3月5日に新村不動(行道不動)で、不動祭りが開催されました。
毎年旧暦の1月28日に開催されます。
今では、不動祭りの日でも訪れる人は多くはないのですが、かつて、室戸市が遠洋漁業で隆盛していた頃には、祭りの日はたいへん賑わってました。
ふだんの日でも、大漁、航海の安全を祈願する人がお参りをしていました。
この新村不動には、東の室戸岬と同様に空海が修行をした洞穴があります。新村不動の洞穴は、室戸岬の『御厨人窟』ほどの大きさはなくて、人が数人座れる程度です。
しかし、この不動岩の洞穴の下はまさに、断崖絶壁となっていて、修行の場にはうってつけだったと思われます。
この新村不動は、空海の霊跡として、たいへん重要な場所なのですが、お遍路さんはその存在すら知らずに通り過ぎているようです。
普段は、車が入れないようですが、大きな看板もないので、多くのお遍路さんは見過ごしてしまうのではないかと思います。
かつて、金剛頂寺が女人禁制だった頃には、新村不動でお遍路さんは札を納めていました。新村不動から、国道を挟んで、北側から『法満宮』に到る細い道があります。
法満宮からは、さらに、金剛頂寺まで歩いていけます。この道を歩くお遍路さんはいないと思うのですが、このルートを辿ると、ひとつのサーキットが形成されていることに気が付きます。
室戸岬の最御崎寺かから、歩いて山を下って、海岸沿いに、西の方向に歩いて、新村不動に到り、そこから、法満宮を経由して金剛頂寺に到り、再び山を下って、海岸沿いに室戸岬まで到る修行のサーキットです。
この修行の道を『行道』というわけです。
室戸半島全域は、『ジオパーク』であると同時に、空海の功徳が満ち溢れています。
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