矢野(五味)晴美の感染症ワールド・ブログ

五味晴美の感染症ワールドのブログ版
医学生、研修医、医療従事者を中心に感染症診療と教育に関する情報還元をしています。

Bon Voyage!

2016-03-29 23:09:46 | 日記
今週は、多くの方が当院で勤務最終日になっており、名残惜しいです。

最終のご挨拶を拝聴しながら、走馬灯のように過ぎ去った着任後の2年間を思い返しました。

なかでも、総合診療科の看板医師のおひとり金井先生がご退職となり、とてもさみしくなります。

最後に記念撮影させていただきました。



暖かいお人柄で緩和医療、精神疾患への対応などの診療・教育をされていらっしゃいます。

私も入院患者さんで精神疾患を伴った患者さんの診療で助けていただきました。


Swan River Valley のワイン

2016-03-26 16:41:51 | お料理、食事
ワインの勉強を始めていたので、パースのワインについても調べていました。

ワイナリーがあります。レストランでオーストラリアの地元のワインを2-3種類試してみました。

どれも、白も赤も、飲みやすく、びっくりするほどおいしかったです。素晴らしい。

素人ながら、自分が好む甘めなフルーティな感じのリースリングのみならず、ソビニョンブロンとブレンドされた白、などを紹介していただき試しました。量は飲めないので少しだけ試しましたが、大変、おいしかったです。

好奇心が旺盛なので、お勧めのワインを購入しました。

家族や親しい友人との大切なイベントなどで開けたいと思います。

すっかり、オーストラリアのとても飲みやすいワインのファンになりました。

Perth 珍道中 旅日記

2016-03-26 16:09:04 | 旅便り
今回は、先進国のオーストラリアのパースを学会にて訪れました。

オーストラリアの住みやすさ、快適さが際立って印象に残りました。

気候、食べ物、治安、人の親切さ・暖かさは、非常にありがたかったです。
食べ物が、おいしい!のにびっくりしました。欧州みたいな感じですね。

街中のトイレが、すこぶるきれいで、トイレットペーパーも常備されており、感動的でした。

あいにく、シャワー雨でしたが、最終日に市内のきれいなKings Parkというところに行ってみたのですが、眺望が美しく、時間が止まったような、ゆったりとした時間を過ごせました。

今回、大きく失敗したことは、オーストラリア入国に、ビザがいることを確認しておらず(!)(いらないものと思い込んでいた!2008年にも同じ学会に来ていたのに、記憶とは曖昧なものです。)。

ジャカルタ空港で、ボーディングパスをもらえないので、一時どうなるか?というあぶない橋を渡りました。幸い、日本のパスポートがdigitalで、onlineでビザの申請がその場でできたので、搭乗1時間前でしたが、なんとかなりました!

インドネシア航空の若手のカスタマーサービスの方がとても優秀で、オーストラリアのimmigration にすぐに電話をしてくださり、私のパスポートnumberを連絡してくれて、手配をしてくれました。冷や汗もので、さすがに真っ青になる場面でしたが、今回は、大きな失敗をとっさの確認と迅速な対応でインドネシア航空の方に助けていただきました。本当にプロフェッショナルな対応に感謝・感謝でした。

無事に翌日のプレゼンテーションとchairセッションに出席できました。

国際学会としては小規模になりますが、1,400名の参加者で、毎回学会で顔を合わせるうちに仲良くなった方も増えました。シンガポール、タイ(今回は少なかった印象)、インドネシア(近いので多かった印象)など、友人たちと再会して、元気にしているか、リサーチや、大学はどうかということなどをsmall talkで会話を交わせる貴重な機会でした。

今回は、インドネシアの大学を短時間ですが訪問して、そのキャンパスの大きさや素晴らしい施設に感動しました。学生も優秀そうで、たまたまホテルで私のドライバーになっていた方が、ビジネス学部の3年生まで終了したもののお父様が亡くなって、大学を辞めざるを得なくなり、ドライバーをしているとのことでした。

No wonder ! 2日間ほどご一緒しましたが、身なりもホテルマン式に常にビシッと整えてあり、いつも非常に親切で、very punctual 約束した時間ぴったりに迎えに来てくれていました。

