矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

黄色ブドウ球菌のD-zone test

2010-07-29 13:31:35 | 感染症関連
黄色ブドウ球菌は、エリスロマイシン(マクロライド系)とクリンダマイシンの間に交差耐性をつくることで知られています。

より詳しくいうと、MLSb cross-resistanceというのですが、macrolides, lincosamide, streptogramin の間の交差耐性です。

inducible (誘導される)耐性です。(注:MLSb耐性は、誘導性でない場合もあります)

黄色ブドウ球菌のD-zone testは、治療にクリンダマイシンを使用したい場合に重要です。感受性検査の結果、エリスロマイシンに耐性の場合、クリンダマイシンに感受性となっていても、上記の誘導性交差耐性がないかどうかを確認しなかれば、臨床的には使用できません。

この交差耐性を調べる検査をD-zone testといいます。

いままでは文献や本の写真でしか見たことがありませんでしたが、実際の検査を見ました。とても印象的だったので、デジタルカメラに収めました。

Dの形に阻止円がなると、D-zone test陽性です。D-zone test陽性の場合は、MSSA, MRSAに対してクリンダマイシンは感受性検査で感受性があっても臨床的には使用できません。



親子2代でのご縁がありました。

2010-07-28 00:40:55 | プライベート
昨日、埼玉県の大宮で研究会に参加させていただきました。

骨・関節感染症に関する講演をさせていただいたのですが、その講演会に、私の母校の後輩にあたる方のお母様が参加されていらっしゃいました。

薬剤師の方の会だったのですが、お母様が薬剤師をされていらっしゃるとのことで、このたびこのようなご縁になりました。

思えば、本当におもしろいご縁です。私は大学時代に大学の先輩にあたる先生の医院のよこにあるアパートに住んでいました。そのご縁もあり、卒業後にもいろいろお誘いを頂き、地元岡山の学生さんたちの勉強会やプライマリケアの先生がたの勉強会などにお伺いさせていただいておりました。そのなかで出会った当時学生だった方から、先日、思いがけずEmailをいただき、無事に今年、渡米しFamily medicineのレジデンシーを開始した、とのことでした。


その方から、お母様が私の講演会に来てくださるとの連絡をいただいていたのでした。
昨日の講演会で、お申し出いただいたおかげで、お会いでき、親子2代でのご縁に、本当にうれしく思った次第です。

人のご縁は、いつ、どこで、花開くか解かりませんね。

いろいろな方や本から学んでおりますが、一期一会、一瞬の出会いを大切にし、その場その場で、100%相手の方に奉仕する、という姿勢でお会いできると後悔がないように思いました。

今後も、一期一会を大切にします。

医学界新聞の連載:医師と製薬会社の適切な関係

2010-07-27 00:27:46 | 医学教育
2010年4月に日本内科学会が、数年前から欧米で本格化しているconflict of interest 利益相反に関する指針を発表しました。

今後は、公式な学会等で講演などをする場合、利益相反について言及することが必要になるようです。

6月から医学書院の医学界新聞でも、日本内科学会のプロフェッショナリズムのワーキンググループによる連載が始まっています。とても重要な点なので、ご紹介します。

今週号では、私の同期でNY時代をともにした、向原圭(むこはらけい)先生の原稿が記載されています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02889_04

私が米国NY Beth Israel Medical Centerのレジデントであったときには、
その病院が、レジデント、学生には製薬会社のMRさんが接触することは禁止されていました。そのため、まったく製薬会社の方に会うことも、話を聞くこともありませんでした。

95年ごろの当時は、米国でもまだまだ徹底されていない病院もあったようですが、NYのその病院は、Dr. Killip (心不全の分類のKillip分類を提唱した先生)が厳格に禁止していたのをいまでもはっきり覚えています。

それでも、1年に2-3回程度、ボールペンなどの備品などは、チーフレジデントが許容する範囲で、チーフレジデントによってみんなに配布されることもありましたが、現在、米国ではそのようなことも禁止することが勧告されているそうです。

帰国してから、米国での製薬会社との関係と日本でのそれとが大きく異なることを肌で感じ、かなり違和感を覚えていたのを記憶しています。

日本での適切な関係を、上記の連載などをきっかけにみんなで考えていくべき時期なのではないか、と私も連載中の提言に賛同しています。

ACGME Internatinal 設立:臨床研修の世界標準化の動き

2010-07-24 09:36:53 | 医学教育
Big news です。

臨床研修施設に関して、現在、米国で、ACGME International が設立され、臨床研修の世界標準化への動きが開始されています。
http://acgme-i.org/web/index.html

