メッキスの長い陳述が終わった。
三日前に訪れた交易の者たちからは、ギリシア軍の主だった者たちの消息が伝えられていたが、その話のなかには、オデッセウス云々という情報はなかった。
オデッセウスの情報について耳にしたアエネアスとオキテスは顔を見合わせていた。
『オキテス、オデッセウスがトラキアに、これは、ただならぬ事を耳にした』
『しかし、変ですね。そのような風聞は耳にしていませんが。判りました。誰か情報収集に向かわせましょう』
『おう、そうしてくれ』
『統領、こやつらどのようにしましょうか』
『お前どのように考えている』
『この者どものいうことに、うそ偽りはないように思われますが。もう少し、奴らを問い詰めて見ます』
『そうだな、オキテス、こいつらが敵ではないという証しが、いまひとつ足りない。とりあえず、朝飯を食わせてやれ』
『判りました』
オキテスは、かたわらのテトラスに言いつけて、メッキスら三人に朝飯を整えてやった。
三日前に訪れた交易の者たちからは、ギリシア軍の主だった者たちの消息が伝えられていたが、その話のなかには、オデッセウス云々という情報はなかった。
オデッセウスの情報について耳にしたアエネアスとオキテスは顔を見合わせていた。
『オキテス、オデッセウスがトラキアに、これは、ただならぬ事を耳にした』
『しかし、変ですね。そのような風聞は耳にしていませんが。判りました。誰か情報収集に向かわせましょう』
『おう、そうしてくれ』
『統領、こやつらどのようにしましょうか』
『お前どのように考えている』
『この者どものいうことに、うそ偽りはないように思われますが。もう少し、奴らを問い詰めて見ます』
『そうだな、オキテス、こいつらが敵ではないという証しが、いまひとつ足りない。とりあえず、朝飯を食わせてやれ』
『判りました』
オキテスは、かたわらのテトラスに言いつけて、メッキスら三人に朝飯を整えてやった。