矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

忘れ物をしてしまい。。。

2010-09-11 18:40:32 | Glasgow 2010
今回、学会はほとんど何の問題もなく過ぎていったのですが、最後に大きなミスをしてしましました!

なんと帰りのJRの電車のなかに、発表したポスター(ケースごと)を忘れて、自宅近くの駅を降りてしまっていました。昨日もどったときには片付けに懸命で気がついていなかったのですが、今日、明日にでも大学に持っていくものを分けておこうとしていたところ、
ポスターをまるごと忘れてきたことに初めて気がつきました。

発表後でしたので、なくても困りはしないのですが、ケースをなくしたのは大きいので、なんとか探すすべを調べました。JR東日本で落し物の問い合わせへ連絡しました。

なんと今日の夕方にはそれらしきものが宇都宮駅にあるということで、とりに行ってきました。

日本は本当に治安もよく、人の親切で、忘れ物が出てくるというすばらしい国だと改めて思いました。外国なら、私には、”忘れ物が出てくる”という発想自体が起こらないので探す努力も最初からしなかったかもしれません。

ありがたいことと思いました。一般的な人の一般的な教育レベルは非常に高いのが日本の特徴でもある、と思います。正直、勤勉、誠実、忠誠心が強い、仕事への責任感が非常に強いなど、こういった日本人の強みを、グローバルに公正にアピールしていく(時に図々しいほどでも)ことが今後、日本が国際社会で”Presence 存在感”を獲得し維持していくカギだと思います。

一部の米国人のように、”ない事まであるかのごとくアピールしまくる”国民性とは対象的な”日本人の謙虚さ”を、戦略的にうまく表現することが日本の国際戦略のひとつではないでしょうか。

韓国にアジアへの国際線のHubを取られつつある今、日本が韓国とは違う(Samsungとは違う)よさを戦略的にアピールする方法を、個人レベルでも考える時期だと感じました。

ちなみに、London Heathlow 空港のモニターのブランドは、見た範囲ではすべて
Samsungでした。大変な宣伝効果だと思います。かつてはSonyが占めていた場所なので、日本人としては寂しい思いです。


今回の学会で得たキーワード

2010-09-10 22:14:04 | Glasgow 2010
本日なんとか帰国できました。時差ぼけもあり体がだるいため自宅でそうじと片付けをしていました。

今回の学会で得たものをすぐに日常診療・教育・研究に役立たせたいです。

得た知識のAppplication(応用)ということになります。

今回自分のreminderとして、学会で得たキーワードを列挙しておきたいと思います。帰りのフライト中は集中して資料を読めたので効率よかったです。

AMEE 2010の傾向

1.世界的にMedical Schoolのaccreditation(教育内容のpeer-review)の必要性が叫ばれている

2. 医学生(Medical student)が医学教育者(Teacher)になることがクローズアップされている

”Student as a teacher”という考え方


正規のカリキュラムや課外カリキュラムで、”教えることを教える”プログラムを提供しているところとそれに関する研究が多かった



3. Teaching is creative and an application of learning.
2に関連して、「教えること」は「学んだ内容の応用」であるため、学生が教えることを学ぶことで、学んだ内容をより深く理解できる機会になる、との強調。

尊敬している指導者のDr. Steward Menninが言ったことばですが、

”Teaching is a creative work." というのが非常にこころを打ちました。

4. 医学教育のグローバル化

米国からの発表で、米国の医師免許を取る外国人の出身別内訳が出されました。

驚異的ではありますが、インド、中国、フィリピン、などアジアからの供給が非常に多かったです。

なかでも、圧倒的に多かったのが、26%:インド出身者です。そのため、米国は自国医療の質に直接かかわるインドの医学部教育についてもモニターする必要があると判断し、さまざまな統計・資料などを蓄積しているそうです。データに基づく戦略的な調査だと思います。

さらに今回グローバル化が進行する(各国の医学部卒業者が主に米国、英国、カナダ、オーストラリア・ニュージーランドなどに移民医師となって移動する)ため、各国の医学部教育内容の質の担保が重要という見かたもされていました。

学会中に講演者が言ったことばのひとつですが、

"Medicine is delivered

in a sociocultural context
in a specific health care system."


