矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

「宇宙は何でできているのか」 幻冬舎新書

2011-07-31 13:38:43 | 著書紹介
ちょっと前にベストセラーとなった新書です。

「宇宙は何でできているのか」村山斉著

以前から読みたくて購入していましたがやっと読む時間が確保できました。

高校時代の物理を思い出しながら読み進めていますが、非常におもしろいです!
ベストセラーになるのがわかりました。本当にお勧めなのでBlogでご紹介したいと思いました。

ちなみに私は、物理や数学はどちらかというとあまり好きではないし苦手科目でした。
医師という職業領域(感染症)以外では、いまでも好きな領域は、語学、歴史です。

Organizational pschycology 組織心理学に出会って、この領域が文化人類学にも通じており、非常に興味を持っています。

さて、「宇宙は何でできているのか」では文体がやさしく話しかける感じなので読みやすいです。

大きさのイメージを伝えるのに、りんごと月の軌道などのたとえをとてもうまくつかってあり、さすがだなあと感心しました。こどものころ宇宙にとても興味があったので、そのころの興味がかきたてられる気がします。半分読めたので、残り半分を午後読みたいと思います。

さて、今週末ですが、週末を栃木で過ごしています。この週末家族は仕事などで忙しくしています。

ちょっと体を休めたい気持ちもあり、自宅で雨模様の天気を眺めながら、読書、洗濯などをしています。

ランチを気に入ったものを買ってきて食べてみたり。。なかなかリラックスして過ごしています。

8,9,10月と渡欧、渡米のフライトを確定する作業をしたりしていました。

Upgradeのリクエストしています。Waiting listに載っていますがなんとかあたってほしいです。。。

Tiger Mother読み終えました。

2011-07-30 00:39:07 | グローバリゼーション関連
Tiger Mother Amy Chua氏 著を先週読み終えました。

翻訳版でしたが、かなり彼女のトーンに影響され勉強モードになっていました。

現在、重要な仕事がどんどん同時に入ってくるのでかなりストレスフルに感じますが、タイムマネージメントをしっかりして、質の高い仕事をしたいです。

胆道感染症のガイドラインの日本語版、英語版ともに改訂に向けてがんばっています。

日本化学療法学会の抗菌薬適正使用生涯教育セミナーも今年で5年目になります。

9月3日の1日コースの打ち合わせを昨日行いました。テキストも改訂に向けて動きだします。大切な仕事なので十分に時間がかけられるようにしなければと思います。


コクランレビューと国際共同研究プロジェクトを前に進めつつ、オランダの大学院の医学教育の課題も8月末から再開となります。

8月末、9月、10月と国際学会とプロジェクト打ち合わせで渡欧、渡米予定です。

10月末ははじめての中国・上海の講演のため準備が必要です。

かなりハードな日々が予想されるため、ともかく効率よくいかにこなすか考えながら進行させねばと思っています。

ところで、東大が秋入学を開始するそうです。

「学生が事実を暗記するだけの教育」から、「学生が考える教育」へ日本の大学教育が大きくシフトすることを願ってやみません。

私自身は自身が教官と学生の2つの役割こなしていますので、その役割のコントラストがおもしろいです。教育スタイルがかなり進化したオランダの大学院教育は、「学生の意思の尊重」はもちろん、学習内容も自由(課題は決まっていますが)で、自分の必要なコンテキストのなかで学ぶ内容を応用することが課題となっています。きわめて実践的です。

北米、欧州(英国、オランダ)の高等教育に共通していることは、自分の意見と文献による見解とを明確に区別したプレゼンテーションの訓練の徹底(これは日本の大学や大学院でもされています)、特に強調されているのは、自分の主張をjustifyすること(理由を述べて説明すること)が常に強く要求されます。

自分はこう考える。

その理由はA, B, Cである。

A, B, Cの理由は、X, Y, Zらの研究結果で裏づけされる。

というような大雑把な構成のパラグラフ、文章をいくつもの課題で書きます。

非常によいトレーニングになっています。

国際社会で自分の意見を表現する際にはその根拠、裏づけされるエビデンス(データ、研究結果)が不可欠です。

今後の日本での高等教育で強化すべき点ではないかと切に思います。


医療安全のセミナーにとても感銘を受けました。

2011-07-29 00:28:51 | 医学教育
もう日付が変わってしまいましたが、夕方に医療安全に関するセミナーを東大で受けました。

定期の医学教育学に関するセミナーで、本日のトピックスが医療安全、チーム医療でした。非常に明快で参加型・体験型の内容でしたので楽しめました。退屈せず基本コンセプトを実感し、明日から即実行できそうです。