非常に興味深いですし、今後の世界の動向が気になるところかと思います。米国流のやり方がすべて正しいとは思いませんがかなりの影響力を持つことも予想されますので、Close observeしたいと思っています。

私は9月のヨーロッパ医学教育学会AMEEに参加予定ですので、ヨーロッパの動向も聞いてきたいと思います。


興味深い症例

2010-07-23 13:50:17 | 感染症関連
日常の臨床で、もっとも大きな学術的な興味は、診断がなかなかつかないmultiple medical problemsを抱えた患者さんの問題を解いてあげることではないか、と思います。

自分の内科的な臨床能力を総動員して、問題解決できるととてもうれしいですよね。


学生さんや研修医の方とも話していますが、やはり、最終的にはhistory and physical examinationsに帰着します。

H & Pをいかに精緻にできるか、これが、臨床医学のすべてであると思います。
そして、このスキルは、一生、磨きつづけるものだと思います。

自分が目指す、米国の私のメンタークラスの臨床能力(知識と判断力)に一歩でも近づきたいです。

著書紹介 How Starbucks saved my life 「ラテに感謝」

2010-07-22 09:56:49 | 著書紹介
新聞でも全米ベストセラーになったと評されていましたが、

How Starbucks saved my life という本の訳本を買いました。

「ラテに感謝」 ダイヤモンド社

米国のアイビーリーグを卒業し、出世街道をまっしぐらだった著者が自分が推薦した社員により解雇され、自分の浮気により
離婚、家族離散へと追い込まれる人生から、スターバックスで働くようになった経緯などが書かれています。

人種、年齢、育ち、出身大学などは無関係の世界で、人間としてどう生きるべきか、を問う本と思います。


週末の新幹線の中で夢中で読みました。まだ半分くらいですが、本当に生き方を考えさせられる本です。

私は、自分では枠にとらわれずに生きていたいと意識していますが、知らず知らずのうちに枠を設定している自分に気づきます。

先日、Skype でタンザニアのクラスメートが元気にcallしてくれました。愛くるしい彼女の目を思い出しながら、元気な声を聞くとこちらも元気になりました。

人生、不思議ですが、自分がどん底にいるときに、不思議にも、思わぬところから助けの神が降りてきたりするようです。

私も昨年、自分が接した学生さんに随分助けられました。今年も、先日、数年前にセミナーで接した母校出身の研修医の方から
無事に渡米しfamily medicineのレジデンシーを開始しました、と連絡が来ました。お母様が薬剤師の方で、来週、講演予定の会場に来てくださる、とのこと。本当に奇遇というか、天のしわざといいましょうか。不思議なめぐり合わせに感謝し、励まされています。

枠を超える

2010-07-20 16:06:18 | 医学教育
週末は、東京と大阪で、主に感染管理看護士の方、ICTメンバーの方向けの講演会に参加しておりました。

テーマは、「チーム医療と教育」というものでした。感染対策という側面から、このテーマをインターアクティブに取り扱いました。

両方の会場に400名前後の方が、休日にもかかわらず集まってくださっており、とても感銘を受けました。

今回は私のチャレンジでもありましたが、400名規模の方向けに、インターアクティブセッションをやりました。

Mass lectureではなしえない教育効果を目標として、自ら体験、参加する形での試みでした。

東京会場では時間も押していたこともありましたが、後半になって、参加者の方のエンジンがかかり、自発的にすばらしいご発表も出ました。

大阪会場のほうでは、”ノリがよい”と伺ってはおりましたが、最初から、すばらしい自発的な発言が続き、最後まで、非常に有意義で、私も勉強になるご発言、提案が多く、充実した印象です。

今後、400名規模でも、会場と設定の工夫ができれば、インターアクティブセッションは可能であることを身をもって体験しましたので、教育効果の高いセッションを提供できるようにいろいろな機会にプログラムを構成したいと思っています。

心温まる会に出ました。

2010-07-19 08:18:41 | プライベート
この週末は、仕事に挟まれた休日となり、なか日(連休2日目)の昨日、心温まる会に出ました。実家のある岡山県の田舎で、心温まる会に出ました。

多くの方のネットワークのおかげで実現できたその会は、家族のとても大切な日であり、みんなでとても喜びました。

岡山県に流れる3本の川のうち、旭川の源流と呼ばれる地域で、滝を見ながら、歌あり、笑いありの会で、キャンプに行ったような感じでした。夕方少し曇りになって、ちょうど涼しくなったので過ごしやすかったです。