”医療は、社会文化背景のなかで、特定の医療保険制度のもとで提供されるものである”

究極は、この言葉に尽きるのかな、と改めて思いました。

「何が患者にとっての最良なのか」は社会文化背景、医療保険制度のもとで、個人の嗜好や意志が加味されて判断されるもの、という医療の原点を常に見据えた診療を提供したいと思いました。

現在、「科学的に適切である、標準である」という結論に達している「標準治療」も
当然、社会文化背景と医療保険制度のもとで施行された臨床試験に基づいているため、
「日本での最良」を実行したい場合、日本の医療現場という背景と医療保険制度での臨床試験に基づく科学的かつ精緻な判断が必要ということに帰着します。

なんとかこのあたり、「日本での最良」を追究できればと思うわけです。

5.Academic freedom, Decision-making freedom
学習者が、自分の診療上の意思決定を自由に行える(安全を確保のうえで)環境が
必須である


6.Work-place learning 職場での学習

診療の学習者が、職場で経験したことを学習につなげるためには、

経験の”解釈”interpretationと”意味づけ”construcgtion of meaningが必要である。

つまり”経験しただけ”では学習につながっていないので、経験を通して解釈し、意義付けができると次の診療に役立つ、ということです。








学会最終日 終了後 Edinburghへ

2010-09-09 07:56:35 | Glasgow 2010
今日は、学会最終日でした。最終日ですが興味深いセッションが多く、ほぼ最後のほうまで残っていました。

日本の先生がたのoral presentationもあったので、拝聴させていただきました。とても有益な情報を教えていただきました。学士入学に関するものとFaculty developmentに関するものでした。


午後14時ぐらいまでに終了して、ホテルに戻り、電車で1時間ぐらいのエディンバラに行ってみました。見知らぬ土地に行くのはストレスになるので、ゆっくり休もうかとも思いましたが、一生のうちまたいつ来れるかわからないため、思い切って行ってみました。

地元の方のジョークで、90%の降雨確率と悪名高いエディンバラですが、晴天に恵まれていたので、お日様のひかりを楽しみたいと思って出かけました。

電車の旅は快適で、50分ほどで着きました。


駅から降りたって、本当に美しい歴史的景観が残っている町並みを見て感激しました!
本当にこの街は一見の価値あり、でした。人気の観光地として名高い理由がよくわかりました。

その後、Hop-on Hop-offの観光バスに乗り込み1時間ほど町をめぐって、土地感をつけてから、スコットランドのNational Gallaryで好きな絵画を見ました。圧倒されるような迫力のある絵画が多く展示されていました。

駅の街角で、キルト(スコットランドの正装、スカートみたいな服)を身につけた男性が、バグパイプを吹いておい、その曲が小学生のころよく見ていたアニメーションの
キャンディキャンディという番組で流れていたものを同じでした! とても感激でした。

子どものころの記憶って、本当にすごいと実感します。何十年たっても忘れないものですね。

スコットランドのエディンバラ城というお城まで駅から歩いて見ました。石畳が残っており、古い建物が続く道を歩くことができて本当に感無量でした。すばらしい街です。

私は旅行が大好きですが、だいたいその町を自分の足で歩いてみることにしています。
街のエネルギーなどを感じ取りたいからです。

エディンバラは、洗練された歴史的な街並みで、旅行者にもやさしく、とてもおしゃれな街でした。また機会があればもう少しゆっくり滞在してみたいです。

今回の学会は、とてもよい経験と勉強になり、多くの知人・友人との信頼関係を確認するこもでき、さらに新しくネットワークをつくれた方も多くあり、実り多い滞在でした。

繰り返しになりますが、Global networkは、基本的には個人的な信頼関係につきるので、
EmailやSkypeが発達しても、face-to-faceの交流に勝るものはないと改めて思いました。

今後一緒に仕事をしたいと思うような相手とは、やはりface-to-faceでの交流を維持することが重要だと実感します。

今回はNetworkingで大変な幸運に恵まれています。

2010-09-08 05:01:29 | Glasgow 2010
今日は、昨日に続いて、セッションをいろいろ楽しみました。

午前中のPlenary sessionに続き、日本人の先生方のOral presentationに参加しました。
お2人のご発表を拝聴しましたが、おふたりとも大変すばらしいリサーチをされており、
audienceにもよくそれが伝わったと思います。日本からの情報が世界に役立つと思いました。

なかでも、プレゼンテーション(10分)の構成の仕方、スライドの作り方が大変すばらしかったのが、先日偶然、University of Dundeeのsimulation centerへのツアーworkshopでご一緒した同年代の女性の先生の発表でした。

司会者の先生も、非常にinnovative なpresentationだったとコメントしたくらいでした。日本人の先生がたのご活躍を見れて、とてもうれしかったです。