卒後すぐに米国環境に入った私は、”医療安全”という概念を座学や読書でしっかり学んだ記憶はないのですが、現場でPatient safetyについては繰り返し繰り返し、身をもって上級医や指導医から学んだと思います。それでもご存知の通り、To Erro is humanが衝撃を世界中に巻き起こしたように、医療事故、シンシデントなどは起こっています。

医療安全の診療文化については、”空気や水”の感じで医療安全のシステム化があたりまえという感覚で研修時代をすごしました。血液検査や放射線検査など患者の安全にかかわる検査結果は即電話で連絡が入りすぐに対応できるようなシステムが確立していました。カリウムが3を切っている患者で、EKGをすぐに取ることなどは”あたりまえ”でした。
米国環境では医療訴訟の文化が強力に作用している現実もあると思います。

日常では、自身の教育でもこのような異常値への対応で”危機感”をいかに若手に伝えるか日々、四苦八苦しています。

さて、今日は医療安全で、「チーム医療」によって患者の安全確保をより確実にするというような内容でした。「チーム医療」という言葉も、個人によっていろいろな解釈があります。私にとっては、もっとも身近なことは、同一診療科内で患者さんをクロスカバーすることでの「チーム医療」です。

そのほか他の診療科と連携する意味での「医師同士のチーム医療」、
さらに「多職種間での協力、つまり、病棟や病院全体としてのチーム医療」の意味があります。

医療安全の観点からは、「多職種間での協力」という意味での「チーム医療」がもっとも重要ですね。

安全確認に関しては、ひとりより2人、2人より3-4人のほうが、安全性を確保できる可能性が高いことは感覚的に推測できます。

今日のセッションで、いかにチームとして患者さんの安全を確保していくのか、その方策を見直すよい機会になりました。ひとりスーパーマンがいるよりも、みんなが自分の役割をしっかり果たし連携できるチームのほうがアウトカムがよいということです。

以前、医学教育の教育手法で、Team-based learingというのを学びましたが、ここでも
クラスで成績が上位の人単独よりも、数人のチームで問題を解くほうが、正答率が高いという結果が出ていました。

人間ひとりでは、生きられないということだなあと改めて実感しました。


みんなで協力することの重要性も今一度振り返るよい機会となりました。

韓国版 「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」が出版されました。

2011-07-28 10:08:15 | 感染症関連
昨日、翻訳者の先生からご連絡いただきましたが、韓国語で「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」が出版されました。

少しでも韓国の若手の学生、研修医の方にお役に立てれば、とても幸いです。

韓国の場合、英語版の教科書も多用しているのではないかと思いますので、その意味ではとても光栄なことと思っています。

韓国企業の社員のTOEICの平均点は日本企業の社員のTOEICの平均点よりはるかに高いというビジネス記事を最近読みました。

若手の方は、特にグローバルに仕事することで自分をどんどん試してみてください。

私自身もグローバルな仕事ができるチャンスを自らつくり展開していきたいと思っています。

iPAD2 とボーダーレス時代

2011-07-27 14:44:38 | グローバリゼーション関連
購入したiPAD2ですが、インターネットをすぐに確認できる意味で、非常に効率がよい印象です。

iPhoneではないのでちょっと携帯するには大きすぎますが、wirelessにつながる自宅などで仕事を思いだしてチェックするには便利です。

周囲の若手の大半がiPhoneを自在に使いこなしているので、時代は変わったなあと思います。


以前一緒に働いたレジデントの方が、台湾のいとこの医師が病院から支給されたiPhoneのような端末でカルテチェックができるので、日本もそうなるかなとお話されていたのが印象的です。

在米中の8年前ぐらいに臨床データを集めるため、臨床試験のコーディネーターがPDAを駆使して病院内を回っていましたので、
いま米国の研修病院はどんな感じかなと興味深いです。