またパースの町先で出会った人では、香港からの若手の20代ぐらいの女性、インテリアデザイナー。
彼女とはしばし観光もご一緒しました。そのほか多様なバックグランドで、30代前半ぐらいに見えたチャーミングなグアテマラ生まれの女性。スイス人と結婚していたが、1ヶ月前に離別し、友人としてパースに一緒に滞在しているという方。この方は中米で弁護士の資格を持ち、スイスでドイツ語での試験を受けて、金融関係の仕事をしているとのことでした。スイスは、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマニッシュ語、で英語はsecondaryですね。

彼女とランチをご一緒したのですが、短い間にライフイベントをシェアしてくれて、パースに3週間滞在しており、最後の週をひとりで過ごしている、と教えてくれました。一緒に取った写真は彼女とのよい思い出になりました。一瞬でよい友達になれて、意気投合した感じです。旅先では、時間が限られているし、チャンスは通常、二度とないので、直感的に仲良くなれる感じです(もちろん細心の注意はしながらですが)。

ホテルでは、仕事を進めながら、無事に行程終了。

旅先で得たいろいろなインスピレーションを保ちながら仕事を続けます。

次回Ottawa Conference 2018 

2016-03-23 21:17:09 | 医学教育
次回Ottawa Conferenceは2年後の2018年3月10-14日と決まりました。

Ottawa Conferenceは、医学教育で、「学習者の評価」(アセスメント)に特化した国際学会です。

次回の開催場所は、なんとアラブのUAE(アラブ首長国連邦)のアブダビです。
まだ中東は行ったことがないので、大変、興味があります。2年後、世界情勢がどうなっているか、大変、気になります。相対的に安全と考えられていたBrusselsでテロリズムが発生し、衝撃を受けました。
Maastrichtに数週間滞在中に、一度、綺麗な街並みや歴史的な場所、本場のマッスル(貝類)やチョコレートを
いただきました。

Ottawa Conference 2018は、パキスタンの友人で、Ph.Dのプロジェクトで知り合った方が、もう一つの国際学会と同時開催して行うそうです。

先を越されてしまいちょっと悔しい感じですが、ここ数年ぐらいで、日本にOttawa Conferenceを招致したいと思っています。

Ottawa conference 2016 その4 

2016-03-23 18:39:46 | 医学教育
Ottawa Conferenceで、Workplace-based assessment (臨床現場での学生・研修医の評価)のシンポジウムに出ました。

特に香港の有名な医学教育専門家の先生のお話が非常に印象的でした。以前にもその先生のスライドで非常に感銘を受けましたが、今回ももっともわかりやすくインパクトが強いプレゼンテーションであったと感じております。

知識を試験で評価するレベルから、OSCE、そして実際のパフォーマンスを観察して評価するworkplace-based assessment(実臨床でのパフォーマンスの評価)のレベルへと、いろいろな段階でのアセスメント(評価)があります。

評価するには、「何を評価するのか」の元がないといけないのですが、現在、日本では、各国が規定する
competency (コンピテンシー)が規定されていない状況です。

世界の潮流は、アウトカム基盤型カリキュラムのため、日本でも”アウトカム”(卒業時、研修修了時)を規定することがまず第一歩になります。

文部科学省の「core curriculum」はありますが、これはひと昔前の流れでした。
各学会もまだ「項目の羅列」が主流かと思います。
残念ながら、現在は、「項目の羅列」では不十分な時代となっております。

世界は、アウトカム(コンピテンシー)からさらに進んで、各学年、段階ごとの具体的なパフォーマンス(EPA entrustable professional activities)ヘと進化し、北米を中心にその実施が2-3年前に行われ、その評価の段階になっています。ほかの国はそれに追随するようなスタディが多い印象です。

