂を使っているから、分けられた魂に危険が及ぶって事はマスターにも危機が迫るってことでどちらか一方の息が止まれば、お互いの魂が消滅する。でも、おじいちゃん(ゼン鬼ちゃん)はゴ鬼ちゃんだけを残して死ねなかった…。
義経「だからって即身成仏したってのか?在り得ねぇだろ」普通の人間じゃ。
賀茂女「本人曰く、普通一般より高いスピリットを持つから神様になれるんだって。それに蘇生術は魂の輪廻転生がなくなる。取り残された者たちが心配で…」と一瞬表情強張らせた。
義経「…んー?」
賀茂女「魂は入れ物である体が死滅しても生きられるの。魂に死はない。新しい入れ物が見つかるまで異次元という本質や時間の感覚のない空間で漂い、入れ物を探す。今生きている3次元より上の次元の世界にいる魂も、次の機会に”再び”学びと出会いが訪れる。けど…、
義経「それがない…。つまり、本当意味で“死”が来るってことか」
賀茂女「そう…ね。私たち陰陽師が魂の分身、つまり、身代わりは、本人と同じかそれ以上の役(厄)を背負わせる」大きい役を背負ってのサインだから、後から残念になったら後悔に変る。そんな危ない関係で結ぶ魂の契約だから下手にサインしない方が身のためよ。
魂にクーリングOFF制度はないわ。
義経「危なっかしいサインだな。賀茂女、絶対にそんなの使うなよ」
賀茂女「わ、私?だ、誰にも使わないわよ」
義経「んー…」と疑っていたら、
河合「おい、じーさんが目ぇ覚ましたぞ!」と呼び掛けられた。
賀茂女「おじいちゃん、ゼン鬼ちゃん、大丈夫?」と義経からうぅんと離れて、駆け寄った。
おづぬ「う~ん、よう寝た♪」と大きく伸びをして、ゼン鬼ちゃんも目が覚めて、兄弟手を取り合って喜んでいた。
志鷹「仲がいい兄弟だね」よかった、目が覚めて♪って義経を見たら、