9月に古巣のSIU 南イリノイ大学、10月にボストンのブリガムを訪問するので、ICTのインフラで研修医のインセンティブとしてどのくらい普及しているのか見てきたいです。

国内では、電子カルテを院外から見れないことが多いので、そのあたりのインフラ整備ができないと院内でもiPhoneなどの個人端末によるカルテや検査結果チェックは難しいと思います。

ところで、昨日、医学部5年生のときに購入しこれまで苦楽を共にしてきた聴診器、Littman Cardiology III のダイアフラムが疲弊していているので、楽天のサイトで部品を調達しました。

そのときついでに米国のサイトからElectronic stethoscope電子聴診器をインターネットで購入しました。


http://www.steeles.com/


個人輸入できるようです。WelchAllynの眼底鏡PanOphthalmoscopyも、米国現地価格で購入できるようでした。世界中に発送可能なようです。

国内の楽天などの格安サイトでも、12万円ぐらいの眼底鏡ですが700ドル+送料 ぐらいで購入できます。

円高で1ドル78円となっている今は、購入の大きなチャンスでしょうかね。

買い物も賢く個人輸入などを駆使すると国内輸入業者に頼らなくでもリーズナブルな購入が可能と思います。

ボーダーレス時代の大きなメリットを実感します。

逆に自分がビジネスをする立場なら、グローバルに容易にビジネス展開が可能であるため、情報を英語で発信することのインパクトがいかに大きいかを身にしみて感じると思います。

日経メディカル summer 臨時増刊の耐性菌関連の記事に異議あり!

2011-07-25 22:02:49 | 感染症関連
先週、ダイレクトメールとして無料で送られてきた日経メディカルの臨時増刊号があります。

ふだんはほとんど目を通すこともありませんが震災関係の記事もあったので目次をさらっと見ていました。

耐性菌に関する記事があり、斜め読みしかしなかったので詳細は存じませんでしたが、
本日、知人らから内容に事実誤認があるようだとの知らせで、自宅に戻り雑誌を引っ張り出して読んでみました。

非医療者の取材記事ですが、かなり情報に事実誤認があります。

主要新聞でも、医療に関する記事はこれまでにも情報の中立性、学術的妥当性が担保されていないものも多い状況です。


特に医療に関しては、日本のメディアの状況を反映し、感情論に偏った”変な報道”も多々見受けられてきました。

それにしても、今回の日経メディカル「滞る抗菌薬開発、適正使用がカギ、広域抗菌薬の一律制限に疑問の声も」という記事は、事実誤認があきらかにあります。

事実誤認
1)日本は耐性菌が少ない国である
これはとんでもない事実誤認です。

「培養を出していないので、耐性菌も見つかっていない」のかもしれませんね。

世界の耐性菌で、「日本発(=世界初)かつ日本初」の耐性菌は枚挙にいとまがありません。

1990年代初頭に、世界初のCarbapenemaseが”日本から”報告されています。
1997年に、世界初のVISA, VRSA バンコマイシン耐性MRSAが報告されています。
2000年台後半に、世界的にも驚きのペニシリン耐性、ニューキノロン耐性のB群連鎖球菌が報告されています。

肺炎球菌の耐性菌は、国内の疫学データで50%を越えています。(髄膜炎のブレイクポイントで)

肺炎球菌の国内でのマクロライド耐性は目を覆いたいほどの高率です。(臨床的には使用不可のレベル)

大腸菌のニューキノロン耐性も高率です。

国内でのMRSAの比率は、分母を何にするか、どういう患者を対象としたサーベイランスなのかによりますが、通常の日本の一般病院でのMRSAの比率は50%以上でしょう。
JANISのデータで、MRSAが10%???と報告されているそうですが、何を分母にしたのか?疑問です。

VRE バンコマイシン耐性腸球菌は、日本は”奇跡的に?”少ない状況ですが、感染対策が十分できなければ瞬く間に広がる菌です。

多剤耐性の緑膿菌やアシネトバクターも見受けられます。アウトブレイクが報道されています。

2)PK/PDによる抗菌薬投与に疑問?
とのコメントですが、PK/PD理論は、1980年代以降に世界的に確立してきた概念です。
この確立してきた概念に反論するなら、学術的に納得いく説明が必要です。