その後、21世紀の医学生教育というタイトルのシンポジウムに参加し、US, UK, Canada,
Ausutralia, South East Asiaを主体とした医学教育の動向と方向性に関するディスカッションを聞いていました。東アジアや日本の紹介がなかったのは残念です。

お昼は、上記の女性の先生と偶然お会いでき、ランチをご一緒しました。

その後、今回は本当にラッキーだと思いますが、たまたまName tagが見えて、それが日本のお名前だったので、「日本からの方ですか?」とお声をかけてみました。

そうしましたら、その方は、30年以上米国などで仕事をしていらっしゃるPh.Dの方で、
現在は、オランダ領だったCarribean の島のひとつで、医学部の副部長などのお立場で主に、米国人を対象とした医学教育をデザインし実行している、とのことでした。

大変、びっくりしましたが、いろいろなお話に花が咲き、本当に貴重な交流の時間が持てました。今後も、この先生とはnetworkを維持しましょう、となり大変喜んでいます。

今回は、本当に「偶然とは思えない出会い」がいくつもあり千載一遇の機会をいただいたと思って大切にしたいと思っています。

夕方は、Johns Hopkins 時代の親友のひとりで、タイ出身の子と7年ぶりに一緒に夕食の食事をしました。7年たっても、お互いに変わらぬ友情がとても心にしみました。

よく学び、Great Networkingの1日でした。

2010-09-07 13:51:31 | Glasgow 2010
学会のMain Conferenceがはじまり、大変有意義な日となりました。

過去2回参加したときには、医学教育の領域の知識がなくて、何をどう聞いたらよいのかさっぱりわからない状況でしたが、3回目になり、University of Maastrichtにて医学教育を学び始めたため、かなりオリエンテーションがついてきました。

自分にとって必要なセッションの優先順位をつけられるようになりました。

初日の午前中に、ポスター発表しました。この学会では、今回は14のポスターを120分ぐらいでスモールディスカッションする形式をとっていますので、同じような領域のリサーチをした方がたがメインで、発表と質疑応答をします。非常に勉強になり、1-2分で自分のリサーチをプレゼンーテーションし、”要点”と伝えるトレーニングにもなりました。

私は今回、日本化学療法学会で行っている抗菌化学療法認定医・指導医制度の講習会に関することを発表しました。数名の参加者から質問もいただいたので、内容はよく伝わったのではないかと思います。

お昼は、医学教育に関するセミナー・コースを世界中の参加者に提供している
Harvard-Macy-InstituteのAlumni Meetingがあり、2007年以来交流が続いているMayo Clinic の解剖学の教授の先生らとも再会できました。

また夜は、Japan Nightといいまして、日本人の参加者の先生がたとの懇親会がありました。

そこで、NYのBeth Israel Medical Center時代の同期だった向原圭(むこはらけい)先生とも10数年ぶりに再会できました。いろいろ”積もる話”もでき、とてもよかったです。

向原先生は、先日、ご紹介した、医師と製薬会社との関係のリサーチもされており、プロフェッショナリズムに関するお仕事もされています。

http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02889_04

同じ夜に、University of MaastrichtのAlumini Meetingもあったのですが、場所がわからず参加できませんでした。いたし方ないですが、インターネットでfaculty, classmateとの交流を意識的に活発にしたいと思います。





旅は道連れ。。Loch Ness (ネス湖)の1日バスツアーに。

2010-09-06 07:24:35 | Glasgow 2010
今日は、AMEE Main conferenceのレセプションのみに参加予定でした。

偶然見つけた1日ツアーで、行きたいなあと思っていたネス湖などのハイランド地方をめぐるバスツアーに参加しました。

出発前に地球の歩き方などで、学会会場から近くで観光できる場所などを探していましたが、ネス湖までは遠いし今回はだめだろうとあきらめていたところでした。1日ツアーを見つけることができ本当に幸運でした。


8時集合で、集合場所で待っていたときに偶然声をかけたインドの女性の方と一緒にバスツアーに参加しました。旅は道連れといいますが、その方はとても気品があって、グラスゴー大学に学会で参加している、と言っていました。よく聞いてみるとカルカッタの大学で英文学(English Literature)を教える准教授の先生でした。

第一印象で結構気が合い、バスにも一緒に乗り込みいろいろ話ながら参加できたのはとてもよかったです。長い道中、一緒に写真をとったり、ランチやコーヒーブレイクをともに過ごせたのはありがたかったです。ご主人がホンダに勤務しているとのことで、なにかのご縁だと思いました。

また最近興味をもっていたインドのカルカッタに住んでいる方だったので、また近い将来、カルカッタにマザーテレサの財団施設があるので行ってみたいと思っています。

インドのタージマハールは一度は見たいところです。


さて、バスツアーのハイライトはネス湖クルーズでした。
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念願のスコットランド地方で、しかも子どものころよく話題になっていたネッシーで有名なネス湖(Loch Ness)をクルーズでき感無量です!