60名ぐらいがバスで市内から移動し、遠足気分も味わえた会になりました。

今回のイベント全体を計画してくださったのは、私の家族の友人たちですが、場所の設定や、全体の構成など、高額なお金をかけず、自分たちの知恵と工夫で、すばらしい演出をしてくださったことにとても感激しました。なかでも、私の大好きな沖縄のさんしんと呼ばれる楽器を演奏し、沖縄の民謡を披露してくださった方がおり、本当に心にしみました。

家族、友人たちのネットワークにこころから感謝する1日となりました。
ご参加いただいた皆さまのご成功とお幸せをお祈りしています。

チャレンジングなケース

2010-07-16 17:39:15 | 感染症関連
いま、診断で、チャレンジングなケースを担当しています。

なんとか診断にこぎつけるといいな、と切に願っています。


臨床医学の醍醐味ですが、患者さんのためみんなで勉強してわずかな所見でも見逃さず、診断に結び付けたい気持ちです。

患者さんが治る病気なら、的確な治療を一刻も早く提供できるよう、ちょっと踏ん張りどころ、と思っています。

Social business could re-design the whole society!

2010-07-14 01:12:34 | グローバリゼーション関連
2006年ノーベル平和賞受賞のMuhammed Yunus 氏(ムハメド ユヌス氏)の講演会に参加する幸運に恵まれました。

タイトルは、「国際医療協力とソーシャルビジネス」

約1時間の講演は、あっという間に過ぎ去りました。ユヌス氏のとても深い瞳と穏やかで
情熱に満ちた精神・オーラが会場にいっぱいに広がりました。

ユヌス氏の詳細は
http://en.wikipedia.org/wiki/Muhammad_Yunus


米国で経済学博士を取得したあと、バングラディシュに戻り、貧しい人たちにお金を貸す銀行を設立。Grameen Bank というそうです。貧しい女性にお金を貸す、ということを開始したそうです。当初は、ちいさな村で27ドルからスタートした、とおっしゃいました。

その後、この活動が、別の村に、さらに別のアジアの国に、さらには米国に広がって、現在では世界中に広がっているそうです。

貧しい女性にお金を貸すことで、女性たちが自立し、村の社会全体が大きな変革を起こしたそうです。

ソーシャルビジネス、と呼ばれるそうですが、「社会問題を解決するために」起こすビジネス。お金を儲けるためでなく、社会問題を解決するために事業を起こし、最低限の
リターンを得る、というやり方だそうです。

村で、ビタミンA不足のため夜盲(夜になると目が見えなくなる病気)になっている子どもを救うため、グラミン銀行で、お金を貸しながら、野菜の種を売ったそうです。女性を対象にしているため、女性は自分の子どもたちの目を治したい、と必死で野菜の種を買い、野菜を育て野菜を子どもに食べさせ、また種をグラミン銀行に売り、というすばらしい社会循環を創出したとのことでした。

これがどんどんいろいろな領域に広がり、コレラの治療に脱水防止の飲物の作り方を
グラミン銀行の手帳の裏側に絵で示したり(文盲が多いため)したそうです。これもまたたく間に脱水でなくなっていく子どもたちを救うのに役立ったそうです。

はだしで歩く人々が寄生虫の病気にかかるため、アディダスと提携して安い靴(1足1ドルぐらいの)をつくり、人々が買えるようにしたり。

今回、日本企業のユニクロとソーシャルビジネスで提携したことを発表されました。
冬に寒さでなくなる人々を救うため、安い冬物の服をユニクロとつくるそうです。

また医療を受けられない村の人たちに、現代のテクノロジーであるiPhone, iPAD を利用した遠隔医療を米国企業のGE と提携して開発しているそうです。

発想がすばらしく、しかもその根底が「社会問題を解決するために」「有能なグローバル企業と提携し」「必要な人のところに必要なものを届ける」ことを基本コンセプトです。

お金を儲けることではなく、「社会問題を解決する」ことが最終ゴールであることにより、ビジネスという軸では解決できなかった多くのことに対して、多くの扉が開く、と強調されていました。

質問コーナーで、私もぜひ聞いてみたい、と思っていたことを他の方が聞いてくださいました。「いったいなにが、ユヌス氏をここまで動かしてきたのか、その言動力は?」というものでした。