少なくとも、腎機能が正常で、半減期1時間のベータラクタム系においては、
「ベータラクタム系抗菌薬を朝夕2回点滴」を支持する科学的データはきわめて少ない現状です。

「患者はそれでもよくなった」との反論もありますが、それに対しては、

1)感染症の診断は確かだったのか?
2)そもそも抗菌薬の適応はなかったのではないか
3)再発率、治療不良率、再入院率などを適切に評価しているか

などの疑問は残ります。


PK/PD理論の好例では、日本が開発したレボフロキサシン。開発後、欧米などではPK/PD理論に基づき、1回500 mgを1日1回投与で臨床試験、FDAそのほかでも承認され、世界の100カ国以上で、1回500 mgを1日1回投与されていました。1回100 mgを1日3回投与という
少量頻回投与(濃度依存性の抗菌薬にはそぐわない投与法)で使用していたのは日本と中国のみで、中国はFDAの承認量にすぐに投与量を変更していました。

2009年になってようやく1回500 mg 1日1回投与、2011年にようやく静脈注射承認となり
世界の潮流に追いつきました。

また世界のカルバペネムの売り上げ高の半分以上が日本という驚異的なデータもあるようです。決して名誉なものではないことは周知の通りです。

今回の記事は、取材の偏りがあり報道内容が結果として事実誤認につながったのではないかと感じます。

医療のプロフェッショナルは情報の受け手として、非医療者の取材記事レベルの情報ではなく、peer-reviewed された学術的に信頼性の高い情報を選択的に集めることが必要です。さらにそれをも批判的吟味するスキルが必須です。決して「鵜呑み」にしない姿勢がプロフェッショナルとして不可欠です。

世界の大半の医療従事者が目を通す情報源として、内科系なら、

米国系雑誌NEJM, JAMA, Annals of Internal Medicineなど、

英国系雑誌のLancet, BMJなどからの情報、知見、見解を参考にすべき状況でしょう。

逆に、日本からの情報発信もこうした雑誌、これに準じた専門雑誌にしていかなければ世界の人の目には触れないため認識されません。日本国内だけのお話にしないで情報発信も常にグローバルな視点が不可欠です。

グローバルな情報発信は、著作権、特許にも深く関係しています。







Brigham and Women's Hospital訪問します。

2011-07-24 20:07:59 | 感染症関連
IDSA2011はボストンで開催ですが、知人の先生で、若手ですがNEJMのeditor方がいらっしゃるBrigham and Women's Hospitalを訪問できることになりました。

世界のacademiaの憧れでもあるHarvard大学。競争は熾烈をきわめますが多くの人ががんばっているところですね。このような刺激的な環境にいられることに多くの人が執着しているともいえると思います。

普段は残念ながらアカデミックな刺激が少ないため、自ら選んでアカデミアに触れる機会をつくらなければ、どんどん世界から遅れます。特に日本語圏内にいると情報も限られるため、世界の臨床医学の潮流は学会はもちろん、現場に触れることが最重要だと思っています。

私自身は、今後、感染症と医学教育の両方でプロフェッショナルとして世界に打って出る予定です。グローバルに仕事をしない限りやっていけないと認識しています。


なんとかコンタクト復活し、沖縄料理をいただきました。

2011-07-22 14:25:40 | プライベート
昨日、買い換えたコンタクトレンズを受け取りました。

ようやくコンタクトレンズが使えるようになりよかったです。

偶然ですが、家族が近くまで仕事で来ていることがわかり途中で合流。

沖縄料理のお店で晩御飯を一緒に食べました。

久しぶりの沖縄料理でいつもなつかしい思いになります。

第2のふるさと沖縄という感じです。

今週は、大きな仕事のめどがたち、少しラクでした。

来週から8月末までの間に欧州医学教育学会のポスター準備や、国際共同研究の準備、コクランレビュー、ガイドライン改訂作業など山ほどheavyな仕事をタイミングよくこなさねばと思います。