山々もとてもきれいで、大自然そのままで雄大な景色を堪能しました。

夜は、学会レセプションへ参加。

日本の参加者の先生がたとも少しお会いできてよかったです。

明日は午前中からポスター発表なので、ゆっくり休んで備えたいと思います。

University of Dundee へmedical simulation center 見学訪問

2010-09-05 14:40:14 | Glasgow 2010
今年のAMEEの学会では、時差ぼけ対策として、なるべく体を動かす活動的なワークショップへ参加するようにしました。

昨日、1日ワークショップで、医学教育では世界的リーダーシップを取っている

Universit of Dundeeに行きました。

その途中で英国のNational Simulation Centerと呼ばれる最新の施設とプログラムを誇るセンターにも立ち寄り、とても有意義な経験をさせていただきました。

30名ぐらいの参加者で遠足のようにバスに乗り込み、楽しい学習機会でした。



National Simulation Centerでは、実際にシナリオをもとに、状態悪化する患者のケアを体験することができました。2名ボランティアが体験したのですが、私はボランティアとしてやってみました! グアテマラの男性の内科医と私のふたりが参加者のなかでボランティアとなりました。

残りの参加者はモニターを見ながら、ディスカッションするという形式です。

シナリオが終了してからは、フィードバック(Debriefing ディブリーフィングというそうです)のセッションも参加者として体験し、学習者に問題点を認識してもらい、Clinical performanceを向上させるにはどうすべきか、考え反省する機会も、体験できました。

とても楽しい会でした。

このワークショップでは、日本人の参加者の先生も多く5-6名ご参加で、そのなかのおひとりで、偶然ながらほぼ同い年の女性の先生と夕食をともにしました。


このような日本の医学教育に携わっている先生がたと、AMEEにてお会いできることはとても有意義です。今後も国内のネットワークとして大切にしたいと思っています。

奇跡的な再会

2010-09-04 07:15:48 | Glasgow 2010
今日は、午前中ゆっくりして、10時ぐらいに外に出ました。

ホテルのフロントで地図をもらいCity Tourの情報を教えてもらっているときに、偶然にも奇跡的な再会がありました!

医学教育の領域では大変、有名な方のおひとりですが、2007年のノルウエーで
受けていたfaculty development course のインストラクターで、私も目標としている指導者のひとりであります、Dr. Stewart Menninと再会することができました!

学会の会期中のFD courseであるESMEというコースのインストラクターをしている方です。

セッションの運び方、質問の投げかけ方、参加者のmotivationを上げ興味をそそりやる気にさせる手法は、本当に参考になります。参加者としてコースを受けていて、本当に尊敬できるインストラクターだと思いました。とても寛大でやさしい感じの方で、参加者・学生への深い愛情と思いやりを感じる方です。

その後、私は少しグラスゴーの街を知りたくて、バスに乗って、いろいろ回りました。

21歳のころ短期滞在したオックスフォードの街並みを想起させるような歴史を感じさせる街並みは、とてもすがすがしくヨーロッパのよさを再確認した感じです。とても癒されました。

ぜひ訪れたほうがよいという美術館・博物館に行き絵画を堪能しました。

ヨーロッパは歴史と気品のある街ですね。充実した一日でした。


時差ぼけのため早朝から起床!

2010-09-03 12:21:16 | Glasgow 2010
夜中の3時半ぐらいにすでに目覚めてしまい、時差ぼけです。

まだスコットランドは真っ暗ですが、川沿いの夜景がとてもきれいです。

今日は少し時間があるので、市内を観光したいと思います。

明日はPre-conference workshopで、近くの大学のMedical Simulation Centerを見学するコースを取りました。どんどんコンピューターサイエンスと学習方法がリンクして、いままででは考えられなかったほど優良なトレーニング環境になってきていると思います。

諸外国のよい面を見ながら、日本でも実行したいと思います。

スコットランドの食べ物をいくつか今日は試そうかと思います。