
分かりにくい絵です。どうやら、えんどう豆らしい。
会話の中から、楽しいことがぴょんと生まれると良いですね。
今日のタイトルは、「知らぬこと」です。
外人とのランチタイムは辛いものでした。
飛び出すブラックジョークについていけませんでした。
面白いと感じないのに、皆にあわせて笑っていました。
大事なコミュニケーションの場であるはずなのに、残念なことをしました。
5年近くいて外資系の会社から大手エンジニアリング会社に転職しました。
新参者の私が、新規参入の顧客の前でプレゼンテーションすることになりました。
やめれば良いのに、念を入れて二人の部長に相談しました。
後で分かったことですが、二人は仲が悪く社内でもよくぶつかるエリート通しでした。
相談結果は、二人は真反対の意見でした。どちらも立てねばならない。
相談しなけりゃ良かったと後悔しましたが、もう遅い。
結論から。私は、自分なりに考えることにしました。
そして、一人の部長に「申し訳ない、貴方の意見に沿えない。理由はこうだ」と
説明をしました。結果は、「ああ、そうか。お前がそう思うならいいんじゃないか」
でした。ここまで来るのに、大いに気苦労でした。
私は、ここまで言っていいんだと学びました。
エンジニアリング会社に10年居て、リストラの対象になり転職しました。
転職先は、奇遇にも前職の外資系会社でした。
お決まりのランチタイムに付き合いました。
相変わらずのブラックジョークの連発でした。
もう、私は笑いませんでした。
お前のジョークは解らないと英語で返しました。
英語力が多少アップしていたこともあるでしょう。
その後に変化が顕れました。
話す速度が遅くなり、分かりやすい単語に切り替えてくれました。
それなら、面白いと私は笑えるようになりました。
彼とは、10年越しで友人になれました。
今でも、飲み友達です。
相変わらず、品のないブラックジョークを聞かされています。
この地に来ても同じです。
飲んだ時には、ほとんどの方が早口になります。
私は、すかさず「今言った、これこれはどういう意味」と聞きます。
英語と変わりませんから。
懇切丁寧に、分かりやすく説明してくれます。
そして、また分からない言葉を聞き返します。
子供が、言葉を覚えるように飛躍的に方言を習得しています。
東京から訪ねてきた先輩が、地域の人との飲み会できょとんとしています。
「今話されたことは、解りましたか」と相手の話の腰を折らない程度に、
一段落した合間に入れます。
この一言で、東京の先輩も話に加われるようになります。
お互いの意思疎通が、会話では大事なことです。
英語力でもない、日本語力でもないソーシャルインテリジェンスです。
相手を思いやる気持ちとでも言いましょうか。
イチローが、数々の金字塔を打ち立てた所以です。
今日のタイトルは、「知らぬこと」でした。
背中を向けずに、少しだけ懐に入ったらいかがでしょう。
見えんなと 眼鏡外して また外す
2015年5月31日投稿記事「本音が言える」を参照ください。
知らぬことを知らぬと言える勇気が持てるまで、時間がかかります。
その壁を突破することで別の世界が開けるかもしれません。
2017年4月11日