タイムマネージメントはいつもとても重要です。


休日いろいろ。。。Tiger Mother に感動しつつ動き回る1日でした。

2011-07-18 20:02:10 | プライベート
今日は、お休みで自宅でいろいろやるべきことをこなしていました。

週末の土曜日に、新幹線で東京に向かっている途中にコンタクトレンズを座席の狭間に落としてしまい紛失。。ちょうど買い換える予定でしたので、まあそういうことかと瞬時に気持ちを切り替え連休中での購入予定を立てました。
(先日読んだキム・スーリンさんのように瞬時の切り替えを実行しています)。


土曜日は、コンタクト紛失のトラブルはありましたがなんとか仕事をこなし、都内で肺炎の世界的権威のDr. Niedermanのレクチャを聞きました。

その翌日、はじめてレジナビというイベントに参加しました。すごい熱気でどの病院も学生さんへのプレゼンテーションに懸命でした。普段お会いする機会の少ない先生方や研修医の方ともご一緒でき、有意義な時間を過ごしました。

本日は昨日の疲れもありちょっとダウン気味でしたが、早朝からいろいろ動いていました。コンタクトレンズをつくりかえるため最寄のお店に出向く予定でした。

早朝はうれしいニュースが! なでしこJapan 優勝! 金メダル! すごいです!
NHKや民間放送をスクリーング的に眺め、BBC, CNNのニュースを確認、新聞を斜め読み。

午前中から午後は洗濯して干したり、Emailをチェックしたり、買い物に行ったり、。。。お中元の配送の手配をしたり、お盆の準備をしたりとMultiple taskを1日でなんとかこなそうと動き回る日となりました。

そのついでに車の運転の練習をそろそろせねばと思い、ガソリンを入れに行って洗車しました。その間に、今週末から読み始めた「タイガーマザーTiger Mother」に夢中になりながら読みふけりました。ガソリンスタンドや眼科の待合でかなり読めました。

すごい”Tiger Mother"の教育ママゴンぶりに感心しつつ、ひとつの道を極めるための努力、姿勢、あきらめないことなどを学んでいます。

All A以外は許さない!と書いてるところなど、思わずにんまりしてしまうママゴン振ぶりです。中国の母、中国の育児モデルと称されているこのこども教育法、Amy L Chua氏の
奮闘振りに感心するわ、驚くわの連続の内容です。

世界のメディアを騒がせた著書の貫禄でしょうね。。

またご本人が本当にチャーミングな方なので余計にメディアが騒いだのではないかと思います。Harvard大学を主席卒業、Yale Law School Professorというエリートの典型のような経歴の持ち主もあります。。。

興味深いです。読み進めながら、自分の教育を思い出していました。

やっぱり母親が”ママゴン”と呼ばれるくらい厳しいことは結果として自分にとって悪くはなかった気がします。Tiger Motherも決して褒めない、と書いてありました。

自分の経験からも褒めてもらえないのはつらいですけどね。。。

私自身もいくらがんばっても褒めてもらえないという経験をなんどもしていますが、大人になって聞いたところ、「もっと上を目指してほしかったから」との答えでした。

いまだになかなか褒めてもらえないです(笑)。むしろ親から見た私の欠点を久しぶりに会っても常に付かれるので、けんかになることも多く。。。

いくつになってもこどもはこどものため、親としては「もっとできる!」「もっとよくなる」と思うようです。

今週はTiger Motherの週になりそうです。

結末はいかに。。。

がんばれ日本! 中国、韓国、インドに負けない戦略を!

2011-07-17 22:01:05 | グローバリゼーション関連
今朝、久しぶりに手にした日経新聞で衝撃の記事が一面に。。。

韓国に世界シェアをどんどん奪われている。。車、造船、高性能機器(コピーマシンなど)との記事でした。

震災、円高、通商政策の極度の出遅れ、雇用保証制度の改正(公式用語は定かでありません)などの”6重苦”があり、トヨタなどを初めとする日本を代表するグローバル企業が悪戦苦戦を強いられています。

対応が遅い!というのが素人ながらの感想ですが、国外での「決断から実行までのタイムライン」はおそらく国内の何分の1以下です。長く住んだ米国での方針転換は、有無をいわせず”突然に明日から”180度変わることも多かったように思います。また上手くいかずダメならすぐに中止されますし。。試行錯誤は人間の生活では必須のため、”完璧に微塵の狂いもなく実行”などを目指すより、迅速にはじめてみてうまくいかないところは走りながら改善ぐらいのつもりがよいのでは?と思います。

