ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

サイン(署名)

2010-11-23 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
賀茂女「止めといた方がいいわ。変な書類にサイン(署名)されちゃうよ」私たち陰陽師って紙に書かれた文字言葉と描いた絵に息吹入れて神霊宿し、その代わりに魂を使うの。
義経「魂使う?怖ぇ話だな」って、そういえば、義隆も変な書類にサインしてたな…。
賀茂女「ところで…」とチラッとじーちゃんと河合の方を見て「この方は?」と訊ねたから、
義経「河合さんと初対面か?こちら、河合さん。伊賀忍で俳諧人フリした俺らの隠密だ」
迷惑な話だろ。まったく(怒)
河合「隠密って紹介はまったくもって余計だ…」河合曾良てんだ、よろしく。
賀茂女「よろしく。私、賀茂女(って仮の名前だけど)それより隠密と一緒に行動して大丈夫?」
義経「後付いて来るくらいなら一緒に旅した方が楽しいだろ」それに何かと便利だし、薬と医療と医学の知識豊富だぞ。何かあったら頼める。無料診療だ。後からこいつの師匠 松尾芭蕉も海尊と来るぞ。俳句でも詠んで貰え。
賀茂女「別に俳句なんて欲しくない。で、無料でいいの?おじぃちゃんの看病…」
義経「あぁ。このじっちゃんか?道端で行き倒れの山伏と鬼で…まだ起きねぇな」
賀茂女「おづぬおじぃちゃん…大丈夫?」と河合に聞いたから
河合「お・づ・ぬ?おじぃちゃん?(・・)?」と素っ頓狂な顔をした。
賀茂女「しっかり自己紹介したほうがいいかしら…私、陰陽師 安倍一門、賀茂家役(えん)君 安倍葛葉の娘で、このおじいちゃんは分家の役家は安倍の遠縁にあたるの役小角よ」
河合「えっー!!と…役って苗字だったの?」
賀茂女「平安から明治まで続く朝廷 陰陽寮の役名だけど…」おじぃちゃんは寺や山を持たずして住所不定無職の修験開祖だから、どこの山でも神出鬼没に出てくる。わぁっ!って。
義経「いきなりじじぃが出て来たらそら驚くなってちょいタンマ、それ400年も前の話だろ」
賀茂女「即身成仏したんだって」自分で言って出て来たわ。ほんとかどうか知らないけど…。
義経「だぁっ!何でもかんでも即身成仏にすれば本編に登場できると思ってんのか!」
賀茂女「じゃ、精霊になったとしとく?」おじぃちゃん、神変大菩薩って言い張ってるわ。
義経「変人菩薩の間違いか?あの狗の神 鞍馬と一緒じゃねぇか!」全く!(怒)
一斉に即身成仏坊さんや妖怪 精霊がん首揃えてわんさか出やがって!
賀茂女「…出てくるには理由があるの。妖怪って、約400周期で陽の下に出るのよ」
現世界の結界が弱まるから出れるんだけど。そろそろ400年目って、400年は卑弥呼の古墳が魔除けの鍵、800、1200、1600、2000年…と陰陽師がそれを閉め直すの。クッと、ね。
義経「火の元(ひのもと)…って、火事かよ?」