彼の答えは、Stubern guy 頑固者。
その後、たとえ自分が主張することを解かってもらえなくても、怒らないこと、と言われました。むしろ、自分の主張することをすべての人が受け入れるということは、それ自体、おかしなことで、どうしたのか? うまくいっていないのか?と思う、と。

人の心理として、「新しいもの」をはじめようとすると、必ずそこに「緊張」tensionを生む、と。しかし、辛抱強く説明を続けているとやがて理解してもらえ、次のステージに行ける、という趣旨のことを言われました。

確かにその通りだと思います。

イスラム教の国で、貧しい女性にお金を貸すことは、以前ならタブーだったそうです。
しかしいまでは、世界的に大成功したソーシャルビジネスになりました。

新しいソーシャルビジネスが、「社会全体を再構築、re-design する」といわれたのが
衝撃的に印象に残りました。

"Social business could re-design the whole society!"







ノーベル平和賞授賞者の講演会

2010-07-13 09:01:18 | グローバリゼーション関連
この度、お誘いいただいたご縁で、ノーベル平和賞授賞者の講演会に参ります。

どのようなグローバルビジョンをお持ちなのか、とても楽しみです。

会場の雰囲気などもお伝えできればと思います。

沖縄にすごい大学院ができます!!

2010-07-12 22:19:43 | グローバリゼーション関連
尊敬してやまない黒川清先生のブログから教えていただきました。


沖縄にすごい国際大学院ができるそうです!

沖縄科学技術大学院大学

初代学長が決まったとのことです。
http://www.oist.jp/ja.html

沖縄は以前住んでいたので、本当になつかしく第2のふるさとです。

よく車で走っていた58号線沿いにその大学院はあります。

私も世界中から集まった教官たちや学生たちが集まる大学で切磋琢磨したいです。

渡航外来 Travel Clinic を受診します。

2010-07-12 13:17:29 | プライベート
7月末から1週間の予定で、タイの大学に共同研究に参ります。

タイのコンケン Kohn Kaen Universityというところなのですが、タイの北東部にあたります。

Travel medicine 渡航医学は自分でも大好きな分野なのですが、今回は患者として予防接種を受けます。

都内で渡航外来をしているクリニックで、この度教えていただいた日比谷クリニックを受診予定です。
http://www.hibiya-clinic.com/yobou.htm


とっても先進的なクリニックです。
Hepatitis A の輸入ワクチンを打っていただく予定です。
GSK社のHavrix というワクチンです。

1回打てば1年間は有効とのこと。6ヶ月から1年後に再接種すると20年間は有効とのことでした。

私は10年前、5年前に1回ずつHepatitis Aは接種しているのですが、2回目のフォローができず、抗体があるかどうかわからず。


10年くらい前に週に1回外来を担当していたNational Medical Clinic ナショナル・メディカルクリニックも
同じようなサービスをしています。
http://www.nmclinic.net/

私も将来は、トラベル・クリニックもやってみたいです。


宝くじとタンザニア

2010-07-11 23:26:37 | プライベート
昨日、宝くじを景品にいただいたのですが、スクラッチ形式(コインでこする式の)宝くじで、1500円当たりました! 当たるって、うれしいことですね。

宝くじがあたったら、行ってみたいところ。。。

トルコのカッパドキア(TVで、ペルシャ語で美しい馬の台地と言う意味だそうです)と

棚田みたいな泉の階段のあるパムッカレ

Jordanのぺトラの遺跡
テュニジアのチュニス
モロッコ
モルジブ(今度は島に泊まってみたい~)
フィジー、南国は大好きです

西表島のお気に入りのホテル
UAEのドバイ
アフリカ、タンザニアなどかな。

数年単位で、国外で暮らすのもいいかな。

人生で自分が一番、自然体でいられるのが、大自然に囲まれた場所で、自由におおらかに生きることかな、と思います。


若いおふたりの結婚式に参列しました

2010-07-11 10:23:17 | プライベート
昨日、教え子にあたる若い方々の結婚式に参列させていただきました。

結婚式は参列するといつも、本当に神聖な気持ちになりますね。

ヨーロッパ風のレストラン、テラスなどの会場での挙式、披露宴、2次会はとても新鮮でした。
お食事とワインが洗練されていて、その面でもとても楽しめました。

若いお二人が、さまざまな困難を乗り越えて一緒に人生を歩むことを決心することは本当に尊いことだと思います。

昨日は特別で、数年前に卒業された卒業生の方々の知り合いにも再会することができました。

ミニ同窓会ですね。

来週は、家族の結婚式があり、私たちの家族の仲間になる方にお目にかかれるのを楽しみにしています。