そういうカミングアウトは嫌いだ。
自分に何が出来るのか。出来る訳がない。
心の中は、図工の授業後のパレットの中、
色んな絵具が混じりあって、最後の色は、皆『どどめ色』と呼んでいた。心の中がどどめ色。
できる事など何もない。だから、行ってきたよ。
がん封じの寺、大安寺。
地下鉄乗って、近鉄電車では読書、バスでは、知らないおばちゃんに話しかけられたりしながら。
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実は、バスを降りてから徒歩8分っていう地図を忘れてきて、
道行く人に聞いたら・・・自転車だっていうのに、途中まで一緒に歩いてくれたの。
西国で奈良に来た時もそうだった。奈良の人達って、なんだかとても親切なのよ。
”どどめ色”の心が、そんな親切な笑顔の素敵な奈良のおばちゃんに癒されて、
気持ちよく、門をくぐる事ができましたよ。ありがとう。奈良のおばちゃん。
入って直ぐの所に、『いのちの小径』![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
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『ご自由に散策して、竹林の精気を受けて下さい。』って、入ってみたわ。
確かに、竹林のその景色と緑の木陰で気持ちがす~っと軽くなるような、清められるような。
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そして、この竹林の中には、『いのちの碑』。
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真ん中よりちょっと上、心臓病を支えているペースメーカーが埋め込まれてる。
そして、『美流孔(みるく)塚』。
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こちらはそのまま、おっぱいの形。
『乳癌治癒の祈願塚。撫でて祈念してください。』って。
さあ、お参りに行きましょう。
日本最古の寺の一つ、大安寺の創建は、聖徳太子の遺言により
舒明天皇が建立された『百済大寺』を始とし、やがて飛鳥の『高市大寺』、『大管大寺』となり、
更に、平城遷都に伴い、今日の地に還され『大安寺』となったと。 本堂です。
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拝観料をお支払。この本堂の中と、宝物殿へお参りできます。
本堂の御簾の向こう側、秘仏のご本尊がいらっしゃいました。
がん封じのご本尊、十一面観音立像。 国重要文化財(奈良時代)一本造。
宜しく頼む。どうか、どうか奴の事、宜しく頼む。
十一面観音立像特別公開日は、10月1日~11月30日まで。
この期間に、お礼参りに来れたらいいね。ちゃう。来るんだよ。
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凄く静かで、自分の中も綺麗になっていくようにさえ思える。
ええ、先日の人間ドックだって、要検査ありましたさ。もうきっと治ったさ。
想定内のチェックには、さして驚かなくなったお年頃。
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あちこちで見てる聖徳太子象も、この日、自分自身に絶対のものがあったからか、
目に焼き付いた。頼む、聖徳太子様からもお願いしておくれ。なんて、後から考えたら
とんでも無いことを、真面目に想った。
宝物殿へ。 こちらの宝物殿は讃仰殿(さんぎょうでん)と申します。
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扉を開けると、ぴろろろろろ・・・・・・タダ見防止ブザー。入口横には黄金のお釈迦様。
いえいえそれより、息をのむ木彫りの七体の仏像。
両脇には四天王。向かって左側には増長天と廣目天、右側は多聞天と持国天。
この四天王に守られているのは、左から、聖観音。
そうね、聖母のような優しいお顔。観音様は三十三のお姿に変わって体現すると聞きました。
さ。まさしくセンターは不空羂索観音。
ゆったり優しいお顔。綱を手に持って、全ての人々の願いを聞き届け
救おうとされてる働きが空しからず(不空)の仏様。
どうかその網で、奴を救っておくれ。
さ。その向かって左は楊柳観音。このお方だけ、とって怒ってて恐いお顔をしてなさる。
この恐いのんは、邪悪を祓う力強さとほとばしる慈愛の念を表しているそうな。
そんな楊柳観音の別名は薬王菩薩、病気平癒の仏様。
そうか、頼むぞ楊柳観音。頼んだぞ、絶対だぞ薬王菩薩。
どうか奴の邪悪を祓っておくれ。
全くひとりだったので、仏像たちに声を出して語ってた自分が恐い。
境内散策、ここは嘶堂(いななきどう)。
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この中には、憤怒の形相、一面六臂の罵頭観音がまつられてるとか。3月だけ公開される秘仏。
もろもろの悪を食い尽くし、沢山の水を一気に飲み干すように災厄を除くと。
頼んだぞ、お馬のかた。
あまり人がいなかったけど、ゆっくりしてる間に法事とか・・・始まるよう。
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がん封じのお寺であるけど、この地域の鎮守様なのでしょうね。
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こんな、静かで心が和むところでの法要は、とっても良いですね。
お庭に、ゆっくり休んでいけるテーブルと椅子があったので、
暫くそこで・・・何だ。何もせずに座ってた。
・・そうだ。ここで見つけたのはこれ。
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お水。たかが水。されど水。
そしてお守りも買ったのさ。 自分自身、お守りなどと持った事がない。
お守りって言うものを、初めて買った。守ってくれ。頼んだぞ。
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私の西国巡りに付きあってもらって、私よりも真剣にお参りしてたのだもの。
きっと、このお守りは奴を守ってくれるに違いない。
だから、きっと、喜んでくれるだろう。希望をしっかり持ってくれるだろう。
さあ、行こう。
・・・・・・・頼んだぞ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0158.gif)
癌封じの寺 南都七大寺 大安寺
奈良県奈良市大安寺町2-18-1
TEL 0742-61-6312
拝観時間 9:00~17:00
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それにしても・・・お腹すいた![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0158.gif)
途中で朝ご飯するつもりが、あまりに乗り換えがスムーズ過ぎて、タイミングを外した。
奈良駅で、何か食べましょう![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0146.gif)