矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

新年度の抱負

2015-03-31 21:10:11 | 感染症関連
明日4月1日から、新年度です。

昨年異動してから10か月経ちました。

生活サイクルを試行錯誤、さまざまな興味深いお仕事をいただき出張もありますが、自分の軸をしっかりと持ち、ビジョンの実現に向けて進んでいます。

感染症関連
1. フェローシップが公式に開始になります。
研修施設として、日本感染症学会から認定されましたので、4月から本格化します。

今年はフェロー 2名、レジデント1-2名のチームになります。
3人目のもう1名のフェローは、1年間、総合診療科にて、総合内科のトレーニング予定です。

2. フェロー向け教育プログラム

①毎週1回、ジャーナルクラブと症例サマリ(症例からlearning pointをフェローがまとめる)
最新文献も含むliterature reviewを毎週行っていただき、知識量を増やす(knowledge baseを構築する)

②初期研修医向け 教育セッション
毎週1回、指導医、フェローによるセッション
コンパクトに、感染症診療の基礎知識、臨床判断のgeneral rule (一般的なアプローチ)を学ぶセッション

③フェロー向けの他流試合
東京高輪病院感染症内科と2ヶ月に1回、合同感染症カンファレンス予定。
フェローと感染症科専門医向けの症例カンファレンス。
初期研修医、後期研修、一般医の方ももちろんwelcomeです。
ディスカッションと内容は専門医向けで設定しております。

3. 臨床研究の推進
感染症診療、感染症領域でのエビデンスを日本から世界に発信。
人員も増えるため、精力的にpaper化します。

4. 外来の拡充
感染症科専門外来をこれまでの週1回(火曜日午後)から、2回(木曜日午後を追加開設)へ。
さらに第1と第3土曜日の午前中をワクチン外来開設。

渡航医学、トラベルメディシン、高齢者の予防(肺炎球菌、破傷風ワクチンなど)を推進します。


医学教育関連
1. マストリヒト大学のPh.Dプロジェクトを再開

2. 年に1回は、マストリヒト大学にて短期リサーチ会合
face-to-faceのmeetingが、発想・進捗状況の確認には非常に有益であることがわかりました。
新年度も1週間程度の会合。

3. Global Medical Educationのコラボレーションとネットワーキング
国際学会を中心にネットワークを維持、発展予定、







2014年度内の仕事はすべて終了しました。

2015-03-29 09:11:38 | 感染症関連
2014年度は、激動かつ激変の1年間でした。生活サイクルが大きく変わる1年で、最初の半年間ぐらいは時間がとても厳しい状況で体がついて行っていない感じでした。ようやく少しペースに慣れてきましたが、まだリズム的に
1日のタイムテーブルを、どうすればより効率的に使えるか試行錯誤中です。

対外的な仕事が増える一方で、院内の診療教育業務をしっかり立ち上げる必要もあり、知恵の絞りどころです。

そのなかで、今年度のpendingの仕事はすべて終了。締め切りつきの仕事もすべて終了。
自分のpaperに手をつけること。

唯一、締め切りを過ぎてしまい、途中までしかできなかったことが、日本医学教育学会が今年から始めた「医学教育専門家資格」への申請です。

それに必要な申請書類を作成中でしたが、できず。教育履歴を振り返り文献を用いたreflectionを行うというものを3編書く必要があり、ほかの書類は提出したもののこれができず。来年度に申請するため引き続き作成する必要があります。

明日からは、年度の入れ替わりの週で、フレッシュな気持ちで勤務します。



久しぶりにiTuneでなくCD購入。。

2015-03-28 23:09:54 | 芸術 Art
今日は、素晴らしいお天気で、室内にいるのがもったいない状況でした。

都内の街を歩きながら、家族に木村屋のパンのお土産を買おうとして、偶然見つけたCDを買ってしまいました。
最近は好きな曲はiTuneで購入したほうが便利ですが、その場で購入しないと二度とタイミングを見つけるのが難しいかなと思い買ってしまいました。好きなKenny Gの新作だったので、思わず即断。

家族は、いまやハイレゾの時代やで〜。

幸い?車通勤中に車内でCDをかける機会があるかな、と思い出しました。結果としてよかったみたいです。
通勤わずか10分程度ですが、毎日サックスフォンの曲を聴いています。