3月の震災から4ヶ月で、かなりの打撃が明確な数字としてあがってきているなら、どんどんできることから改革していかねば、日本の存在感がなくなってしまうのではないかと危惧します。「2年も3年も、5年も10年も、世界は待ってくれない」のですから。。

さらに、本当に悔しいと思いますが、隣の中国が日本人の”義理””恩”をあだで返すように、米国で”さも自国で開発したかのように”新幹線の国際特許申請をしたとのこと。

国内企業のグローバル化の遅れやグローバルビジネスに慣れてないことが露呈している印象です。やっぱりそれほど世界は甘くないし、ビジネスチャンスは容赦なく根こそぎさらわれるということです。。

一方、ドイツのシーメンズは、高速鉄道に関する中国への技術移転・技術援助の内容を明文化しており、技術の特許はすでにグローバルに獲得しているため、同じように中国に技術協力しても争いになっていないとの記事でした。

このあたり一般市民レベルのことから、日本企業の戦略の根幹にも関する重要課題で早急にいろいろな分野でも同様のことをしておくことが必要ということの警鐘だと思います。

企業のみならず一般生活でも、日本国内では”明文化した契約”に慣れていない印象はぬぐえません。グローバルな世界では、”口約束”などはまったくない(無意味)ですので、重要なことはすべて明文化しサインを交わすことが重要です。日本の”以心伝心”もないので、それこそ1から10まで、”解かっていると思われること”もすべて言語化、明文化して残しておくことは取引等では非常に重要です。

ホテルの予約等もしかりですが、国外のホテルでインターネットでの予約では、まずクレジットカードでの決済をしないかぎり予約は成立しませんが、国内ホテルでは予約を申し込むだけで決済は要求されません。

これも”甘い”なあと以前から思っていました。直前にキャンセルする人は多いし、キャンセルによってホテルは不利益を被るのでそれは予約した本人が取る形にしておくというのは国外ホテルの一般的な対応です。返金はされますが当然キャンセルの手数料を取られます。

日本社会は、21世紀の今現在も「信用」で成り立つ社会です。ある意味そうした「信用による社会」が成り立っていること自体はすばらしいと思います。

しかしながら一方で、国外が「文書化した契約による社会」「クレジットカードによる先払い決済社会」であるため、リスクをしっかり評価してそのように対応しておくことは重要でしょう。

著作権、特許なども「常にグローバルに最初から対応」しておくことが必要です。

これは企業のみの問題でなく、自分を含む一般市民レベルでも”常識化”されていないと
今後さまざまな点で日本人が大きな不利益を被るリスクがあると感じます。

やはり、”グローバルマインド”を持っていることですね。


うれしいシンガポールからの便り

2011-07-16 06:22:58 | 感染症関連
今年の1月にシンガポールで開催されている医学教育学会APMECにはじめて参加しました。

シンガポールは3回目でしたが、10年前とくらべ見違えるほどの発展を遂げていることに驚愕した感じでした。

予想をはるかに超える盛大な会に感動し、シンガポールの同期・友人たちとの再会にも感激していました。

そのときの経験をブログに書いていたところ、国内の後期研修をしている方からご連絡をいただきました。研修できるように知人らに連絡をとりアレンジさせていただきましたが、その方が先週シンガポールで研修(見学)を終えましたとの便りをいただきまいた。

知人、親友らがとても歓待してくださったというEmailで私のほうもご紹介できたことをいうれしく思いました。シンガポールでの臨床研修は、UK-based のシステムからUS-basedのシステムへの移行期でもあり、グローバルに通用する臨床教育の実現を目指しています。使用言語は英語、"Singlish"です。Chineseアクセントが強くてちょっと聞き取りにくいですが。。

Dean, リーダーの明確なビジョン、強力なリーダーシップ、それをささえるさらに優秀なスタッフたちがそろっている印象でした。欧米の有数の大学、大学院等でのトレーニング経験のある若手が国家をどんどん引っ張っています。

