ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

妖刀 蜘蛛切丸

2010-11-07 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
河合「…そうらしいけど俺は優しい妾がいいなぁ(独身)」
義経「しくじったら投げ飛ばされるのか?巴投げ?」
松尾「飛ばすもんが違う」あの女、薙刀の名手だ。巴型の薙刀で…、
義経「首と胴がバラッバラだな」と手刀で首がチョンと切れた真似をした。「頑張れよ、隠密!じゃ、厨房行って重湯※作ってくるから、山吹、見てて」と厨房で重湯作っている間、あれれ?巴って三姉妹なん?と首を傾げた。「ま、いいか、後から繭子に聞いてみよっ♪」って鼻歌交じりに重湯作って、山吹に飲ませて、あやして寝た。ぐっすり親子で。
※重湯…母乳の代用。水分と澱粉で消化吸収が良く、糖分も効率良く補給できる流動食です。
それぞれの長い夜が明けて…
義経、起床はいっつも5時前後、お空を見て天気予報することから一日が始まる。
これが日課になったのは卜占師 郷が「朝、虫の知らせが聞けるのよ♪」と言っていたから、
義経「俺も虫からのお知らせを聞かせてもらいたいな」って単純に思って、やり始めたことで習慣になっただけだが、そこらの虫やら蜘蛛らは何も語らなかったが、もし、なんか語って来たら、そりゃもう妖怪 土蜘蛛の類で怖ぇだろ。絶対ヤだ。話し掛けんなと正直思ってる。
昔、読んだ平家物語に源 頼光が伝説の兄弟刀の一つ『蜘蛛切(くもぎり)』で土蜘蛛一味を退治したと記されていたが、普通に人間だけを相手にしてくれよ、と素直に思った物語だった。
しかし、先日、かの有名なゲゲゲッの親父 水木しげるさんも妖怪の類がバックに付いてて勝手に漫画描かせてるって平気でテレビで言っていたし、肉眼で妖怪が確認できる人たちがいるんだぁ、へぇ、俺には関係ない世界だって思っていたけど、そういう妖怪の類らや鞍馬と直接お話しているからなぁ…とぶるるっと武者震いしたが、ただ「さみぃ」だけだった。
義経「今朝、冷え込んでいるな…放射冷却現象だ」山や丘の窪み、盆地周辺で強く出る現象で、雲は鏡の役割となり地熱電磁波を反射し地表を冷やす。その後、雲は晴れ、午後にはお天気だ。逃亡期間中はこうして空と雲を見ながら移動や潜伏を繰り返していた。
決して虫や蜘蛛の妖怪を見て移動や潜伏を決めていたわけじゃない。妖怪と友だちじゃねぇっし。能かなんかでは俺が狐になってる話があったが、俺は妖狐じゃねぇっし。肉眼で妖怪の類を目視できる眼力があったら卒倒昏倒を繰り返し、心の病に伏すなと、不意に懐から短刀 薄縁を取り出して、じーーーっと見た。
実は、その昔の伝説上の妖怪 土蜘蛛退治に使った妖刀がこれ(薄縁)なんだ。
一の谷の合戦前、熊野の坊さん=弁慶の親父 湛増(たんぞう)さんから譲り受けたものだが、源氏代々の名刀で熊野山の熊野権現に奉納された刀で、昔の昔、蜘蛛切丸という名だった。