学生教育を進化させ、日本の学生さんや研修医の方が、受けた教育・研修で世界で胸を張って活躍できるように、というのが私の目標です。

以前から、認識しておりましたが、

臨床教育のコンテンツとスキルを持っていること、

かつ、

医学教育理論の基本を理解していること

この2つを兼ねたClinical Educatorを多く養成する必要があることを痛感します。

医学教育の専門家は、教育の実施を、統括・質の管理・検証を含むリサーチなどが役割となりますね。





Ottawa conference 2016 その3

2016-03-22 23:56:30 | 医学教育
マストリヒト大学のクラスメートの多くと再会しました。


今回は、ジャカルタ経由でしたが、ジョグジャカルタのインドネシア有数の大学であるガジャマダ大学を訪問しました。


また医学教育などについても、見学に訪れたいと思います。


パースの夕日がとってもきれいです。



Ottawa conference 2016 その2

2016-03-22 23:45:44 | 医学教育
とても刺激的なセッションが多いです。






北米からのリサーチは、本当にいつも最先端で、リードを広げている印象です。

現場に合った内容を持ち帰りたいと思いますが、ギャップがさらに大きくなっているような印象で、自分の立ち位置をどうすべきか悩みます。

Global health教育に関するセッションに出ました。今私も興味がある学生さんやレジデントの方に、海外electiveの機会を個人レベルで作っていますが、世界の多くの大学も同じで、プログラムレベル、大学レベル、個人レベルなどさまざまな段階で、グローバルヘルス教育が浸透し、進化してきています。準備、評価法などの議論がとても活発に行われました。

多職種教育にしても、学生の”チームワーク力”を評価する、という段階に進んできています。リサーチがどんどん進むので、現場はそれ以上に変化していることがかんがられます。

日本も迅速に変化・対応していかないと、「医学教育のガラパゴス化」がさらに進行するのでは、と危惧します。

Ottawa Conference 2016

2016-03-21 21:52:08 | 医学教育
Ottawa Conference の本学会 Day 1が無事に終了しました。

朝から自分のoral presentation、午後は、chairのセッションがあり、緊張が続く1日でした。

インドネシアの友人たちにも多く再会できました。

日本からの参加は少ない様子です。

パースは、バンクーバーやサンディエゴに似て、コンベンションセンターが水辺にあり、気候もよくて、非常に過ごしやすい美しい街です。

海辺はとてもいいです。


祝 医師国家試験合格おめでとう〜!

2016-03-20 06:38:14 | 医学教育
今年卒業の学生さんたち数名から、続々と合格しました!とのうれしいお知らせが来ております。

みなさん、非常に礼儀正しい方が多く、このようなうれしいお知らせを私にもご連絡くださり、非常に感銘を受けております。

彼ら・彼女らの学生時代のひとときを共有させていただき、こちらも倍以上?に学ぶ機会をいただいていました。

医師として、プロフェッショナルとして、大きく羽ばたいてね!とエールを送っています。

社会人マナー(挨拶の仕方、ほうれんそう(報告、連絡、相談)、名刺の渡し方など)も、合わせてオリエンテーションを受ける機会があるといいですね。

私は、営業塾に通いましたおかげで、非常に助かりました。”営業”の真髄は、やはりサービス精神ですし、プロフェッショナルの立ち居振る舞いそのものでした。いまでも”同窓生”として、朝倉千恵子先生にはお世話になっております。

"When you are in Rome, do as Romans do."
”郷に入っては、郷に従え”

尊敬するグローバルリーダーたちの国際現場での立ち居振る舞いが、本当に洗練されていて感銘を受けることが多いです。多様性への寛容さと理解と洞察が感じ取れます。


グローバル世界で、別の文化、背景、言語、価値観、考え方などを理解しながら、妥協点を見いだすのが人類に課せられた課題です。

日本は課題も確かに多いですが、それをどうやって解決するかは、お任せでなく、一人一人のリーダーシップにかかっています。

3.11から5年後 「規制の虜」黒川清先生記者会見

2016-03-19 22:34:13 | 東北関東大震災
再度、ご紹介です。

黒川清先生の新著
「規制の虜  グループシンクが日本を滅ぼす」

日本社会の”病理”を、明快に説明されていると非常に感銘を受けましたので、ご紹介させていただきます。

また、黒川清先生は、国会事故調委員長として、3.11から5年後の記者会見を、日本メディアと、外国人記者クラブでされています。

日本は3.11から、私の目から見ましても「ほとんど変わっていない」と思います。

外国人から、日本がどう見えているか、今後の日本の将来を左右する重要な点かと思いましたので、シェアさせていただきます。

https://www.youtube.com/watch?v=e03IBOlhY3I


外国人記者クラブでの同様の内容ですが、特に質疑応答を
聞いてみてください。

外国メディアがどのように日本を捉えているのか、日本と外国人の記者の質問の違いから、歴然とした認識の違いも感じ取れます。

http://www.fccj.or.jp/news-and-views/club-news-multimedia/1017-video-kiyoshi-kurokawa-regulatory-capture-five-years-after-3-11.html

