矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

がんばれ日本! 中国、韓国、インドに負けない戦略を!

2011-07-17 22:01:05 | グローバリゼーション関連
今朝、久しぶりに手にした日経新聞で衝撃の記事が一面に。。。

韓国に世界シェアをどんどん奪われている。。車、造船、高性能機器(コピーマシンなど)との記事でした。

震災、円高、通商政策の極度の出遅れ、雇用保証制度の改正(公式用語は定かでありません)などの”6重苦”があり、トヨタなどを初めとする日本を代表するグローバル企業が悪戦苦戦を強いられています。

対応が遅い!というのが素人ながらの感想ですが、国外での「決断から実行までのタイムライン」はおそらく国内の何分の1以下です。長く住んだ米国での方針転換は、有無をいわせず”突然に明日から”180度変わることも多かったように思います。また上手くいかずダメならすぐに中止されますし。。試行錯誤は人間の生活では必須のため、”完璧に微塵の狂いもなく実行”などを目指すより、迅速にはじめてみてうまくいかないところは走りながら改善ぐらいのつもりがよいのでは?と思います。

3月の震災から4ヶ月で、かなりの打撃が明確な数字としてあがってきているなら、どんどんできることから改革していかねば、日本の存在感がなくなってしまうのではないかと危惧します。「2年も3年も、5年も10年も、世界は待ってくれない」のですから。。

さらに、本当に悔しいと思いますが、隣の中国が日本人の”義理””恩”をあだで返すように、米国で”さも自国で開発したかのように”新幹線の国際特許申請をしたとのこと。

国内企業のグローバル化の遅れやグローバルビジネスに慣れてないことが露呈している印象です。やっぱりそれほど世界は甘くないし、ビジネスチャンスは容赦なく根こそぎさらわれるということです。。

一方、ドイツのシーメンズは、高速鉄道に関する中国への技術移転・技術援助の内容を明文化しており、技術の特許はすでにグローバルに獲得しているため、同じように中国に技術協力しても争いになっていないとの記事でした。

このあたり一般市民レベルのことから、日本企業の戦略の根幹にも関する重要課題で早急にいろいろな分野でも同様のことをしておくことが必要ということの警鐘だと思います。

企業のみならず一般生活でも、日本国内では”明文化した契約”に慣れていない印象はぬぐえません。グローバルな世界では、”口約束”などはまったくない(無意味)ですので、重要なことはすべて明文化しサインを交わすことが重要です。日本の”以心伝心”もないので、それこそ1から10まで、”解かっていると思われること”もすべて言語化、明文化して残しておくことは取引等では非常に重要です。

ホテルの予約等もしかりですが、国外のホテルでインターネットでの予約では、まずクレジットカードでの決済をしないかぎり予約は成立しませんが、国内ホテルでは予約を申し込むだけで決済は要求されません。

これも”甘い”なあと以前から思っていました。直前にキャンセルする人は多いし、キャンセルによってホテルは不利益を被るのでそれは予約した本人が取る形にしておくというのは国外ホテルの一般的な対応です。返金はされますが当然キャンセルの手数料を取られます。

日本社会は、21世紀の今現在も「信用」で成り立つ社会です。ある意味そうした「信用による社会」が成り立っていること自体はすばらしいと思います。

しかしながら一方で、国外が「文書化した契約による社会」「クレジットカードによる先払い決済社会」であるため、リスクをしっかり評価してそのように対応しておくことは重要でしょう。

著作権、特許なども「常にグローバルに最初から対応」しておくことが必要です。

これは企業のみの問題でなく、自分を含む一般市民レベルでも”常識化”されていないと
今後さまざまな点で日本人が大きな不利益を被るリスクがあると感じます。

やはり、”グローバルマインド”を持っていることですね。


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