いまもweb radioでSmooth jazzのサックスフォン聞きながら。自分のリラックスタイムですね。

芸術ざんまい

2015-03-28 22:44:58 | 芸術 Art
今年は、Offの時間は大半を”芸術鑑賞”に費やしています。

心の赴くままに〜、という感じですが、東西のものなんでも興味があるものを直感的に感じる時間を過ごしています。

最近、一度みたいと思っていた野村万作・萬斎さんの狂言を見ることができました。非常に感動しました。

萬斎さんの「狂言サイボーグ」という本を読み始めて夢中になっています。すごいです。医学教育学の勉強で、”臨床パフォーマンス・診療の教育”の分野では、スポーツやチェス、楽器演奏を人が訓練して”達人”になる過程の研究が参考にされています。狂言の修行についても、その実例のような感じで勉強できる感じです。興味深いです。人が学ぶ ”learning theory"についてさらに興味が湧いてきました。

昨夜偶然にもTVで見た再放送の、チェスの元世界チャンピオンと将棋の羽生さんのチェスの対局と対談。
特定分野を極める、という点で、極めて、さらに高みに登る人のお話は圧巻です。ひとことひとことが重みがあり、簡潔。

スタイルは違うけれども”常に攻める””常に自分・状況の限界を超える” こころの持ちかたを見ることができて、とても勉強になりました。

週末は、ワシントンDCのナショナルギャラリー展を見に行きました。在米中の10年前ぐらいに一度行きましたが、当時はその成り立ちもしらないままでした。今回はオーデオガイドを聞いていたので、個人コレクションから成り立つ米国国家のギャラリー、ということを学びました。印象派コレクション、よかったです。

13分の1の快挙 と3A's 学びました。

2015-03-25 23:52:42 | 医学教育
さきほど、とてもうれしいNewsが飛び込んできました。

知り合いの若手の先生が、なんと13分の1の狭き門に合格して、見事、米国のポジションを獲得されました。
書類作成、interviewと、とても大変だっとのではと想像しますが、見事に栄冠を勝ち取ったそうです。
チャレンジそのものが意味がありますし、それが結果が伴ってくるとさらに成長できますね。

ちょうど今日は、新聞でぜひ見たいと思っていたTEDxトークTVでみました。
幸せになる方法、というblogでベストセラーの本を出版された人のプレゼンテーションでした。

1000個の"Awesome" なこと、をblogで書いていたそうです。

彼から学んだ人生のpearl.

Attitude 人生への向き合い方
苦しいことがあっても、ずーっとそこに止まらずに前を向いて進むこと


Awareness
人生は思いがけず、小さな幸せがいっぱいということらしい。(確かに!)

Authenticity
自分らしくいること。Let the heart lead you. という、heartに導かれなさい、ということ。
私のメンターと同じことを言いますね。やはりパールなのでしょう。
直感に従うことですね。直感的に楽しいこと、自然にやりたいことを楽しくやっていれば自然に人生はよい方向に流れていくと私も思います。

年度内のすべての仕事、片付けできる見込み

2015-03-24 23:21:15 | 日記
3月は、幸い、臨床面で少しslowとなり、2週間ぐらいかなりの時間、デスクワークに集中できました。

ずっと先送りしてできていなかった校正も完了。case reportも終了。本日、優秀な1年目の先生と一緒にsubmission. 今度こそ、acceptされるといいなあと。

Reveiwerの仕事もひとつ終わると別のところからまたやってくる感じで、同じジャーナルは辞退したりもしています。いまひとつありますが、1時間程度あればできると思います。

最後は、ご依頼原稿。

2015年度は、リサーチ時間を確保してPh.Dプロジェクトに戻りますため、他のことはしない予定。


Match Day 

2015-03-23 23:03:07 | グローバリゼーション関連
先週、米国レジデンシーのMatch Dayだったようです。第2週か3週の火曜日と決まっていたと記憶しております。

知り合いの先生が3名matchしていることを教えていただきました。大変、素晴らしいことです。

多くの方が夢を叶えて、実現されたことをとてもうれしく思いました。

今日は新たにコラボレーションのお話をいただきうれしく思いました。

水戸偕楽園 梅まつりに行きました!