ACP Japan Chapter の年次総会参加登録 始まりました。

2016-03-18 21:55:02 | 米国内科学会ACP Japan Chap
総合内科の学会で、American College of Physicians (ACP)日本支部の年次総会が開催されます。

2016年6月4-5日(土日)
京都大学百年記念塔にて。

参加登録、開始されました。

こちらから

ふるってご参加ください。

学生さんは参加料は無料です。有償セミナーは学生割引料金となっていました。


毎朝、野菜ジュース

2016-03-18 01:34:40 | ヘルス 健康管理
家族とふたりで健康管理しています。

少し前から、私の家族は早朝起きて、野菜をゆでてミキサーにかけて手作りの野菜ジュースを作ってくれます。
自分のものと、私のものはりんごなどのフルーツも入れて少し甘みをつけてくれています。

朝型の生活サイクルになると体調が自然によい感じがします。

私は朝食はNew Yorkに住んで以来、オレンジジュース(or フルーツジュース)とトーストです。それにイチゴなどのフルーツを食べて出発することが日常です。そこに、ほうれん草やにんじん、りんごなどのはいったお手製の
ジェル状のものをいただいています。

運動不足、まさしく”加齢”による基礎代謝低下で、これまで以上に太りやすい体質になってきています。
車出勤ですが、毎朝、建物のB2から3Fのオフィスまで階段を駆け上がるようにしました。
できるかぎり下りも階段。

前より少し、体力がついてきたかもしれません。。。


イチロー選手のインタビュー

2016-03-16 23:06:41 | 日記
自宅に戻って、家族とTVを見ていますが、イチロー選手のインタビューがありました。

ひとことひとことが、プロフェッショナルな珠玉の秘訣のような感じで、非常に興味深かったです。

レオナルド・ダビンチのように、スポーツ選手も、解剖学や人体の機能をしっかり研究して、理解して、パフォーマンスの向上に努めていることがわかりました。さすがです。

プロフェッショナルとして、長い期間、大リーグで継続することがどれほど大変かは、私も感覚的にわかります。
世界の壁は高く、そこで自分をしっかり出すことの大切さですね。

地域全体で取り組む感染症診療の質の向上

2016-03-16 23:01:59 | 感染症関連
本日は、水戸市内で講演会がありました。

薬剤師の方を対象とした会で、特に血液内科疾患に携わる病院の薬剤師さんの会でした。

今回も血流感染について、お話しました。

黄色ブドウ球菌の血流感染のアウトカムが、専門医のコンサルトによって改善することが複数の臨床研究で報告されています。黄色ブドウ球菌の血流感染について、お話しました。

院内での多職種連携、地域での連携、人とのネットワークを大切にしたいと思います。

教育のマイクロシステム

2016-03-15 23:18:51 | 医学教育
医学教育学はとても興味深いのですが、当院での教育、診療をして2年が経過しようとしています。

先日は感染症診療での当院の現状をシェアさせていただきました。

教育現場としては、非常に理想的な要素が多いと感じています。

本日は午後2名の学生さんが見学にいらっしゃいました。

学生さんにしていただくことは、「見学」でなく、「実践」です。

感染症科の当院での診療をチームとして体験していただく意味も大きいですが、
「見学」よりも「実践」として、実際に患者さんに医療面接をしていただくようにしています。

当院は、病院見学の学生さんは2日間が原則となっています。

外来、救急での医療面接もプログラムとしてあります。

感染症科でも、学生さんには、当科コンサルトで併診させていただいている患者さんにお願いして、医療面接と身体所見をとって、カルテ記載していただきます(またはカルテ様式で紙かワードで書いていただきます)。

それを私にプレゼンテーションしていただき、フィードバックする方式にしています。学生さんが2名いるのがよいです。お互いにフィードバックしあって、私からもフィードバックします。

私自身にとっても、フォローしている患者のhistoryを学生さんがどのようにとってくるのか、別の視点が入るのでとても興味深く、勉強になります。

どのようなシステムで、医学教育での学びが深くなるか、意義深い学習が起こるか、という点で、
大枠のカリキュラム、カリキュラムの実践の場である現場での特に”マイクロシステム”という現場での様々な要素が学習効果のカギであることは多いです。

学術的な興味として、当院のシステムで、このような学習の現場が実現できるのはなぜか、というリサーチクエスチョンが挙がっています。日本の別の施設で、どのような要素がそろったら、同じような学習の場が実現できるのか。

リサーチですね。