今後も日本の若手教育の機会として、日本とも近いので有益なトレーニング交換の機会をつくりたいですね。

自分自身も、シンガポールのストラテジーを見ながら今後のグローバル展開を考えています。

チャレンジングなケース

2011-07-15 08:08:10 | 感染症関連
いまとてもチャレンジングなケースがあります。

昨夜、一晩、ベッドに横になってからも診断として見逃しているものはないか考えていました。

どうも違う。

やっぱりCommon is common!の法則なのか、基本に立ち返るのがよいようです。

なんとか診断をつけてあげたいと思っています。

こういう難しいケースにたくさん遭遇するほど自分は鍛えられますし、専門医として世界に貢献できるもっとも重要な点だと思っています。

今朝は、リビングで横になって寝てしまい朝5時前に気がつきました。

栃木の朝は涼しく肌寒いぐらいですが、早朝からBBCとCNNのニュースを確認しました。

運動不足のため、週末は体を動かし、断捨離を決行したいと思います!

身軽になると動きがよくなり、心も体も柔軟性が増す感じがします。

「耳の聞こえない私が4ヶ国語しゃべれる理由」金修琳 キムスーリン著

2011-07-13 23:19:04 | 著書紹介
以前にもご紹介したと思うのですが、途中まで読んでそのままになっていた本を今日の名古屋往復の新幹線中で読み終えました。

「耳の聞こえない私が4ヶ国語しゃべれる理由」金修琳 著

通常、耳が聞こえないというとネガティブに思いがちですが、彼女には耳がきこえないことは最大のセールスポイントだそうです!すごいですね。


私の感性では壮絶ともいえる人生ですが、ポジティブに”波乱万丈”と著者は表現しています。私には想像もできないほど過酷で大変な境遇を、明るく生き抜いている著者に感動しました。たくましい!

両親の都合で韓国と日本の両方で住むことになり、さらに大変な思春期時代をすごしたことが書かれています。でも、決して暗いトーンでなくただただ淡々とユーモアいっぱいにつづっています。

自分自身の人生を振り返る機会にもなりました。

そしてまた世界を旅したいなあと強く思います。。
人種がごちゃまぜ状態の、なんでもありの、自分を頼りにするしかない状況、とてもexcitingです!


私は20代前半まで”日本という温室”しかしらない状況でした。

レジデントとして住んだNYで、世界の”地獄のような社会環境や状況”がありました。

当時私は病院に来る患者さんというフィルターを通して知りましたので、やっぱりいろんな世界を自分の目で、肌で感じることが大切と思いました。

安心して住める国があることの幸せ、逆に”半端でない貧困”の壮絶さ、Drug abuseの現実,教育機会がないことに起因する多くの悪循環、これらはNYにすまなければまったく無縁の世界でした。遭遇した患者さんの境遇から、貧困のすさまじさ、文字が読めない、
教育機会がないことによるdrug abuseなど、人間として同じ地球上に住んでいるのが想像できないほどの状況を何度も目の当たりにしました。

そんなことを思い出しながら、著者のキムさんの世界旅行の描写はたまらなく楽しく読みました。

若手の方、特に10代・20代の方にはぜひ読んでみてほしい本です。

世界が広がると思います。

結局、どこに住んでも、どんな状況、どんな条件でも、自分の思い次第でどうにでも可能性は広がるということです。


今の私は英語はもっとできるようになりたいですし、いまの世界でサバイバルするにはスペイン語か中国語は勉強開始したほうがいいなあと実感します。

先日の読売新聞に、近い将来、世界の貨幣がUS ドル、ユーロ、中国人民元の3極体制になる可能性について書いてありました。(日本円はスルーされていました)この辺の戦略も、個人として対応しはじめたほうがよいのではないかと危機感を持っています。




本日名古屋出張です。

2011-07-13 08:28:31 | 感染症関連
今日は日帰りの強行軍ですが、ガイドラインの改訂委員会があり名古屋に向かいます。

熱中症の患者さんが急増しているとのニュースでNHKは繰り返し報道しています。

地域で市民教育のような活動が必要ですね。

自分で思っている以上に水分が不足すると思いますので、私も水を常時持って出かけるようにしています。

体調にはくれぐれも気をつけて健康管理したいと思います。

仕事のめどがなんとか今週はついたので、昨日は早めに休みました。体調もまずまずなので今日は深夜の帰宅になりますがなんとか持つかな、と思います。