2015-03-22 21:14:56 | プライベート
水戸に着任してから、8月の黄門まつり、2-3月の梅まつりはとても楽しみにしていました。

3月下旬になり、暖かくて、今日は満開の梅を堪能することができました。


久しぶりに家族とお出かけできて、お弁当をつくっておにぎり食べました。外で食べるとよりおいしく感じますね。

ぐるっと偕楽園を一回り。好文亭にも初めて行きました。梅が満開で広がっているところは圧巻でした。


水戸の歴史を知れば知るほど、歴史が深く興味深く、直感的に大好きな場所です。梅まつりは、東京なら歩けないくらいの人が集まると思いますが、適度に空いていて(大混雑の日ではありましたが)、ゆったり見れる空間あがあったこともなにより癒されました。


やさしいピンク色のお花がいっぱいで、緑の芝生とコントラストでした。

水戸黄門(光圀公)が、「大日本史」を編纂したことを改めて歴史館で学び(思い出し)、やはり歴史の大切さを感じる次第です。


第5回TEME 盛況に終わりました!

2015-03-22 10:39:56 | 医学教育
今回は、非常に幅広い参加者の皆様にお集まりいただき、たくさんのエネルギーをいただきました。


医学部1年生の方もご参加。学士入学などの方かと思いきや、通常の学生さんでしたので、驚きました。
ちょうど医療者と一般市民の間ぐらいの感じかと思いましたが、とても熱心に、周囲の医師の方とsmall group discussionしていらっしゃり感心しました。

症例は少し難しめでしたが、診断を当てることが目的でなく、病態生理をロジカルに考え、鑑別診断を絞り込んでいく思考プロセスそのものに重点を置いています。


特に、historyとphysicalから、どのような疾患の可能性が相対的に高くなるか、低くなるかというlikelihoodの評価が、臨床推論そのものであり、臨床医学の核です。その核の教育は、事実・情報提供に終始し、事実のrecall(覚えたことを吐き出す単純作業)では真逆に位置します。


事実は知らなくても、Googleなどで最新情報にアクセスする情報収集力を磨くことが大切です。

”与えられた情報から、推理し考えることができる”、自分の知識をmeta-cognitionできる(第3者的認識する)こと、知識をコントロールできること(情報源、情報の立ち位置、評価)が大事ですね。


明日、第5回TEMEします! 梅まつりも爛漫です。

2015-03-20 23:57:02 | 医学教育
今年度は、異動後、かなり激動の1年で、なかなかTEMEを開催できずにいました。

TEME: Teaching and Learning Medicine in English.

これまで東京2回、栃木2回で、5回目は水戸!

これほどレストランのレベルの高いところには住んだことないです。どこもとてもリーズナブルで美味しい。

今日は、水戸協同病院の送別会。おおくの素敵な先生がご卒業です。






沖縄米海軍病院USNH 日本人プログラム25周年記念同窓会

2015-03-19 21:56:00 | 医学教育
25周年を迎える沖縄米海軍病院の日本人プログラムで、記念同窓会を開催予定です。

そこに、私がインターンだった頃のprogram directorの先生お二人がご家族でご参加くださることになりました!
1年前から打診しておりましたが、お越しいただけることになりました。

非常にうれしいです。

自分のキャリアのすべてのはじまりだった病院でお世話になった恩師に、なんと22年ぶりに再会できます。

確定のemailをいただいて、飛び上がるくらいうれしかったです。

私は代表幹事をさせていただいており、準備を進めています。とても楽しみです。


歴史ものが好きで。

2015-03-18 01:08:42 | 日記
いま、いろいろな歴史物を買い込んでいます。

特に医学史には、非常に興味を覚えます。

関連して、美術史、音楽史、「真珠の世界史」を買い込んで読んでいます。

医学史では、確か2008年ごろ(数年前に)北里柴三郎の伝記小説を夢中で読みました。
そのときに、初めて秦佐八郎先生(母校岡山大学の大先輩)のサルバルサン発見の快挙につき知りました。
地元岡山で学会が開催されたとき、140周年の記念会があったときに、DVDをいただきました。大切に持っています。

その秦佐八郎先生の小説(岩田健太郎先生著)が出ました。興味深く読んでみたいと思っています。

いや、やられましたね。この題材。私の心の奥深い真髄(感染症、歴史においては中核をなす領域)に触れられるところで。

全般的に、昨今、日本の医学教育、診療も大きな転換期に来ていることを肌で感じます。
医学部の国際認証(2023年に認証を受けていないと米国ECFMGの受験資格なしが発効)、専門医制度の変更の2017年以降は、総合診療(総合内科)、臨床推論のうねりが大きくなり、さらに大きな潮流が起こるのではないか、と感じます。